記者会見 2019年12月

 

連合記者会見

12月定例記者会見

神津会長・相原事務局長・石田副事務局長(2019年12月19日)

連合記者会見全文
神津会長

 本日もそれぞれお忙しい中お集まりいただきました。感謝申し上げておきたいと思います。
 今日、中央執行委員会、その後に第1回中央闘争委員会も今日がスタートです。私の方からその中からいくつか触れさせていただきたいと思います。順不同になりますが中央闘争委員会、第1回の会議としての確認をしております。また一昨日は、中央闘争委員会に先立ちまして、第1回戦術委員会、三役会メンバーですが、これも開催をしております。一昨日は、産業状況それぞれの構成組織・産別において把握している状況についてそれぞれ報告を受け、一方でそれぞれの方針の検討状況あるいは今後のスケジュールなどについても集約をしてきたところです。産業状況、これは皆さん方ご承知の通りでありますが、一言でいえばまだら模様ということだと思います。現役とはいえ水準は高いというところもあれば、足元大変に厳しい状況という業種もあります。一方ではここにきてようやく、この間の景気動向を受けて業種として上向いてきているというところもあるように思います。押し並べていえば、申し上げたようにまだら模様ということでありますので、普通であれば春季生活闘争これからそれぞれが体制を構築していくにあたって、順風満帆といういい方は出来ないと思います。ただ連合が取り組んでいるこの賃上げをはじめとした労働条件の向上の取り組み、あるいは働き方改革はしっかりと中身に魂を入れていかないといけないという取り組みは、そういった年々のこの経済状況のあやというか、そういった動きとは次元を異にするものだと思っています。2014年からの賃上げの流れ、あるいは2016年から連合として強調してきている底上げの流れを、どんなことがあっても止める訳にはいかないということだと思います。かつ、それを連合の中の成果ということに留めるのではなくて、いかに日本全体に波及をさせていくのかということでありますし、そのことにおいて、これは前回から力を入れてきておりますし、今回はさらに具体的に底上げ、格差是正、底支え、順番が違っているかも知れませんが、それぞれの定義づけを含めて絶対水準にしっかりと拘りを持っていきたい、そういう目標感ということも含めて、提起をしてきています。そのことに一層注力をしていきたいと思っています。また、関連するところもある訳でありまして、中央執行委員会の中では最低賃金の取り組みの方針についても確認をしてきております。まさに絶対水準重視ということの流れの中で、中執で確認をした最低賃金は全国の最低賃金、地域別の最低賃金ということで法的な最賃ということであります。また、その中にはいわゆる産業別最低賃金、今は特定最低賃金というのが正式な名称になっております。それから先程申し上げた今回の春季生活闘争の方針の中で掲げている企業内の最低賃金それぞれの意味合い、性格がありますが、これをどういうふうに有機的に結び付けて相乗効果を上げていくのかということにおいて、これまで以上にそこのところに意を尽くしていきたいとそういった思いの方針であるということも見ていただきたいと思います。
 それから、中央執行委員会の議案の中でひとつぜひ着目いただきたい、まあどれも重要議案ですが、取り分け新しい動きとして見ていただきたいなと思うのは、中小企業の基盤強化、そのことと地域の活性化、これをさらに盛り上げていきたい、そういったことを目的としたプラットフォーム、「連合プラットフォーム」を作っていこうという内容です。これは5年ぐらい前から「地域フォーラム」ということでまさにこれ春季生活闘争においてどうやって中小地場のところを引き上げていくのかということの問題意識の中で、もちろん交渉事としての綱引きは重要ですが、ある意味地域の活性化、中小企業の基本強化、これは一体ものであって、そこにおいての問題意識は政労使のみならず地方創生の中でも謳われた産官学金労言、そういったそれぞれが問題意識を共有していくということが重要ではないかということで各地方連合会ベースで「地域フォーラム」ということを行ってきました。この営みを、ある意味その単発ということではなくて定常的にそういった問題意識を常に共有しながらもっと深掘りしていこう、あるいは実行につなげていこう、そういった問題意識の下に「連合プラットフォーム」の常設をして進めていこうと、こういう内容でありますので、今日は議論し最初確定していくためのスタートとして中央執行委員会で提起をしておりますが、ぜひ着目いただきたいと思います。
 あともう1点は、今日の会議の議案ということには直接関わらないですが、ご承知のように、政治の関係ですが、立憲民主党と国民民主党がいわゆる合流ということに向けて協議がまさに今日から始まっているということだと思います。一昨日には両代表が会談をし、協議に入っていこうということが申し合わせをされました。一連の状況、その下で昨日はそれぞれ代表からご報告を受けて連合として存念をそれに対して述べさせていただきました。内容については昨日囲み取材もいただきましたのでこの場ではとりあえず私のほう方からは割愛を致しますが、この間、定期大会あるいは中央委員会でこういった政治との向き合い方について私のほうからもずっとその考え方を述べてきました。そのスタンスの上に立って進めてきた内容でありますので、そういったことでぜひここも注目をいただければというふうに思います。私のほうからは冒頭以上とさせていただきます。

