年頭記者会見 2022年1月

 

連合記者会見

年頭記者会見

芳野会長、松浦会長代行、清水事務局長(2022年1月5日)

連合記者会見全文
芳野会長

 新年あけましておめでとうございます。マスコミの皆様方には多忙の中、連合の新年交歓会にご来席いただき誠にありがとうございます。また平素より連合の活動に対しましてひとかたならぬご支援ご協力を賜っておりますことに改めて厚く御礼申し上げたいというふうに思います。本当にありがとうございます。
 さて、世界情勢ですが、未だ新型コロナウイルスの感染拡大によって大きな混乱が生じています。生産と消費の両方が抑制され、厳しい状況が続いています。感染者数が増加するために経済は繰り返し打撃を受け、その結果、欧米だけでなく日本においてもこれまで以上に失業者が増加することが予想をされています。生活の困窮や先行きの不透明さによる心理的な不安は新たな社会問題や事件を生じさせ、広がった拡散により新たな差別や対立が起きています。このままでは人々の精神的なゆとりは減少し、他者を思いやり助け合う余裕のない、心の貧しい社会に変貌してしまうかもしれません。しかし、新たな希望も生まれているかというふうに思います。コロナ禍の中で様々な常識や価値観が見直しをされました。まずはICT技術の進化により、リモートワークやテレカンファレンスなどを活用した新たな働き方の様式を手に入れました。また、新しい気づきとしてサステナブルな社会やSDGsへの理解と共感、健康の大切さへの意識、職場環境や働きやすい仕事のやり方の発見もありました。これまでの概念や価値観が一変し、経済や社会そして私たちの暮らし方、働き方が大きく変わろうとしています。今年はそんな分水嶺といえる年であるかもしれません。しかし、いかなる状況下においても私たち労働組合は人を中心に据えて、新たな生活様式、雇用の維持、働き方の環境整備など、安心して暮らし働ける社会の構築に向けた取り組みを一層強化していかなければなりません。どんな危機が訪れても希望は必ず存在をします。私たちが希望を持って進めばあらゆる人の心が豊かで誰もが明るい未来を描くことができます。今春季生活闘争では「未来をつくる。みんなでつくる。」をスローガンにしています。昨年と比べてどうかという短期の見方だけでなく、格差や分配など20年来の課題を再認識して、コロナ後の世界、5年後、10年後の日本の社会の未来をどう作っていくのかという中期的な視点を据えて2022を組み立てています。そんな春季生活闘争も含め「働くことを軸とする安心社会」の実現をめざして、私たち連合は今年もアクションをスタートさせていきます。すべての働く者、生活者の先頭に立ち、社会に広がりのある運動を作り出していく所存でございます。皆様の益々のご健勝とご活躍を祈念いたしまして挨拶とさせていただきたいというふうに思います。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

質疑応答[1]
Q.(モリ氏)

 フリーの記者のモリと申します。会長にお尋ねします。目先の話で恐縮ですけども、今年の春季生活闘争生活闘争のめざすべき水準について、昨年は確か連合の最終集計では平均賃上げ方式で1.78%でした。今年は2%超えをめざされると。どういう水準を会長ご自身としてはめざすべきだとお考えか教えてください。

A.(会長)

 ありがとうございます。連合としては方針を決定いたしましたので、構成産別また加盟組合は連合の方針に基づいて、その水準を死守すべく労使の間での協議を積み重ねてほしいということになるかというふうに思います。

Q.(モリ氏)

 4%ということですか。

A.(会長)

 はい。

質疑応答[2]
Q.(朝日新聞・サワジ氏)

 朝日新聞のサワジです。雇用状況について2点大きくお伺いしたいのですが、1点目は全体状況について、数字的には必ずしも悪くはないというのが現状だと思いますが、年末年始に新宿で行われた相談会を見ても昨年に比べると多くの人が訪れているという状況があって、JAMの安河内さんであるとか連合の幹部も参加されているので、会長のところに情報は上がっていると思いますが、そういったミクロの状況も含めて雇用の状況の現状とそれから今年の見通しについて、抽象的な話ではなくもう少し具体的にお伺いできますか。
 それからその点に関連して2点目は、会長が就任以来盛んにジェンダーの問題について言及されているので、今回のコロナ禍が当初リーマンショックの時に比べて「シーセッション」であるということが盛んに強調されましたけれども、そのシーセッションの現状についてどういうふうにご覧になっているのか。以上2点お聞きします。

