記者会見 2026年5月21日

 

連合記者会見

記者会見 2026年5月21日

芳野会長、神保事務局長、冨田副事務局長、仁平総合政策推進局長(2026年5月21日)

連合記者会見全文
芳野会長

 大変お疲れ様でございます。本日もお忙しいところ定例記者会見に足をお運びいただきまして誠にありがとうございます。
 はじめに、先月末に開催をしましたメーデー中央大会をはじめ、全国各地のメーデーについてご取材をいただきありがとうございました。中東をはじめ、ウクライナやミャンマーなど、戦争や紛争が起きている中でのメーデーということもあり、平和に対する思いを強く訴える機会として、とりわけ中央大会では参加者によるアピール行動を行いました。皆様にご取材をいただき、広く平和の訴えが届いてくれたのではないかと思っております。しかし、中東情勢は未だ終結が見えず、戦闘開始から間もなく3ヶ月が経過しようとしております。原油が足止めされ、世界的にも混乱し、日本でも一般市民の生活に影響が及び、先行きを不安視する声が日に日に高まっております。原油が枯渇したわけではなく、国際政治上の人災であることを踏まえ、日本政府には対話による解決の一助となるような役割を引き続き果たしていただくとともに、経済の混乱をできる限り最小化できるよう、力を尽くしていただきたいと思っております。
 次に、2026春季生活闘争についてですけれども、来週の中央委員会で中間まとめを行う予定でございます。5月12日に第5回回答集計結果を公表し、8割の組織で妥結に至り、全体で3年連続5%以上を維持しております。残り2割の組織においても、これまでの成果を踏まえた結論を導き出せるように、来週27日に全国賃上げ波及5.27街頭アピール行動を実施いたしますので、ぜひ皆様には積極的にご取材いただきますようお願いいたします。
 最後に、裁量労働制など働き方改革の見直しの状況について、改めて触れておきたいと思います。経済界からの要請を受けて、高市総理が裁量労働制や変形労働時間制などの見直しを指示し、そのような議論が本格化をしております。経済界は労働時間にとらわれない働き方や処遇などを広めたいとしていますが、連合は従来、裁量労働制は長時間労働を助長するため見直しには反対の立場を明確にしており、月曜日に厚生労働大臣に緊急要請を行いました。昨日は緊急シンポジウムも開催をしております。働く者の命と健康を守ることは労働組合として最も力を入れて取り組むべき最重要課題です。「働くことを軸とする安心社会」をめざす連合にとって、労働によって命を落としてしまう可能性が生じる環境をつくるなどということは、断じて容認することができません。改悪を阻止するため引き続き取り組んでまいりたいと思います。
 以上、簡単ではございますが、冒頭の挨拶といたします。本日もどうぞよろしくお願いいたします。

神保事務局長

 皆さんお疲れ様でございます。本日13時半から第8回の中央執行委員会を開催してまいりました。その概要についてご報告を申し上げます。
 まず、今ほど会長からも労働法制をめぐる動きについてお話をしましたけれども、この間、我々も各種会議等々に参加をしてございまして、日本成長戦略会議もそうでしょうし、その分科会、いろいろな会議で、労働法制に対する我々の連合としての考え方、これを発信してございますので、その会議内容、発言内容を含めて報告をし、共有をしたところでございます。また、あわせて、これも触れていただきましたけれども、厚生労働大臣に対する緊急要請についても報告をしたところでございます。それともう1つ、4月になってしまいますけれども、経済産業大臣に対して中東情勢の関係での緊急要請をしてございます。これについても、今日、中央委員会の報告事項として報告をし、共有し、今の状況について確認をしたところでございます。
 協議事項の中では、今、国会、特別会が開催されておりますけれども、我々の重要法案と位置づけている法案の状況について、これについても協議をし、共有をはかり、これからさらにこの取り組みを強化していこうと、思いをひとつにしたところでございますし、もう1つは、前の話になりますけど、2月に実施されました第51回の衆議院選挙、これの取り組みのまとめということで、その協議をしました。これは、構成組織あるいは地方連合会のヒアリング、あるいは5万人を超える方のアンケートも頂戴してございまして、それらを含めたまとめ、そしてこれからの対応について確認をしたというところでございます。
 簡単ではございますけど、私から以上です。