相原事務局長

 黄色の冊子にありますとおり、協議事項、重点分野-1で1000万連合最終年の追い込みの確認をいたしました。資料の2-2には連合アクション構想として新しく連合本部に設置しました局体制も含めて具体的に提起し今後につなげてまいります。資料2-3は先ほど神津会長からあったとおりです。2020年度連合の重点政策は2-4に、最低賃金は先ほど会長からあった通りです。昨年はじめて開催したAction!36の関係、2020年においても3月6日を基点として打っていきたいと考えております。資料2-7、女性活躍推進法において連合の取り組みを本日確認しております。ガイドラインの強化につなげてまいります。資料2-8が台風19号の関係でして、多くの浄財を内外から頂戴を致したところです。今月中にも被災県に対して具体的な対応でお持ちをしたいとこのように考えております。などなど、ということになっておりますがご確認を賜ります。それと中央闘争委員会は資料の4-1で入っておりますのでよろしくどうぞお願いいたします。私からは以上です。

質疑応答[1]
Q.(朝日新聞・サワジ氏)

 朝日新聞のサワジです。三菱電機でまた新入社員の自殺、ハラスメントが原因と思われるもので書類送検まで行ってるという事例が明らかになりました。それで、数年前にあったあの大船での事件のことも1度この記者会見で話題にしたことがあります。三菱電機のような、おそらくきちんとした労使関係があるであろう現場でこれだけの、ここ最近労災認定あるいは過労自殺が続いているという状況になっています。そもそも一般論としてこういった場合に労働組合というのはどういうことをすべきだというふうに会長はお考えなのか、また具体的に三菱電機労組はこの間どういったことに取り組んできているのか、以上2点お願いします。

A.(会長)

 まずご質問に答える形で申し上げると一般論としていえば、働いている人の安全、衛生面も含めて、これを守るというのは原点の取り組みなので、いわゆる安全衛生の取り組みというのはこれこそ労使でしっかりと考え方を合わせて進めていくべき事柄ですから、ご指摘のその状況はこれはもう極めて遺憾な状況だと思います。したがって一般論としては先程申し上げたようなことですし、今回のこの状況に三菱電機労組あるいは労使としてということもあろうかと思いますが、どういう対応を取っているのかということについてはまだ現時点では把握はできていませんので、それはしかるべく、これだけの問題ですから私どもとしては把握をしながら、また必要に応じてご質問にも応えていきたいと思います。というのがご質問に対しての回答です。一番の最新の内容としては昨日一連の報道にあったとおりでありまして、本当に言葉にならないくらいの話だと思います。ご本人の自筆のメモが公開をされました。本当に酷い話だと思います。今触れられたように、これまでもそういう事案が当該企業においては繰り返されてましたから、三菱電機としても対策を相当講じてきたというふうにはいわれていましたし、裁量労働制についてもこれをやめるという動きもありました。対策が打たれていたとしたら、そのことがでは実際のそれぞれの現場にどういうふうに適用されていたのかとか浸透が図られていたのかということを考えると、これ本当に重大な疑問を持たざるを得ません。そのことを含めて解明される必要があると思います。ご遺族の方のコメントも、本当に何ともいえない、非常に悲しい気持ちになるような内容だったと思います。以上です。

