記者会見 2019年9月26日

 

連合記者会見

9月26日の定例記者会見

神津会長・相原事務局長(2019年9月26日)

連合記者会見全文
神津会長

 今日も多くの方にお越しいただきました。感謝申し上げたいと思います。今日の中央執行委員会は前回からそれほど日が経っていませんが、項目は結構ありました。私の方からは2つ3つかいつまんで触れておきたいと思います。 1つは学校の働き方改革です。来る臨時国会においてこれまでの審議会での議論経過についてです。この審議会には相原事務局長が連合の立場で参画をしてきておりますが、そこでの議論経過を踏まえて法案がおそらく提出されるということです。その想定にもとづいて連合としての考え方を改めて共有をしてきたところです。一口でいうならば、この間教職員の方々の長時間労働の問題、過労死、過労自殺というようなことも含めて、ようやくここ数年このことに光があたってきたということであると思っています。今回の内容は連合が最終的に目標とするところからすればまだまだではありますが、しかし法制面において非常に大事な一歩を踏み出すという認識のもとにしっかりと国会対応し、連合の考え方をなんとか実現を図っていきたいということであります。
 それから、もう1つハラスメントに関係する様々な労働法制は、どう改正していくかということで5月の段階で国会での成立を見ていることはご承知の通りであります。そしてこれもご案内の通りでありますが、6月のILO総会で、職場における暴力とハラスメントを根絶するという条約が採択をされました。これは大変画期的なことであります。これは政府も賛成票を投じたということでありまして、我が国としてもこの条約の批准に漕ぎつけるべく、連合としてはしっかりと環境整備に向けて取り組んでいきたいと思っています。その下で先ほど申し上げた法改正、具体的な省令指針、これをどう作っていくのかという審議会の議論がスタートしておりますので、これからヤマ場に向けて連合としての考え方をまとめたということであります。非常に多岐にわたる内容ですが是非ご参照いただきたいと思います。
 そして、先程申し上げた学校の働き方改革についてもそうですが、このハラスメント対策も、共通しているのは労働組合があって、労使関係があって、労使の話し合いがあってはじめて中身を伴うものになるし、前に進むものになるということを改めて強調しておきたいと思います。ハラスメント対策に関わるところは、具体的な内容としてもやはりそのことが労使関係できちんと物事を解決するということが重要だと思います。百歩譲って、労働組合がないところにおいても過半数代表をちゃんと決めて、そして職場におけるそれぞれの立場の下での対話といいますか、それがないとダメだということをそこでも表現をしているところであります。
 様々な問題、働き方改革全般においてもそうですし、あるいは「賃上げ」といわれてますが賃金交渉もそもそも労働組合があって労使関係がそこにないと話が進まないということばかりだと思います。そのことを改めて強調しておきたいと思います。
 それから、議案としては参議院選挙の総括です。取りまとめとして、今日確認をしております。この場でも参議院選挙が終わった直後を含めて、ああいう選挙は二度とやりたくないということはコメントを申し上げておりました。どういった側面で二度とやりたくないのかということ、これは複数あります。そのことをやはり今回は、丁寧に表現しておく必要があるということで、かなり詳細に亘っての記述があります。そのこともぜひ内容を汲み取っていただければありがたいと思います。また関連してですが、これは議案の内容と直接関わる訳ではありませんが、足元において、私どもからすればもっと早くできなかったのかなというのはあります。ようやくにしてということではありますが、臨時国会に向けて立憲民主党、それから国民民主党を中心とした野党の方々による共同会派、まだ細部進行中ということではありますが、概ね合意がはかられたという認識を持っています。ここに至るところの関係の方々、汗をかいてこられた方々には敬意を表しておきたいと思います。冒頭から私の方からは、お互いの立場を尊重して丁寧に進めていただきたいということは申し上げていたところです。今後においてもそのことは引き続きお互いの立場を尊重して丁寧に進めていただきたいということは申し上げておきたいと思います。そして共同会派が出来たからといって、率直にいって、即有権者の期待が高まるというような、そんな簡単な状況ではないと思います。まさにこれは、会派ですから国会対応において有権者の思いとつながるような、心に響くような、そういった対応を着実に重ねていただきたいと思っています。そして連合としては、まさに政策の是々非々を基本としながらしっかりと連携を図っていきたいということも今の時点で申し上げておきたいと思います。 私の方から以上とさせていただきます。

相原事務局長

 お手元の第27回中央執行委員会、表紙の通りで資料2-2、2-3「連合愛のカンパ」自然災害救援ということで、佐賀県、千葉県に対してそれぞれ支給していきたいとこのように思います。いま神津会長からあった学校の働き方、資料2-4及び資料2-6ではハラスメントの関係の省令指針の関係、それと別紙にもとづきますが、連合の大会宣言を確認致したところです。連合大会に向けた準備を進めております。資料2-9では第25回参議院選挙の取りまとめ、総括をそこで確認をさせていただきました。および確認事項の中では資料3-3、3-4、資料3-3の方では2020の春季生活闘争中央討論集会が11月6日、マスコミオープンと、および30周年記念の関係ですが資料3-4で連合結成30周年記念シンポジウム11月12日、これもマスコミオープンということで進めてまいりたいと思いますのでどうぞよろしくお願い申し上げます。私から以上です。