仁平総合政策推進局長

 本日の中闘では、冒頭会長のご挨拶もありましたけど、中間まとめを提起し、来週の中央委員会に提起することを確認させていただきました。若干だけ、この後レクもございますし、評価のポイントだけご説明しておきたいと思っております。
 5月12日の第5回の集計ページ、28ページからありますけれど、それを踏まえた中身になっております。評価のところをご覧いただきたいと思っています。全体的な受け止めの2行目くらいでございますけれど、3年連続で定昇込み5%台の賃上げが実現したということ、定昇除く賃上げ分、いわゆるベア分でありますけれど、これについては過年度物価上昇率2.6%を、今のところ1%弱上回っているという水準でございます。交渉期間中、お話もありました中東情勢が大きく動いたわけでございますが、そうした中にはございましたが、多くのところで粘り強く真摯な交渉が展開されたものと受け止めております。まず、丸の2つ目でございますけれども、5%以上の賃上げの目安を掲げ、結果にこだわる闘争ということで、今年は展開いたしました。その結果、5%以上の組合の割合、これは第5回集計の表でも色付きで出してございますけれども、2022のところから着実に裾野の広がりが見られ、第5回集計では全体の48%の組合が5%をクリアしたということでございます。全体的な傾向としては、4%台から5%台、6%台が集中しておりまして、そういう意味では賃上げのノルムが形成されつつあると評価をしてございます。2.の日本全体の実質賃金の話でございますが、これも厚労省の毎勤統計においては、1月以降、3ヶ月連続でプラスになっております。私たちのめざすところとしては、日本全体の実質賃金を1%上昇軌道に乗せるということを目標にしておりますので、すべての働く仲間の生活向上をめざして、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
 次のページでございますけれども、もう1点だけ、格差是正の評価について触れておきたいと思います。3.の格差是正は進んだか、でございますが、2行目、定昇込みの賃上げ率というものを過去3年間ぐらい比べてみますと、2024年、2025年では、全体の率に比べ、中小の賃上げ率が0.6ポイントほど低かったということでございますが、今年、今のところ0.2ポイントの差に踏みとどまっているということ、もう1つは、定昇除く賃上げ分、いわゆるベア分でございますけれども、中小が3.57%、中堅が3.68%、それは全体の3.5%以上を上回っている、こんなことを見ると、中堅・中小、健闘しているという評価でございます。企業規模の格差の格差拡大に歯止めがかかったと言いたいところではございますが、そこまでは行っておりません。そういう意味では、「歯止めがかかる兆しがある」という評価にしているところでございます。あとはご覧いただきたいと思いますし、課題なども含めて、この後のレクのところで解説をしたいと思います。私からは以上です。

質疑応答[1]
Q.(日経新聞・コバヤシ氏)

 日経新聞のコバヤシと申します。衆院選の総括、今回確認をされたかと思うんですが、そちらに関してお伺いします。総括のほうで、「社会保障を支える重要な財源」と消費税について言及されていらっしゃいます。国民民主党は経済対策の1つとして、中低所得の勤労者を中心に1人当たり約5万円の給付を唱えており、消費税減税と距離を取りつつあるように見受けられます。このような姿勢を芳野会長は、どのように、前向きに捉えていらっしゃるのかということを、まずお伺いしたいです。
 また、昨日の党首討論でも、玉木代表は高市首相に対して、消費税減税に代わる措置として、今の給付措置を提案されました。自民党側から国民民主党に対して連立入りを期待する声も上がっている中ではありますが、消費税減税に代わる措置として給付措置を自民党に提起することを国民民主党にこれからも期待したいのか、そこも併せてお伺いします。

A.(会長)

 消費税をめぐっては、連携政党と連合との考え方について、乖離があったと認識をしています。私たちとしては、働く者、生活者のための政策を実現していくことが第一義的にありますので、引き続きそのことを求めていきたいと思いますが、今回は乖離があったという中では、基本的な「働く者、生活者のため」という基本的なところは合っているものの、具体的な政策のところで乖離があったことは残念に思っています。あとは政党の判断になりますので、政党の考え方について連合としてはコメントを差し控えたいと思いますけれども、引き続き国民民主党については、連合の考え方について、トップ懇談会等を含め、また重点政策の要請を含め、様々な機会を捉えてご理解いただくように要請していきたいと思います。

Q.(日経新聞・コバヤシ氏)