A.(会長)

 ありがとうございます。年末年始の取り組みについては、今ご質問にありましたように連合としても現地に入り、相談活動を強化しています。ここ数日でも新聞報道でありますように、早期退職などもまた発生をしてきていますので、これからまた失業者が増えていくのではないかというふうに考えております。そういう中で連合としては、やはり労働相談を中心に課題解決をしていくということが中心になっていくかと思います。労働組合のない職場の方たちが非常に多いですので、ぜひそういった方たちにぜひ連合に相談に来ていただきたいと思いますし、連合としては誠心誠意対応をさせていただきたいということです。それからジェンダーの、シーセッションは、すみませんどういう意味ですか。ごめんなさい。

Q.(朝日新聞・サワジ氏)

 つまり今回のコロナ禍が女性に対して、特に女性に対して大きな影響が出たということにについて、共同参画白書なんかでも、国際的にも今回のことがシーセッションであるというふうに指摘されていると思いますが、その点についてどういうふうに、現場の認識とそれから今後の対策についてどういうふうにご覧になっていますか。

A.(会長)

 コロナ禍において、非正規雇用労働者の女性、今までも非正規雇用労働者は女性が非常に多かったんですが、ますますここが増えてきているということと、あと女性という視点でいえば、ひとり親家庭も増えてきている、また昨年は女性の自殺者、やはりこれはコロナ禍において生活が困窮をしてきて先が見えなくなったということが大きな要因ではなかったかというふうに思います。こうした方たちについても、今後連合としては具体的な取り組み、何ができるのかということの議論をはじめていますので、具体的になった時には皆さんにご報告をさせていただきたいと思います。過去連合の中には非正規労働センターがありまして、全国各地で非正規雇用の皆さんにお集まりをいただいて意見交換などもさせていただいておりましたが、ここ数年、そういった活動、取り組みができていませんので、ボトムアップの活動という点では当事者からのご意見、また状況などを直接お伺いすることがとても大事だと思いますので、そんなことも今後考えていきたいというふうに考えています。

Q.(朝日新聞・サワジ氏)

 すみません、今ちょっと気になったんですけれども、ここ数年取り組みができていないとおっしゃったんですけどもこれはどういうことでしょうか。

A.(会長)

 非正規雇用の取り組みは具体やってきたわけなんですが、全国各地でのヒアリングといいますか、意見交換会ができていなかったということです。 付け加えていうと、今はフェアワークセンターの中で非正規雇用労働者の課題については積極的に取り組みを進めています。

質疑応答[3]
Q.(朝日新聞・フジサキ氏)

 今の質問に関連してですが、コロナ禍が長引く中で失業者は失業期間も長引いて生活の逼迫が増していて、厚労省の数字でも生活保護の申請件数も増えている状況となります。こうした中で、先ほど労働相談に来てもらえればということですが、ナショナルセンターの連合としてアウトリーチの策というのを今後検討されていくお考えがあるかどうか、どういう取り組みが必要か、もしあれば教えてだけますでしょうか。

A.(会長)

 ありがとうございます。連合の中では雇用対策本部がありまして、そこの中で有識者の皆さんとも意見交換をしておりますので、そういった方々からの提言も踏まえて今後取り組みを具体的にしていきたいというふうに考えています。

質疑応答[4]
Q.(朝日新聞・キハラ氏)

 朝日新聞のキハラと申します。よろしくお願いいたします。政治分野について伺います。今日このあと新年交歓会がございまして、岸田総理が来賓ということで参られる予定だと聞いております。政府代表として総理大臣が来るのは9年ぶりだと思いますが、今回総理の参列が実現したことに対して率直なお考え、今のご所感を教えてください。

A.(会長)