Q.(朝日新聞・サワジ氏)

 連合として三菱電機労組がどういうふうに取り組んでいくのかというのはこれから把握していくっていうことですか。

A.(会長)

 この第一報があった時点でそのことについては確認をしてきていますが、ご承知のように司直の手によって捜査が入っている段階でありますから、そういったこともあってだと思いますが、具体的にどういうふうに進めるみたいな、そういった段階ではありませんでした。これはいろんなことが、今申し上げたことも含めて明らかにしていく必要があると思いますので、それは当然構成組織の電機連合を通じてということになりますが、しっかり把握をしていく必要があると思っています。

質疑応答[2]
Q.(フリー・ミヤケ氏)

 関連で引き続き三菱電機についてですが、今回第一報というお話がありましたが、のみならず少なくとも1件、また数件、今までもずっとこういった比較的若い社員を中心にこうした問題がずっといわれている企業で、あまり名誉ではない賞にも名前が挙がっていることはご承知の通りです。そうすると逆に今まで、会長としては当然労組のほうが動いていたと思われたいところだと思いますが、動いていたらこんなことになっていなかった訳で、最悪の事態が今までの対応がされてないことで残念ながら起きてしまったということだと思います。今回さらに強い行動に組合全体としても出て、結局今までも何回も名前が挙がっていても改善されてこないで最悪のことなってしまったというふうに思いますが、そのへんいかがでしょうか。

A.(会長)

 今先ほど申し上げた通りなので、今までやってきたこととの関係を解明しないと、もうこういうことは繰り返されてはなりませんので、そこのところはしっかりと連合としても把握をしていく必要があるというふうに思っています。先程サワジさんからも触れていただきましたが、三菱電機労組というのは非常に労使関係の構築含めてしっかりした組織で、伝統的にはある訳ですから、それが何故こういうことになっているのかっていうことも含めて、そこのところはしっかりと見ていく必要があるだろうというふうに思います。

質疑応答[3]
Q.(時事通信社・オオツカ氏)

 時事通信社のオオツカです。2点ありまして、1点は今日の1000万連合の追い込みのところですが、1000万連合をめざすといいながら会長自身もさすがに2020年10月までは難しいというような、そういう見方をいわれていますが、それでただ追い込んでいくという一方で組織拡大目標の調査結果というのがあって、その目標は2020年10月までで、構成組織で44万人、地方連合会合わせて51万人と、つまり1000万には全然足らない状況でその1000万に向けて追い込みをやるという、この整合性がよく分からないので教えて欲しいというのが1点です。
 もう1点が最低賃金のところで、10月にもお伺いしてもう1回聞くのも申し訳ないのですが、やはりどうしても企業内最低賃金というところで、これは要するに生活に必要なものとして1100円を求めておきながら、全国の議論、これはその公労使の議論ではありますが、これでは800円と1000円、別の水準を求めるというのが私にはどうしても分かりません。連合以外にも賃上げを広げていくというならば同じ水準で、最終的にどこに決まるかは別としても、求めていくものは同じであるべきではないかなと考えていますが、ここが違う水準である理由を、よく分からないのでもう1回を教えてください。

A.(会長)