 今のところに追加でご質問したいんですけれども、国民会議等でも、消費税減税や、給付つき税額控除の前倒し措置として給付に一本化するという話が出ていると思いますが、先ほどの話は重なってしまうかもしれませんが、国民民主党が給付を唱えはじめたこと自体に関してはどのように評価されていますでしょうか。

A.(会長)

 繰り返しになってすみません。政党が考えることですのでコメントは控えたいと思いますが、連合としては連合の考え方を引き続きご理解いただくように要請していきたいと思います。

質疑応答[2]
Q.(共同通信・マルヤマ氏)

 共同通信のマルヤマです。よろしくお願いします。同じく衆院選の総括でお伺いしたいんですが、アンケートの結果が先日の素案より更新されているのかなというふうに拝見しました。その中で、比例代表における組合員の投票割合というところで、中道改革連合が22.0%、これは前回の参院選に比べると立憲と公明を足したものを13.9ポイント大幅に下回っているというふうな記載があります。自民党が16ポイント上がっているというのもあわせて、これはどういう要因だったというふうに分析されているか、受け止めをお伺いします。

A.(会長)

 アンケート調査、これからまたクロス集計で深掘りをしていく必要性があるのではないかと思いますが、まず、自民党の支持層が増えてきている傾向は、この間も少しずつあったという認識を持っています。その上で、中道改革連合の位置づけを、短期間の間に整理することが非常に困難だったということが1つ言えるかと思います。今回、立憲民主党から立候補している人たちを推薦している中で、中道改革連合ができ、連合の判断としては、人物重視・候補者本位という厳格な考え方があるので、中道改革連合に読み換えて、個人を応援してきたということがあります。そのことが、なかなか職場の中に、中道改革連合の政策も含めて、浸透させることが、非常に短期間の中で難しかったということが1つあるのと、今回の選挙の時期というのは、春季生活闘争のスタートの時期ですので、現場の組合員からすると、私たちの向こう1年間の処遇を決める大切なこの時期の時に選挙戦になったということで、この2つを同時並行でやるということは非常に職場の中では混乱したのではないかなと思います。いずれにしても、短期間の中でということを考えると、中道改革連合そのものと中道改革連合の政策について、職場まで落とし込んでいくということは非常に難しかったと判断します。

Q.(共同通信・マルヤマ氏)

 そうしますと、先ほど、中道の位置づけを整理することが短い期間では困難だったということですけれども、今後、統一地方選ですとか参院選とか、来年、再来年とあります。一方、中道との関係については、一旦はもうすぐに整理するのは難しいというふうにこちらの総括でもありますけれども、これは今後の見通しとしてはどうなっていくと。

A.(会長)

 今回の選挙についても、連合が、立憲民主党から出馬した人たちを推薦していたので読み換えて、その人たちは応援してきましたけれども、中道改革連合を支援するかどうかというのは、また別の問題と受け止めていただきたいと思います。そういう中で、今回、構成組織また地方連合会からのヒアリング、職場、組織討議も含めて、まだまだ浸透が足りてないということもありますし、議論が足りてないという部分もありますので、引き続き丁寧に議論を重ねていきたいと思います。ですので、今の段階として中道改革連合との関係性というのは、答えになると「議論を継続していく」という形になります。

質疑応答[3]
Q.(朝日新聞・サワジ氏)

 朝日新聞のサワジです。2点あるんですけれども、1点目が衆院選の取りまとめの中には、比例における投票行動が書かれていますけれども、その後に付いているアンケートを見ると、小選挙区では自民党が一番になっているという結果が出ていて、かなり珍しそうなんですけれども、これはどういうふうに受け止めたらいいのか、先ほどと同じような話なのかもしれないんですけれども、ちょっとそこを確認させてください。それと、裁量労働制について神保さんにお伺いしたいんですが、神保さんは労働市場改革分科会のメンバーでいらして、その中で、これは私の記憶だと、もちろん反対はされているんですけれども、一方で「労使関係がうまくいっているところではそれなりにやっているところもある」という趣旨の発言をされたように記憶しています。それで改めてお伺いしたいんですが、神保さんのご出身企業である三菱電機は、かつて裁量労働制を適用していて、一方でいろいろあって適用をやめたという経緯がありますけれども、その経緯も踏まえて、労使関係と、それから裁量労働制の関係について、神保さんご自身はどういうふうにお考えになっているのかというのを確認させてください。以上2点お願いします。