 ありがとうございます。今ご質問にありましたように、内閣総理大臣ご出席いただけるのは9年ぶりということで、連合としては毎年政府代表として内閣総理大臣にご案内を申し上げていましたが、この間日程調整がつかずにご出席いただけなかったということだったかというふうに思うんですが、今年はご臨席賜れるということで非常に光栄に思っています。それが率直な感想になります。

Q.(朝日新聞・キハラ氏)

 関連して、参院選も今年ございます。連合はこれまで立憲民主党と国民民主党を支援してきているということがあると思いますが、今回総理の出席が実現したということで、自民党総裁でもある総理ですね、今後自民党との関係というのが近づく何かきっかけになるという可能性はあるでしょうか。

A.(会長)

 ありがとうございます。連合としてはこれまで通り立憲民主党を基軸に国民民主党との関係で参議院選挙を戦っていくことになります。自民党との関係ですが、連合としては共産党を除く各政党に政策要請をしておりますし、また政策に基づいて様々意見交換をしていますので、今後もそういった関係で進んでいくというふうに考えています。

質疑応答[5]
Q.(日本経済新聞・マツイ氏)

 日本経済新聞のマツイです。芳野会長にお願いしたいんですけど、2つございます。1つは昨年のことになりますけれども、岸田首相から3%超の賃上げの期待というのが示されました。政府が賃上げの数値目標というのを示すのは4年ぶりですけれども、本来労使交渉に委ねられるべき賃上げについて政府がこういう形で一種の口先介入をするということに対してどんなふうにお感じになるのかというのを改めてお願いします。
 もう1つが、引き続き賃上げというのが春季生活闘争の重要なポイントだと思いますけれども、賃上げの前提条件として生産性の改善というのはこれは外せないと思います。学び直しとかデジタル化への対応とか企業の人材開発投資というのは尽きません。こういったことは労使交渉のテーマになると思いますけれども、労働生産性の向上について労働組合が果たす役割について、もしお考えがありましたらお聞かせ下さい。

A.(会長)

 ありがとうございます。まず連合としては春季生活闘争の方針がありますので、それを実行していくということになるかというふうに思います。今ご質問にありましたように、賃金というのは労使の中での交渉によって積み上げていくものですので、政府が介入するものではないというふうに考えています。その上では2022春季生活闘争はしっかりと要求を掲げ、会社との交渉の中で加盟組合については積み上げをしてほしいというふうに考えています。また生産性についてですが、これまで職場の中で生産性を上げてもなかなかそれが人への投資に結びついてこなかっということがありますので、こういった課題についても2022春季生活闘争の中でしっかりと議論をしてほしいと思いますし、また、デジタル化ですとか、新しい働き方、ツール等を使って今後雇用にどう影響が出てくるのかということもあるかと思いますが、連合の三役会議でもこうした課題について学習会をはじめましたので、今後政策として何が構築できるのかという議論をはじめていくわけですが、労働組合としては生産性を上げて企業が収益を上げなければ私たちの労働条件を向上させるということはできませんので、そういったことをしっかりと労使で議論していくということになるかというふうに思います。

質疑応答[6]
Q.(東洋経済・カザマ氏)

 東洋経済のカザマと申します。会長に伺いたいんですが、今回のコロナ禍で飲食・運送業など雇用よらない働き方がかなり広がっていると認識しております。連合として本件に関する本年の取り組みについて現時点でお話できることがございましたら教えてください。

A.(会長)

 連合としては、これまでも曖昧な雇用の皆さんのためにネットワーク会員ということで、ネットワーク共済、Wor-Q(ワーク)共済というのも作りつつ緩やかな会員を求め、最終的には労働組合を結成し集団的労使関係のもとで働いていただきたいということをめざしていますので、その取り組みを今後強化していくということになるかというふうに思います。

質疑応答[7]
Q.(日本読売新聞・ソバタ氏)

 読売新聞のソバタです。参院選についてお伺いしたいんですけれども、組織内候補の方々が立憲民主党と国民民主党に分かれて擁立されることになると思いますが、そのことをどのようにお感じになられているか、また難しさのようなところがあるのかどうか、会長のご所感を教えてください。

A.(会長)