 まず1点目ですが、これは私自身もこの場でも触れたこともあると思います。また連合本部の中でも、まさにおっしゃるような問題意識も含めてこの間話をしてきているところがある訳です。おっしゃっていただいたようにこの1000万という数字との関係でいえばこれは全く隔たりが大きいことは厳然たる事実であります。そういう状況の中で、要するに今までの延長線上だけでこの先を展望するということは、ある意味許されないと、こういう問題意識だと思っていまして、過日の中執議案ということで皆さんにも見ていただいたようにもう少しいろんな幅を広げて、あるいは手法的にももっと広げていく中で「1000万連合NEXT」ということに向かっていこうということです。しかしそれは中身が肝心なところですから具体的なところは、今検討かなりピッチを上げているところですので、来年の遅からぬ段階でご提示をして、1000万ということが絵空事でないということを皆さん方にも見ていただけるようにしていきたいと思っています。
 それから最低賃金のところですが、この場でも春季生活闘争方針の内容等の関係でオオツカさんからもご質問いただいて、会見が終わってからも少しやりとりもありましたし、そのあと事務局ともまたやりとりしていただいたとお聞きをしていますので、私が今申し上げることは少し雰囲気も含めてご理解いただければと思いますが、目標ということの意味の問題ですが、要するにそもそも今の水準というのは生活をしていくということとの関係でいえばこれはもう問題にならないくらい低いと思っています。目標ということでいえばそれは1100円でもどうなのということですし、1500円ということぐらいであればまだ例えば諸外国先進国との比較でもそのぐらいの目標を掲げなければいけないというのは私自身も思うところです。したがって、これは場面によって、例えば全国一律ということも含めて、そういう物の言い方というのはしていく必要があると思っています。ただ今日ご提示させていただいている最低賃金のこの方針というのは、実際に現場で、中央最低賃金審議会なり各地方の審議会において、まさにその公労使三者構成において闘っていくにおいての、この腹の合わせ方ということですから、その実際に取り組んでいく方々の思いを集約した上でのこの方針ということでいえば、こういう内容なのだろうというふうに私も認識をしなければいけないと思っています。公労使、まあ使は容易に想像できるとしても、公においても、公益の中も様々ですから、それと実際の今現実の都道府県の最低賃金もご存知のような状況ですので、私どもとしてはまず格差をどうやって是正していくのかということが、取りわけ法定の最低賃金においては大きな眼目であるということもあわせ持って考えていく必要があると思います。そのことを頭に置きつつも、今回の方針はしかし企業内最低賃金でこういうことを掲げています。それから特定最低賃金、これも足元非常に厳しい状況があることも事実ですから、しかし組織を持つ我々の責務としてそれら3者をどうやって引っ張り上げていくのかという思いを込めて方針として掲げているということもご理解いただきたいというふうに思っています。

質疑応答[4]
Q.(毎日新聞・ヤザワ氏)

 毎日新聞のヤザワです。1000万連合とも絡んでくるのですが、本日厚生労働省が労働組合基礎調査を公表しまして、その中で推定組織率が16.7%と発表されました。17%を切りましたが、会長は常々、集団的労使関係が必要とおっしゃっていましたが、その16%という数字に対する受け止め、認識をお願いします。

A.(会長)

 数字がまた下がってしまったことについては残念といわざるを得ないと思います。正直いって何とか歯止めがかからないかなというふうにも期待していましたが、まだ詳しい内容まで承知していませんが少なくとも組織率ということの数字については17.0から16.7ということになったということについては残念です。歯止めかからないかなというふうに期待をしたっていうのは、ご承知のように連合の組織人員ということでいえば17年振りに700万人ということを回復したということを含めてここは歯止めをかけていますので、ただそれは連合が全部ではありませんのでそういう意味では残念ながら歯止めがかかっていない、それも率ということでいえば雇用労働者全体の母数で、ここは今まだ増えていますからそういう中で率の低下になってしまったのだろうと、こういうふうに思っています。

質疑応答[5]
Q.(NHK・オクズミ氏)

 NHKのオクズミです。2問あります。1問目が野党の合流ですが、先日神津会長はぶら下がりで「二大政党的な運営を理想とする私たちからすれば合流は究極的には望ましい姿」とおっしゃってたと思いますが、一方で産別の中には合流に対して否定的というか、そこまでいわずとも慎重なところがあると思うのですが、その点を連合としてどのようにまとめていくお考えでしょうか。まずこれをお願いします。

A.(会長)

 おっしゃっていただいたように、究極的には1つの塊になるということについては、これはそれを望んでいることであるということです。これも12月3日の中央委員会の中で触れた内の1つでありまして、今そういう合流ということで両代表の見解が一致をするという見通しの下で、これも一昨日の三役会の中では、これは両党にその点も含めて申し述べるということについては合意を図ってきていますので、確かに先の参議院選挙で、私自身も二度とやりたくない選挙だと申し上げました。そのことがまだ遠くない過去ですから、そういう中で、支持率が低いといえども国民民主党の理念を大事だということで傘下の組合員に投票行動を呼びかけていた立場からすれば、中身が問題ですけど、短兵急な形でしかも当初いわれていたような立憲民主党に幅寄せがされるようなそういう形の合流ということについて反発心を持つのはもう無理からのところだと、私もそう思います。そういうことでなくて今回玉木代表が3つの要件ということをきちんと提示していますから、そういう中でのこの協議が始まったということについては冷静に見極めていこうというのは連合全体で一致をしているというふうに見ていただきたいと思います。