A.(会長)

 1点目は私のほうから。また繰り返しになるかと思いますが、アンケート調査をクロス集計しながら見ていくことが重要かと思うということが1点。それから、この間の選挙、選挙の投票行動を見ても、自民党支持層が少しずつ増えてきているという実態がありますので、私たちとしては、推薦候補者また連携政党の政策などをしっかりと職場に落としていく必要性があるかなと思います。もう少し分析をしてみないと詳細はわからないかなと思います。

A.(事務局長)

 裁量労働制について、個別の企業について私からの回答は控えさせていただきますけれども、全体的な話として、裁量労働制を導入していて、労使がしっかりと制度構築から、そして運営面、その後の状況把握、いろいろな仕組みを作りながら適切な運営がされているところがあるというのは認識しているところでございます。ただ、その一方で、時間管理がおろそかになっていたりとか、あるいは労使の確認がなかなか難しかったり、あるいはそもそも裁量が与えられていないところにまでその制度を適用していたり、そのことが結果として長時間労働を助長したり、健康を確保できなかったり、そんなようなところが散見しているところもあるし、未だにそういった長時間労働に起因する健康の影響を受けている方々も多いということ、こういうようなことを考えると、裁量労働制というところにはまだ課題があるのだろうと。それで、2024年に強化した、そのことが結果どうなっているのかというのを、まずは把握・チェックするのが大事だろうと思ってございまして、今この段階で裁量労働制度を拡大していく、緩和していくことについては、先ほど来申しているとおり、我々としてはその考え方に立っていないということ。それと、よく裁量労働制度のみにクローズアップされますけど、裁量があるかないかという話も含めて、処遇制度、さまざまな労働条件、こういうようなことと面的な取り組みをしていかないと、これが生産性向上につながるかどうかというのはなかなか難しいと思うんですよね。だから、裁量労働制のクローズアップというのは大事なことですけれども、もう少し幅広く論議をしていくということが重要ではないかと思っています。

質疑応答[4]
Q.(シカタ氏)

 シカタといいます。2点ほどお聞きしたいんですが、1つは春闘の評価にかかわる水準の評価ですが、連合は今年は、要求はベア3%で、要するに物価プラス1%のベアを大事にしたいということを言われていて、それから見ると、まだ26年度は出ていませんけれど、26年あるいは25年、あれで見ると、物価を2.6と見ると、ベア1%だったら3.6をクリアして、言ってみれば、物価プラスベア1%に届くんですけれども、トータルで見れば3.51で、これは誤差の範囲と見ていいのか、あるいは物価プラス1に届いていないと見るのかは微妙ですけれど、やっぱりこれは連合がめざした物価プラス1%に届いてないという数字なんですが、そう見ていいのかどうか。これは言ってみれば、物価プラス1%というのは、経団連も政府も社会的視座と言っている数字であって、評価については大事なところと思いますので、要するにそのベア1%を取っているのかどうか、物価プラスで。ちょっとこのあたりの評価をお聞きしたいのが1点です。
 それからあとは、闘争の進捗状況から見れば、ベアの獲得率は下がってるんですよね。だから、このあたり、闘争進捗状況で、去年は6割いってたのかな、今年は4ポイントぐらい下がっているんですけれど、その下がっているのはどう見るのか、そのあたりについて、ちょっとお聞きしたいというのが2点です。
 選挙についてですが、先ほどからも出ているように、投票先で小選挙区のところは自民党が一番多いということで、ナショナルセンターの選挙とすれば、ちょっと意外というのか異例というのか、これでいいのかという感じはするんですが、もうちょっと厳しく見たほうがいいんじゃないかと思いますが、これで見ると、政党支持別でいくとやっぱり国民民主がトップなわけで、自民党は16%ぐらいかな、そういう点から見れば、連合組合の政党支持の票と、小選挙区に投票したのがちょっとギャップがあるというあたりで、これ僕は、何ていうのかな、これから見ても比例のほうがね、自民はトップじゃなくて国民民主はトップなわけですよね、比例の場合、どっちかといったら政党が出るという点では、小選挙区のところで自民がトップというあたりは、やっぱり高市さんの、要するに高市人気というのか、そのあたりが連合の組合にも効いているということも言えるんじゃないかと思うんですけれど、そのあたりの評価もお聞きしたいし、自民党の票が増えているというのはどの産別もそういう傾向があるので、ちょっとこれは根っこから労働組合と政党との関係というのはもう1回学び直したほうがいい時期に来ているんじゃないかという気がしますけれど、そのあたりの評価も含めて、春闘と自民党支持のところでちょっと見解をお聞きしたいと思います。