 ありがとうございます。ご質問のように組織内議員、立憲民主党と国民民主党から公認をされて立候補していくということになるかというふうに思いますが、連合としてはしっかりとそれぞれ候補者の名前を書く選挙になりますので、それを徹底していくということを進めていきたいというふうに思います。

質疑応答[8]
Q.(共同通信・ミツヤマ氏)

 共同通信のミツヤマと申します。政治分野について引き続き伺います。今日総理がいらっしゃいますが、昨年12月以降ですね会長就任されての挨拶で茂木幹事長に会われたりですとか、その後の清水事務局長が塩谷さんであるとか小渕組織運動本部長と会われたりとか、自民党の幹部と接触する機会が増えていると思いますが、日程調整の結果そうなったということかもしれませんけども、連合と自民党の幹部との接触機会が増えているこうした自民党の対応についてはどういうふうにご覧になっていますか。

A.(会長)

 ありがとうございます。接触が増えたという認識は持っていませんで、今回たまたまといういい方がいいのかどうかということもありますが、日程調整ができましたのでご挨拶に行ったということです。また清水事務局長のほうも、ご本人が話したほうがいいかもしれませんが、政策要請でお会いをしていますので、これまで通りの取り組みになるかというふうに思います。

A.(事務局長)

 先ほど会長からもありましたように、共産党除いて、各政党と政策懇談を行っております。自民党についても年に2回政策懇談という形で行なっております。今回は2022年度の予算編成に向けて、そこへの要請ということで伺いました。毎回基本的には政調または運動本部関係の皆さん方に出ていただいてるということで、今回も12月に予算編成に向けて行なったということでございます。

質疑応答[9]
Q.(NHK・ヤスダ氏)

 NHKのヤスダと申します。政治的な質問になりますが、今年の夏の参院選は立憲民主党が新体制のもとでのはじめての選挙になると思います。新体制になってから一方で国民民主党との政策のカラーの違いというのも今まで以上に明確に出てきているのかなと感じています。夏の参院選に向けてこの2つの政党にどのような戦い方を求めたいか、支援する連合さんとして考えを教えてください。
 もう1点ですが政局と関係なくコロナの関係で、冒頭会長もおっしゃられていましたが、今また新しいオミクロン株という変異株によってこれから再拡大があるのかなという懸念が広がっていると思います。その中で政府はワクチン検査パッケージの打ち出しも含めまして、感染症対策と経済の両立を掲げてきました。これからの再拡大を見据えて、経済活動と感染症対策、どのようなあり方を求めていくか、お考えを聞かせてください。

A.(会長)

 ありがとうございます。まず参議院選挙の戦い方ですが、連合としては「働くことを軸とする安心社会」というビジョンを持っていますので、これを両党に実現に向けてやっていただきたいということで、政党は政党の考え方があるかと思いますが、連合としてはその政策実現のために要請をしていくということになるかと思います。
 それから、経済との両立ですが、やはりこれまで私たちがやってきた感染防止対策を徹底していくということと、やはりオミクロン株確かに広がっていますが、この1年強、感染が拡大する中で、働き方ですとかライフスタイルですとか、それぞれ経験がありますので、その経験を生かした中での取り組みといいますか、ライフスタイルになっていくのではないかと考えています。

質疑応答[10]
Q.(シカタ氏)

 労働ジャーナリストのシカタといいますが、芳野会長と松浦さんにお聞きしたいのですが、芳野会長に、経団連なんかはこれから経労委報告を出してくると思うのですが、業績バラツキ感から要するに各社の対応で、水準、定昇、回答も、各社バラバラにしたいと。一方連合は今年の場合は、すべての組合が要求してベアを取るんだという点では、かなり経団連とスタンスが違うと思うんですがそのあたりについて連合会長として統一性についてどういう対応をされるかを1点聞きたいと思います。
 それから松浦会長にお聞きしたいのが、先ほど今春季生活闘争で水準どれぐらいめざすのかというので、4%は当たり前の話で、私はやっぱり今年の場合は去年より上げるということと、ベア組合を増やすという、この2つが非常に重要な課題になると思うんですが、ゼンセンの場合はかなりパートの相場形成もあるわけで、そういう点で2022の妥結水準について、上げるという方向とそれからベア組合を増やすという、できれば連合の共闘体制について、5共闘があるんですが、そのあたりどう対応していくのかというあたりもあわせて聞きたいと思います、よろしく。