Q.(NHK・オクズミ氏)

 もう1問別件ですが、全世代型の社会保障制度について今日政府の検討会がつい先ほど中間報告をまとめました。主に後期高齢者の窓口負担の一部負担引き上げですとか、あるいは労働分野についても定年の廃止延長の努力義務の法案提出とか、いろいろ盛り込まれていますがそこの受け止めをお願いします。

A.(会長)

 直近の内容については、まだ見ていないので何ともいえませんが、報道されているような感じであれば私どもとしては一定の受け止めは持ち得る内容かなと思います。順不同ですが、70歳までの雇用の姿は審議会の中で、懸念されることについては申し述べています。本当にいろいろメニューがあるのはいいですが、実際に働く条件が働いている人の思いとマッチしないような低処遇であるというようなことが事実として先行するということはあってはならないというようなことの意見提起などをしたりしていますし、また医療費の問題は、ワンコインみたいなことが入らなかったということだと思いますが、議論過程ではそういったこともありましたので、それは違うのではないのかということは関係する審議会等の場でも意見表明してましたので、そのことは連合としても言い続けていかなければいけないと思います。また応能負担は、連合としてはあってしかるべきというふうに思っていますが、その中身がきちんとしたものである必要があると思いますので、そこは引き続き注視をしていきたいというふうに思っています。

質疑応答[6]
Q.(ファクタ・ミヤジマ氏)

 ファクタのミヤジマです。今の合流騒動というのは、来年選挙があるということでやっていることだと皆分かっていると思います。そういう中で今年の定期大会で連合は支持政党なしという異例な事態になっている。こういう中で、衆議院で100を超えるようなものになったら、やはり支持政党ありというまともな姿に戻そうというお考えがあるのではないかと思うのですが、それが1点。
 それから、もちろん参議院選挙の時の遺恨がありますが、野党が分裂した経緯においてはやはり神津会長も関わったところもある訳ですから、ここでリーダーシップを発揮して、来年選挙があるとしたらやはり野党が大きな塊で戦えるように背中を押す、あるいはリーダーシップを働かせていただくことが、私は一番大きな会長への期待だし、そういうふうに思いますが、来年に向けての抱負も加えましてその辺のお考えを伺いたいです。

A.(会長)

 触れていただいた2年前の経緯もかなり誤解を受けている部分はあると思いますが、私としては労働運動と政治の世界とはきちんとしたけじめというものが必要だと思っています。歴史を振り返ると、かつてかなりイデオロギー偏重といいますか、イデオロギーをその旨とする政治勢力からの影響を受けてきた歴史そこから先輩方が大きく転換をしてきた。ですからそこに一定のけじめというものは必要だと思っています。ということと、政治家の皆さん方自身がしっかりと自覚をされて、今回でいえば本当の意味で大きな塊になるということがないと話は進まないというふうに思っています。ただミヤジマさんがおっしゃっていただいたように、私どもは私どもの立場で、これは背中が押せるという、押すべきという、そういう政治家の皆さん方がしっかりまとまるということが見えれば、そこはもう積極的に関わっていくことはやぶさかではないと思っています。ご指摘いただいたように、確かに総選挙いつあるかということはまだわかりませんが、今のままだと有権者の支持を広範な形で得ることができない、そういう危機感があることは事実だと思います。ただ一方では、微妙ですが、単なる選挙目当てみたいに取られれば、これ有権者の支持はむしろマイナスになるでしょうから、ということなり、本当に1つの政党になるということでいえば、それ相当の覚悟が要りますからそれに足る組織であるとか、規約・規定ということも含めて相当綿密な意識合わせが必要ですから、これはそんな簡単な話ではないというふうに思っていますし、繰り返し言っているように、このお互いの立場を尊重して丁寧に進めていく中で解を見いだすことを期待したい。それで、それに対して私どもとしては協力できることはいくらでも協力したいというふうに思っています。