A.(仁平総合政策推進局長)

 1%、物価を1%のところでありますが、連合の方針、もうご案内のとおりだと思いますけれど、我々1%上昇軌道に乗せていくことが大事だと言っておりますので、厳格に物差しを当てて、これが取れたかどうかというよりは、こういう状況を継続して作っていくということが大事なのかなと思っておりますし、政府の設定していたやつというのは、もうちょっと長いスパンで、今年やりましょうというよりは長いので、我々はすぐにでもやらないといけないんじゃないかという意味で、そういう時間軸の違いはあるのかなとは思っております。
 あと、進捗度の話は第5回集計の要求状況、妥結進捗状況のところの数字をご覧になっているんだろうと思っているんですけど、たぶん齟齬はないと思いますが。オレンジ色になっているところが2026年の回答の状況で、2025年のところが白い数字で、妥結の進捗度、要は要求を、賃上げ要求を掲げて回答を引き出したところの割合、これがオレンジ色のところですと、今年、会長も申し上げましたけど、81%、そして昨年同時期は77%でありますから、そういう意味ではより多くの組合が今年この断面で回答を引き出しているということなのかなと思っています。

A.(会長)

 3つ目のところで、繰り返しになるかもしれませんが、クロス集計をしながら、しっかりと把握をしていく、見ていくということが大事だと思います。それと、自民党票が少しずつ増えてきているというのは、過去の経過からも、こういう経過が出ているということと、聞いてみますと構成組織でも同じような傾向が出てきているというのは現実としてあるんです。私たちとしては、方針を決め、構成組織経由で職場まで方針を落とし込んでいくんですが、これも経年で見ていく必要性があるかもしれませんけれども、今までの投票行動を見ていると、執行部なり職場委員から働きかけがあると行動に移っていくという傾向があるんですが、そこが若干弱くなってきているというのは見てとれます。それは、コロナ以降、加盟組合の活動の仕方が、非常に職場環境を含めて変化してきているのではないかと思います。1つには対面が減ってきている、それは、在宅勤務が増えてきたり、フリーアドレスになって、なかなか職場の中でデスクに行けば会えるというような環境ではなくなってきているということが言えるかと思いますし、また、組合員と執行部との関係性についても、少し昔のような関係性ではなくなってきているのではないかなと思うんですが、そこもある意味、政治だけではなく組織を強化していくという意味では、加盟組合の組合員と執行部との関係性の構築というものは新しい形で生み出していかないと、今後、政治も選挙もそうですけれども、そういうところに現れてくるかなとに思います。

Q.(シカタ氏)

 高市効果についてはどうですか。

A.(会長)

 高市効果は、認めたくないですけど、あったのではないかなと思います。例えば、メーデーの時もそうですが、総理にご出席いただいて、ご挨拶の時に、ワーッとカメラ、スマートフォンが上がったり、少し真ん中のほうにワーッと集中してきたり、キャーなんていう声が、推し活じゃないですけど上がってきたり、ああいう状況を見てみますと、世の中の雰囲気と連合の中でもそういうことが起きているのかなと、私としては思いました。

A.(事務局長)

 今のシカタさんのご質問だと、比例の投票率と小選挙区のクロス、ギャップがあるというのは、これは国民民主党は小選挙区にはあまり立候補できていなかったので、その数も違いますし、一概にそこだけを見てということにならないだろうと思います。そういったところも含めて、先ほど来会長がおっしゃっているようなクロスチェックだったり、実態のもう少し深掘り、そういうようなことが必要なのではないかと思いますね。

質疑応答[5]
Q.(月刊ファクタ・ミヤジマ氏)