A.(会長)

 ありがとうございます。まず、いつの時代でも、産業ですとか、それから業種のばらつきは今までもあったかというふうに思います。その中で毎年春季生活闘争闘ってきたということで、今回もコロナ禍において産業業種によってばらつきがあるのは事実かというふうに思います。その上で、労働組合があるからこそ、要求を作り、会社に提出をし、そして交渉をすることで積み上げていくということになりますので、それをしっかりと構成組織また加盟組合にはやっていただくことになるかと思います。また、業績が悪かったとしても、この春季生活闘争は「生活闘争」ということも入っていますので、賃金のみならず働き方ですとか、労働時間ですとか、賃金以外のことについても労使で話し合いを行なっていただきたいということです。そして、春季生活闘争というのは今年だけのことではなく来年も再来年も続いていきますので、5年後とか10年後も見据えて、それぞれの企業がどう発展していくのかということなどについても、労使で話し合い、また共有をしていただければというふうに思います。

A.(会長代行)

 松浦でございます。前年比ということでいえば、私も実際産別の会長もやっていますが、全体的にいうと去年の今頃と比べれば、少なくとも環境的にはましであろうと。全体感としては、そう思います。ただ長引いた結果として、例えば外食関係だとかサービス業関係が長く苦しんでいることによって去年より余計辛い状況があるというのは一方ではあるかというふうに思いますが、今の瞬間を輪切りにしてみれば去年の今頃よりは少し展望が見える、光が見える状況であろうというふうに思っておりますので、それを表すような賃上げにならなければいかんだろうというふうに思っています。会長おっしゃるように満額取れれば間違いなく去年より上がるので、それをめざして精一杯交渉しようということだと思います。
 共闘体制のことについてのご質問もございました。それぞれの共闘はそれぞれの共闘の中でのこれまでのやり方もあるんだろうというふうに思っていますが、情報交換というところからどうやって、さらに共闘らしさを出していくかというところは、私が担当してます流通・サービス・金融の関係を含めて、私自身は自分を担当している共闘については少し前向きにというか、できるだけ、例えば交渉時期を早めていくとか、そんなことについて皆さんと話し合ってみたいというふうに思っています。
 それとせっかくマイクいただいたので1つ、これは私の持論的な話になりますが、もう現役世代と高齢者世代ということの人口比率を考えると、もう賃上げは待ったなしだと思っています。社会保障負担をしていくということでいうと、97年当時の賃金と同じレベルじゃとてもじゃないけど社会保障の対応にはきついです。これからますます、高齢者1人に対して現役世代が2人いないという時代に差し掛かろうとしてきているわけなので、それを考えると毎年1%から2%ぐらいのベアはやっぱり続けていかないと、これからの支える側、支えられる側というその構造はもう成り立たなくなってくると。私は基本的な問題認識として持っていますので、この場を借りて申し上げれば、そういうことをできるだけ連合の内部でも、あるいは連合以外の皆さんも含めて全体の認識にしていかなきゃいかんのではないかなと。経営者の皆さんにもそのことはしっかり理解をしていただいて、それを実現するには生産性の向上ももちろんこれは必要なんだと、雇用を守りながら生産性の向上していくんだということを、全体の認識に共有をしていきたい。それができれば、今年少しそういうきっかけになればなと、いうふうに思っています。

質疑応答[11]
Q.(朝日新聞・キムラ氏)

 朝日新聞のキムラです。よろしくお願いします。会長にお伺いしたいんですが、岸田総理肝いりの「新しい資本主義実現会議」のメンバーに入っておられると思いますが、これまで昨年の何度かの議論をどのように受け止めていらっしゃるかということと、今年に入ってこれからまた会議続きますけれども、これからどういったところで連合の存在感を発揮して強調していきたいか、特に賃金、賃上げのところについてこの会議で連合としての存在感を出していくおつもりがあるのかどうか、このあたりをお聞かせ下さい。