質疑応答[7]
Q.(労働ジャーナル・シカタ氏)

 労働ジャーナルのシカタです。最低賃金についてお聞きしますが、連合の30年の春闘の中でこういう形で最低賃金が別項で出たというのは珍しいと感じていますが、この背景について、このはじめのところで労働力の人口とか、あるいは分配構造の転換とか波及構造というのはある訳ですが、あえて今年の春闘でこういう最低賃金を前面に出してきたという理由をお聞きしたいということで、この背景に例えば最低賃金が低くて労働者が他県に流出するとか、あるいは経営者が仕事を安いところに持っていくというような現象があって経営側も困っている訳ですが、そういうような、いってみれば雇用構造の変化というあたりも背景があるのかどうか。これは自民党も、自民党の議員連盟もそういう形で最低賃金を改善しようとしている訳ですが、そういうような今年あえて重視するあたりの理由をお聞きしたいのと、それから水準について、ここでは連合が掲げた組織労働者の成果を未組織労働者に波及していくと、これは1つの賃金構造の分配の転換という形で良い効果がありますが、問題は最低賃金の今の水準を見ますと結局最低賃金のほうが3%上がって、ところが労使関係のベアというのは0.5%くらいで留まっている訳です。そうすると年々、特定最低賃金であれ地域最低賃金であれ、最低賃金のほうが上っていって、組合の個別企業内協定であろうと特定最賃になれば下がるという、このあたりでは組合として0.5%ぐらいのベアのところどうやって上げるかというのは、戦略的な課題になると思います。企業内最低賃金のところも電機連合などは正規のプラス1000円なんて頑張っているところもあります。それでもまだ3%行かない訳です。そういう点ではそこのベアのところをどう引き上げていくのかというところも大事な視点になると思いますが、そのあたりをどう考えるかということと、あともう1点。いま最低賃金は賃金構造調査とかで見ると大体901円で、平均で48%くらいの水準になっています。これは連合が93年に、最低賃金の水準は働く人の平均的賃金の50%にしようというのを出したことがある訳です。そういう点から見るとほぼ連合が出した50%水準に近いところになってきていて、組織労働者の賃上げを波及させるという点では、例えばフランスのように60%を目指すとか、そういうような水準も将来的展望として目標として設定されるのかどうか、ここは3つの数字が出てるいますが組織労働者の波及という点から見れば、かつて連合が出したように例えば50%を60%に上げるという方法もあると思いますが、そのあたりについてどう考えるのかお聞きしたいと思います。

A.(会長)

 順不同になりますが3点目は、そういったことも頭に置きながら、ただ今後の課題として考えておきたいなと思います。まずは足元こういう方針を打ち立てて、それを前に進めていかなければいけないということだと思います。
 それで今回どうしてこういう方針にしたのかという1点目のところですが、背景としてご指摘あったようなことももちろん連合としては意識していますが、動機としてそれがあるということではなくて、何故こういうことにしたのかというのは、繰り返しになりますが、連合の中だけではもうダメなので、どうやって日本全体に波及させていくのかということにおいて、絶対水準を重視していかなければいけないということですし、その下でまさに底上げということだけではなくて底支え、格差是正、ここでおいても金額をしっかりと出して取り組んでいこうということであります。
 それから2点目は、これはこの最低賃金の方針の中でも取り上げてますし、また今日の中執の中でも、また日頃地方連合会からも指摘もあり問題意識を共有してきています。おっしゃっていただいた通り、特定最低賃金を設けるからにはそれぞれの地域別最低賃金を一定程度上回っているのが当然当たり前ですが、そこがかなり近接をする、あるいは逆転なんていうことまで出てきている。これは、おっしゃっていただいたような問題意識を持ちながら、連合としては取り組んでいかなければいけないと思いますし、大体これは労働組合だけの問題ではなくて、経営者がそもそも、自分の産業というのはこれだけの賃金水準がなければダメだとか、そのぐらいの誇りを持って我々と相対していくべきなのであって、そこのところにおいて一体どうなんだということは追及していくべきではないかなというふうに思います。