 月刊ファクタのミヤジマです。やっぱりこのアンケート衝撃的で、連合は衆議院で国民民主党は47人推薦したんですね、立憲151人、国民は21人、立憲は18人しか当選しなかった。これが現実ですよね。要するに立憲というのはまさに中道ということですけど、要するに中道の看板では全然投票してくれなかったわけですよね。だから、労働組合の皆さんと中央の決定が、どれぐらい乖離があったかということだと、その反省がないとダメなんじゃないかと思うんですよね。それはアンケートの一番最後のところにもはっきり出てて、どこの政党を支持したのかと、国民民主党が一等賞で26%で、自民党は15.5%で、立憲はその下ですよね、少なくとも立憲と中道を足しても自民党に及ばないぐらいなんですよね。本質的に、丁寧に議論をしてとか云々じゃなくて、この中道の看板を掲げている候補に連合が推薦して、組合員の人たちが俺たちの候補だと思って応援する土壌なんかないと思うんですよね。やっぱり本部の議論じゃなくて、組合員の気持ちに立って、そうじゃないと僕は連合に入らないと思うんですよ若い人は。逆だと思うんですよ、本部が、要するに組合員のことを見てないから、こういう結果になってる、結果的にですね。だから逆に言うと、議論じゃなくて、やっぱり中道では戦えないと。これから統一地方選でも何でも、中道の看板掲げてる人をこれから皆さん推薦して、どうして組合員が応援するのか私には分からないんですけど。要するに、政党支持率と、それから比例のほうでもですね、明らかに、ご案内のとおり小選挙区は国民は少ないわけです、でも比例はかなり立てたわけですよね、立てたことを皆さん批判してるけど、皆さんの組合員は国民民主党を39%応援したんですよ。その後、中道は22%しか応援してないんですから。実は自民党は19%も応援してるんですよ。ということは、中道は全然受け皿になってないけど国民民主党は少なくとも比例選で皆さんの組合員の方々の受け皿になってるっていうのが、僕はその読み方だから。神保さん私はそういうふうに思ってるんですけど、どうなんでしょうね。

A.(事務局長)

 総括振り返りにも記載をしてるんですけども、繰り返しになりますが、中道が、出来て間もない政党であって、世の中全般的にも浸透できなかったという、こういう評価だと思うんです。我々は、立憲の、その時に推薦を決めていた方々が中道に移られたので、その方々を人物本位で推薦してきたというのが実態でございます。我々自身も中道の政策なり政党としてのスタンス、そういうようなことがなかなか判断しきれる時間もなかったですし、ですから我々としては、そこはこれから丁寧にということでございます。その中で、こういうようなご指摘をいただいたアンケートなんかを見てもこれが実態だと思うんですね。5万5,000人の方々が回答いただいておりますので、これらも踏まえながら、これからどうしていこうかと。我々は今の段階では国民民主党と立憲民主党が連携政党であって、中道はそういうような位置づけ関係にはまだなっていませんので、それをここからどうしていこうかということになってまいりますので、当然、組合員あるいは構成組織・地方連合会、やはり現場の声みたいなのを、重要に、大切にしながら、これから対応していくということになろうかと思います。今の段階で、この支持率だけをもって、アンケートの結果だけをもってということには至らないと思うんですけれども。

Q.(月刊ファクタ・ミヤジマ氏)

 要するに、世論調査したとき、若い人がほとんどですね、どっかの政党は1%とかになってたわけですよね。そういうことですよね。だから、同じことが起こってて、連合の本部が自分たちの組合員たちがどういうふうに考えてるかということを汲み上げないで、自分たちでやってるっていう感じがしてね、それでどうやって組織拡大ができるのか。逆に、今の連合にとって組合員というのはある種のお客さんですから、お客さんが何を望んでいるかというのが僕は政策実現だと思うんですけど、それと全然違う政党を、その人たちが望んでいない政党を百何十人もあれしてこうしちゃったというのは、僕は結果的にはそういうことだと、各種の新聞の世論調査でもそのことは明らかに出てたと思うんですけどね、そのへんは立憲がもともと人気がないし、人気がない上に、その先で要するに野合みたいなことをしたら全然ゼロになっちゃったというだけのことだから、やっぱり組合員に対してちょっとまずかったというのは、やっぱり本部の組合員に対する反省みたいなのが実は先に必要なんじゃないかと私は思うんですけど、神保さん、やっぱりそうじゃないですか。

A.(事務局長)