A.(会長)

 ありがとうございます。まず連合としては「働くことを軸とする安心社会」をベースにして引き続き発言をしていきたいというふうに考えています。その上でやはりコロナ禍において、雇用と生活に関わる社会的セーフティネットの脆弱さですとか、あと非正規雇用で働く人たちの劣悪な環境ということが明確になってきましたので、その点について引き続き同じような発言になるかというふうに思いますが、いっていきたいというふうに考えています。それから、岸田総理も対話を大切にするというふうにおっしゃられていますので新しい資本主義のメンバーのみならず全国各地で様々な方たちと対話を大切にしながら、そういった声といいますか、そういうものを国の施策に反映していただきたいというふうに考えています。

質疑応答[12]
Q.(共同通信・カワイ氏)

 共同通信のカワイといいます。会長にお尋ねしたいと思います。最初のほうで出てきた非正規雇用とか相談村の関係と、それから今新しい資本主義の話が出てきましたけれども、そのへんの絡みで2点聞きたいです。1つは非正規雇用の話で、全国で意見交換会という言葉を使っていらっしゃいましたけれども、これはちょっと古くて申し訳ないですが、20年ほど前に笹森清会長がやられていた、いわゆる「アクション・ルート」といわれる全国行脚、いろんな雇用で働いてる人とか、それから労働組合、経営者などなど、その人たちといわゆる対話集会、まあ車座という言い方するかどうかちょっと別ですが、そういった意見交換会を芳野会長自ら足を運んでやろうということを念頭においていらっしゃるのかということと、もう1つは新しい資本主義のほうで、「働くことを軸とする安心社会」というワードで非正規雇用についても訴え続けていきたいという趣旨のことを今お話しになりましたが、何か具体的にこういった政策をという打ち出しを、非正規なりそれから先ほど東洋経済のカザマさんがおっしゃったフリーランス・曖昧な雇用などで具体的な打ち出しをイメージされているのか、そういうところをお尋ねしたいと思います。

A.(会長)

 ありがとうございます。今ご質問にあったように、笹森会長の時代にアクション・ルートというものを全国展開でやられていました。過去具体的にどんな活動をしてきたのかを今洗い出しをしています。どういうやり方が、今の時代に合ったやり方としてどういうやり方がいいのかということになるかというふうに思いますが、私自身としては私が現場に出向いて、労働組合の活動はボトムアップの活動だというふうに思っていますので、私自身が出向いて直接対話をしながら意見を聞ければというふうに考えています。具体的になった時にはまた皆様にご報告をさせていただきたいというふうに思います。
 それからこれまで「新しい資本主義実現会議」の中で、例えば、非正規雇用の方々を正規雇用に転換させる取り組みですとか、あと人材投資という中で教育訓練なども出ています。例えばひとり親家庭の方が生活保障もない中で教育訓練を受けられるかといえば、アルバイト掛け持ちだとか、非常に雇用が厳しい状況の中で生活をされていますので、そうした人たちが職業訓練を受けるというのは非常に難しい環境にあると思います。そういう中では生活保障を担保した上で職業訓練が受けられる、教育訓練が受けられる、またその先にはしっかりと雇用が確保されているというようなことを発信していきたいというふうに考えています。それからいわゆるフリーランスなどの曖昧な雇用といわれている方たちに対しては、しっかりと法の下で働けるように法整備なども今後検討していきたいということになるかと思います。

質疑応答[13]
Q.(朝日新聞・サワジ氏)

 朝日新聞のサワジです。2回目ですみません。最近あまり話題にならないですが、神津前会長の時に盛んに政労会見が話題になって、安倍政権の時に政労会見を連合が求めてなかなか応じてもらえず、結局ある種の代替措置として厚労省の幹部との間で労働政策対話みたいなものが開かれたという経緯がありましたが、現状、連合も変わり政権も変わる中で政労会見について何か連合から働きかけているとか、あるいはそもそもそういうことは求めていないのか、政労会見自体についての現状の考え方を確認させていただけますか。