質疑応答[8]
Q.(連合通信・ダイモン氏)

 連合通信のダイモンです。最低賃金について伺います。質問が被ったら恐縮ですが、10月にこの会見で全国一律制についてコメントをされました。それは個人的な見解だったかと思うのですが、まだ組織的な連合としての是か非かという見解はまだ出されていません。今後、組織内で議論をして意見集約をしていく必要性があるとお考えかどうかというのをお聞かせいただきたいのと、あと2つありまして、今回の方針でC・Dランクの底上げとして最高額と最低額の格差の改善に努めていくという文言がはじめて入ったかと思います。これまでは割合だけでしたので、これは今年の改定で1円格差が縮小したということをもって、さらに縮小幅を増やしていこうということだと思いますが、来年の改定審議でこの格差をどれだけ縮めていくべきなのかという何かお考え、目標観がありましたら教えてください。3つ目が今日の中執会議でこの問題でいくつか意見が出ているとしたら、差支えない範囲で特徴を教えていただければと思います。

A.(会長)

 順不同になりますが、3点目のところは先程申し上げた特定最低賃金で、私が申し上げたようなことに関してのやり取りがありました。
 それから2点目は、今年久しぶりにというか、反転をさせた訳です。したがってその率は、わずかですが、反転させたということを持って、問題は額ということもありますので、そこに踏み込んでいこうということです。まだそういう状況ですから、ここにまで行こうというものを少なくとも私としては持ち合わせていません。
 1点目は、個人の思いとしては先程申し上げたことです。ただ実際にではこれをどうしていくのかっていうことについては、具体的にどうこうしていくということまでの議論が成熟してるということではないというふうに見てください。

質疑応答[9]
Q.(朝日新聞・コバヤシ氏)

 朝日新聞のコバヤシです。政党合流について2点お尋ねします。先ほど産別について質問があった時に会長がおっしゃったのが、国民民主党が立憲民主党に再編されるような合流は反発心を持つのは無理からぬことと聞こえましたが、これはすなわち立憲民主党と国民民主党が合流する合併方式については、どちらかがどちらかに編入されるのではなく対等に合流すべきだという趣旨なのか、というのを1点を確認させていただきたいのと、あと2点目は、これまでの連合としては旧民主党の勢力を支援されてきたと思うのですが、今回の合流には社民党という政党が合流の選択肢に参加政党に入っておりまして、やや政策が異なる社民党が合流することによる選挙支援のあり方について変化があるのかどうか、その辺のお考えをお願いします。

A.(会長)

 順不同ですが、選挙において社民党の方を応援してきているということも事例としてありますから、確かに政策だけ見ますとまだ距離感がある部分が無いことはないです。ただその点も含めて、これ昨日申し上げたことの中で、野党間の小さな違いばかり目立たせるということではなくて、政権与党の考え方との間の大きい違いをどう目立たせていくのかということの中で、どういうふうに私どもとして真ん中の大きい道のところに包含する形で、ということの中に社民党が入ってくるということなのかどうか、そのことを私どもとしては見極めていく必要があるだろうと思います。
 それからの1点目のところは、これも昨日申し上げましたが、お互いの立場を尊重して丁寧に進めていただきたいということの中に、玉木代表がいっているこの3つの項目、なかんずく「対等の立場で」っていうところがありますのでね、そのことはそれも含めてお互いの立場を尊重していただきたいというのが考え方であります。

質疑応答[10]
Q.(日刊工業新聞・ヤギサワ氏)

 日刊工業新聞のヤギサワです。中小企業対策のほうの「連合プラットフォーム」ということですが、狙いとかその設立経緯をちょっと詳しく教えてもらえませんか。

A.(会長)

 狙いは先程申し上げたことに尽きます。それとこれも先程申し上げたことのやや繰り返しになりますが、要するにフォーラムをやって中身は充実しています。だけど結局ではそれを年1回やってそれでそこから先物事を進むかというと、そう簡単な話ではありませんから、せっかく貴重な問題意識を共有しているのであればそれをどう形に結びつけていくかという意味で定常的なプラットフォームにしていきたいと、そういう意味であります。