 中道で立候補された方の中には、それぞれの産別に所属する人もいれば、推薦している方もいらっしゃるわけでございまして、そういった中で我々今回衆院選を戦いました。その前段で、選挙になる前から、立憲民主党は特に20代、30代、40代あたりのいわゆる組合員の層の支持率が低かった、これは事実でございますし、そういうようなことが、今回、中道になったとしても改善せずに、より厳しい結果になったというのが実態だと思うんですね。ですから、繰り返しになりますが、我々その選挙結果を踏まえて、そしてこのアンケート調査なんかも踏まえて、これからどうしていこうかということを考えていかなきゃいけないと思います。それぞれの産別の立場ということもございますし、考え方もございますので、それぞれすり合わせていくことになろうかと思いますけれども、ただ、統一地方選、その後の参議院選挙、あるいは今の政策実現に向けた様々な取り組みをしていますので、そんなに我々としても、この結果を真摯に受け止めて、そして対応していくことになろうかと思います。

Q.(月刊ファクタ・ミヤジマ氏)

 会長はいかがですか。

A.(会長)

 このタイミングで中道改革連合との関係性を整理できなかったという行間を読み取っていただきたいと思います。

質疑応答[6]
Q.(朝日新聞・ヨシダ氏)

 朝日新聞のヨシダです。春闘の中間まとめのことでちょっと伺いたいんですけども、先ほども少しお話出ましたけども、今回の26春闘は「結果にこだわる」という形でやってこられたわけですけども、その「結果にこだわる」と言ってきたこの結果を会長自身の言葉でどういうふうに現時点で評価されているかというのを伺いたいのが1つと、もう1つはですね、去年の秋に出た「未来づくり春闘」の評価委員会の報告書の提言のうち、できるところから取り組みに生かしていくというのがこの26春闘だったと思います。どこらへんが生かせていけたのかというふうに考えているのか、もう1個、27春闘に向けて特に提言1、連合の役割も含めて検討する、その他のことも必要に応じて検討していく、ということがありますけれども、今回の結果を受けて、どの程度提言の話がこの後進んでいくと現時点で思っていらっしゃるのか、伺えればと思います。

A.(会長)

 ご指摘のように、2026年は「結果にこだわる」ということで、記者会見の中でも、中小・小規模のところを5%台に持っていきたいという意気込みでスタートしましたが、3月の大手の出揃うところぐらいまでは、この中東情勢の影響と賃上げの交渉と別物ということでうまくいっていましたが、3月後半から4月に入って、この中東情勢の影響が現場の中では出てきたということがあり、そのシワ寄せが中小・小規模のところに行ってしまったのかなと。そういう意味では非常に残念に思っていますし、そこを何とか救いたいということで、経済産業大臣にも現場の実態をお知らせするための緊急要請なども行ってきたということです。そうは言っても、まだ4.8%台で推移していますので、5%に私自身としてはこだわってきましたけれども、でも4.8にとどまっているということは、多くの労使に健闘しているということで敬意を表したいと思いますし、まだ交渉続いているところがありますので、来週の東京駅前での波及街頭宣伝行動なども通じながら、まだ諦めずにしっかりと最後まで連合としては機運醸成に向けて取り組み強化していきたいと思います。評価委員会のところは仁平さん。

A.(仁平総合政策推進局長)

 またこの後に解説しようかと思ったんですが、4ページのあたりもお読みいただいているんだろうと思っておりますけれども、おっしゃっていただいたように、9月に提言を受けて、もう基本構想10月、そして方針11月でしたから、やれるところからやっていこうということでございました。5ページの上のほうに書いてございますけれども、具体的に言えば、提言の3、中小のところとか、提言6の2026に向けてデフレマインドに戻さないということも含めて、そんなところは具体的に反映をしてきた、特に提言の1についてはここにも書いてあるとおり、一部実は今年の要求を考える中にあたっても、過去だけを見ているんじゃなくて、未来のこの国の賃金の上昇、1%上昇軌道と申し上げましたけれど、そういう期待値を我々全体として形成していくんだと、そういう意味では方針の中でも反映してきたわけであります。具体的に、あとは技術的な話も提言はされているので、確か基本構想のときには2026年の結果も含めて、労使交渉間でどれくらいの噛み合うのかなども含めて、今後の議論ということにさせていただいたので、そんなこともやっていきたいと思っておりますし、もう1点、3.のところにも書いておりますけど、提言の5では、特定最低賃金の話などの活用などについても記載しておりまして、非常に大事な提起をそれぞれいただいていると思っておりますので、今後の中間まとめはまず入り口、そして7月に向けて最終のまとめをし、8、9月と次に向けた議論をしていきますから、そういう中で検討してまいりたいと考えております。

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