A.(会長)

 ありがとうございます。連合としては政労会見を求めていきたいというふうに考えています。今の時点ではまだアクションを起こしてないです。

質疑応答[14]
Q.(共同通信・ミツヤマ氏)

 共同通信のミツヤマです。政治分野の質問に戻ります。立憲民主党と共産党との関係について改めて伺います。12月の記者会見で会長は新体制になった立憲民主党とコミュニケーションを取って共産党との決別を促すというような趣旨の話をされてますけれど、すでにそういった意向は伝えられたのかということと、また改めて共産党と決別すべきだという狙いを改めて教えてください。

A.(会長)

 立憲民主党が新体制になってからまだコミュニケーションが取れていません。日程調整がつかないということです。それから、やはり私たち労働組合としては、これまで共産党の支持のもとの組合活動をやっていた皆さんとせめぎ合いがありましたので、そういった過去の経過から考えますと、連合としてはこれまで通りの考え方を立憲民主党さんには示していきたいというふうに思ってます。

Q.(共同通信・ミツヤマ氏)

 直接まだお伝えされてないと理解しましたけれども、夏に参院選が迫っている中で会長が伝えたかった国民民主党と立憲民主党の合流であるとか共闘についての、そういった会長からの発信が報道等を通じても伝わっていると思いますが、現状その両党の、会長の発言に対する対応というか合流・共闘に向けた対応はどういう状況になっているのか、動きが遅いですとか、思ったより動きがないですとか、その点はどういうふうに。

A.(会長)

 ありがとうございます。その件につきましては党が考えることですので連合としてはコメントを控えていきたいと思います。

質疑応答[15]
Q.(朝日新聞・フジサキ氏)

 朝日新聞のフジサキです。全然また違う質問になってしまって恐縮なんですが、最低賃金についてお伺いしたいと思います。今年の最低賃金の議論にどういうふうに臨まれるか、昨年末に最賃の方針を出されたと思います、企業内最低賃金については春季生活闘争で上げていく、またリビングウェイジも上がったということで、どういうような臨まれ方をするのかということが1点と、これに関して連合では「誰もが1,000円」というスローガンをずっと掲げられていますが、これ2007年から14年掲げられているような状況で、こういう運動の仕方も含めて検討されていることがあれば教えていただけますでしょうか。

A.(事務局長)

 最低賃金の現状の考え方ですが、今もご指摘ありましたように最低賃金については水準引き上げのことが1点、もう1つは地域間格差の是正が急務であるということでございます。現在の最低賃金、全国の加重平均で930円ということで、今お話しあったように連合としては誰もが時給1,000円ということです。今は最高額が東京の1,041円であるかと思いますが、それでも200時間働いてもいわれるワーキングプアといわれる200万円台というのが現状であります。こういった水準から考えて、国際的にみても、最低賃金と平均賃金の中央値の比較で見ても、ヨーロッパに非常に、の50%前後の状況です。日本はそういう意味では43%程度に留まってますので、先進国の最低レベル、最低賃金に向けて誰もが健康で文化的な最低の生活を営むに足りるナショナルミニマムにふさわしいものとして当面連合としては1,000円、誰もが時給1,000円をめざしています。その上で試算としてそれぞれ最低生活水準の最低生活費の水準を毎年見ていますが、2017年には東京が1,120円、あるいはそういった部分がクリアをされているという状況の中で臨んでいきたいと思っています。最低が沖縄や鹿児島の820円、東京の1,041円、221円という格差がありますので、この地域間格差をまずは変えていきたいと。昨年全体として最低賃金は上がりまして、いわゆる800円の部分はクリアをしましたが「誰もが1,000円」には到底及ばないという状況。またこの間のコロナ禍の状況含めて、企業や飲食の話もありますが、働く場所によっては既に時給が1,300円等の形で働く、そういった形で求めているというのもありますので、今年についても最低賃金については引き上げていく形で臨んでいきたいというふうに思っています。そのことが非正規雇用の形で働いている方とかアルバイトとか、そういった曖昧な雇用の方も含めて、底上げにつながっていくというふうに連合としては考えています。以上でございます。

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