質疑応答[11]
Q.(時事通信・コンドウ氏)

 時事通信のコンドウです。野党合流の件でお伺いしますが、先程の質問とも被るのですが、希望の党の合流の時に神津会長は割と当事者として政局にも関わっていらしたイメージだったのですが、今回はかなり一線を引いて見守っているというふうに見受けまして、先ほど政治とはけじめを置くべきだという説明あったと思いますが、そういうのも踏まえて会長ご自身の心情の変化というか、前回と今回の違いというところをお聞きしたいと思います。

A.(会長)

 心情の変化は全くありませんで、あの当時もきちんとしたけじめの中で対応をしてきています。そのことは先程申し上げたように、ああいう混乱の最中でしたし、実際にああいう経過の中で希望の党から出馬せざるを得なかった多くの方々がいましたので、そこにマイナスイメージを、既にマイナスイメージで、例の排除発言以降出回っていましたから、そこに加えるようなことはもう私らの立場でして出来ませんでしたから、当時いろんな発信を控えていました。実際に何があったのかということは昨年本にまとめて出しましたのでそこでいっていることが全てですが、公示がもう直前の中でああいう状況でしたから、私らが当時もし希望の党を党として支持することができたとすれば政策協定を結べるかどうかでした。その確認だけは、もう短時日の中でしなければなりませんでしたので、したがってこれは前原さん小池さんの会談、実際には小池さんによくわからない側近の人が一緒にいたわけですが、もうその場ぐらいしか確認できるタイミングがありませんでしたので政策協定について確認をまず求めたと。そこで完結しなかったので結局は、連合は希望の党を党として支持することができなかったというのがあの時の顛末です。したがってですね、先ほどのやりとりにも関わりますが、政党支持ということをこの2年の運動方針の中では明言、明示はしていません。これはまだいろんなことが動いているので明示ができないということも1つある訳です。したがって今後の展開を見ながら、総選挙になるとすればその段階で政策協定を結べる党とはしっかり結んでいきたいということですから、そういった基本的なスタンスはこれまでと同じということです。

質疑応答[12]
Q.(フリー・ミヤケ氏)

 引き続き政治の話をお伺いいたします。2017年に関しては誤解があったというお話があって、前のご質問された方からも神津会長のスタンスが前回中心人物のように見受けられました、そして今回は比較的距離を置かれているように外からは見えると、ただ実際調べてみると2017年も、神津会長は中心人物のように報道されておりましたが、そうではなくて先程おっしゃったように一線引かれていたというふうに、私も2018年2月神津会長がおそらくはじめてとご自身もおっしゃっていましたが、もう誤解が多いのでいわざるを得ないという但し書き付きでお話になってそれが報道されている記事を見つけました。その後ご本も書かれて、ただ中々本というのは多くの人が見ませんからそこは浸透していない限りで、国民民主党の、当時希望の党の議員含め、多くの方が誤解、ご回答されましたが大きな誤解でそしてそれはしこりとして残っているので、ぜひ神津会長のほうからそのどこが大きな誤解だったのか、そもそも一番の最初の、いつ知ってどのように関わったかというところで中心人物ではなかったと私は思っていますが、だけどそう思っている方が大変多いという中で、そのことについて大変聞きにくい質問で申し訳ないのですが、改めて2月3月選挙があるかもしれないという中で、解いておくべき誤解だと思うのですが、お話いただけますでしょうか。

A.(会長)

 それは別に聞きにくいなんてことでは全然なくて、私はもうそれはいくらでもお話しできますし、そのことは本の中に詳しく書いていますので、今日時間もありませんのでそれを繰り返すことは避けたいと思います。ただおっしゃっていただいたようにまだ相当世の中誤解が残っていることも事実ですし、国民民主党の方々がそういう誤解を背負って大変な苦労されていることも事実ですから、これは私ができる範囲でそういった誤解を払拭することにはこれからも努めていきたいというふうに思っています。

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