質疑応答[1]
Q.(フリー・ミヤケ氏)

 3点よろしいでしょうか。 まず、佐野サービスエリアのスト問題についてお聞きしたいと思います。発信を見る限り神津会長も大変気にされているように拝見しました。そして、この中で39日ぶりに解決したということで、このこと自身は喜ばしいと思いますが、社長は退陣、そして元々の原因とされた元総務部長は会社からの要求は、辞めるというようなところで、本当に完全100%ハッピーなのかどうかというところが今まだ解決を見ていないように感じられます。これについてのまずご意見を聞かせていただきたいのが、1点目。
 そして、2点目としてSNSについてお聞きいたします。この間、この報道がされた際に当初はテレビなどでは一切ストに触れず、あたかも人気がある全国でナンバー5に入るぐらいのサービスエリアのラーメンが食べられなくなって困ったと、ストに触れない報道でした。そこにネット上、労働の関係者そしてネットニュースなどで、いやいやこれはストが原因で起きていることだということが発信されました。そういう意味ではSNSが良い形で作用したと思っております。そしてそれについて報道した過程で残念ながらストについての若干誤った発信がありました。それを労働関係者の、神津会長のお親しい方ですが、ストについてご説明されて健全な形でネットが作用したと思っております。まさにSNSというのはこういう使い方をすれば良いのだなという見本だと感じました。このことについての感想をお聞かせください。
 3点目、この会場をはじめて伺った時に大変驚きました。男性ばかりで、女性がその時は私が見る限りは1人2人だったと、今日も私が見る限りは1人しか参加しておりません。会長自身が会見にご出席されてご不快になったら申し訳ないのですが、またこれは会長が別に決めることではないので当たり前ですが全く責任もないことですが、この会場が半分まではなくても女性がもっと増えるような社会になって欲しいというふうに思います。この3点ご意見を聞かせてください。

A.(会長)

 最初の2点は、佐野サービスエリアで働いている方々の問題だと思います。まずですね、3日ぐらい前に解決を見て仕事に復帰出来るということになったことは非常に良かったなと、そこは素直に思っています。かつ、前にもこの場でも、触れたと思いますが、労働組合の方々がこういった事態に直面して連合栃木に加盟をされました。連合栃木、連合のスタンスは、もちろん経営問題に端を発したということではあります。経営者同士の対立がどうこうということもさることながら、働いている人たちが仕事をきちんと出来て、雇用の場があり、その労働条件もきちんと担保されているということに復帰をするということが最大の眼目でありましたので、そのことに向けて、まあ詳しい経過までは承知していませんが、そういった連合栃木の思いが実ったということについては非常に良かったなと思っています。その総務部長さんが実際どうなのかということについては私も知り得ていませんので、そこはコメントを控えておきたいと思います。それから当初の報道で、要するにこのお盆の最中に、名物のラーメンが食べられないということにスポットがあたって、その後あろうことか当時の経営者がアルバイトを雇って再開ができて良かった良かったみたいな、そういう報道が世の中、SNSの世界では大変な顰蹙を買ったというのはご指摘の通りであります。こんなことが1つきっかけになって、団結権なり、団体交渉権あるいは団体行動権、いわゆる憲法28条で定められている労働三権というのは相当広く働く者に権利として認められているものだということが改めて認知をされたということについては、非常に多とするところであります。連合としても、もっとそこのところをアピールしていく必要があると思います。先程、申し上げたように労働組合がないと物事回っていかないので、私たちは一人ひとり働いている者は労働組合を結成する権利があって、したがってそのことにもとづいて自分たちの労働条件をきちんと話し合って決めて、団体交渉をすることが出来、必要があれば団体行動、ストライキを打つことが出来るということが、備わっている権利としてあるということをもっとこの日本の社会に広く共有浸透を図る必要があるということを改めて思っております。
 それから、おっしゃる通りで、女性のことは労働組合においてもそうです。連合も目標を持っていますし、またそれぞれ今日おいでいただいているところのそれぞれの会社組織におかれてもそういった目標があると思います。以前に比べれば、女性記者の方々は増えていると思いますし、かなり力持っておられる方々もいらっしゃいます。私も色々な形でお話をすることもありますから、少しずつではありますが、そういったことに向かっているのではないかなというふうには思っています。

質疑応答[2]
Q.(日刊工業新聞・ヤギサワ氏)

 日刊工業新聞のヤギサワです。神津さんにお尋ねします。全世代型社会保障検討会議が始まりました。そのメンバーに労働側からは、1人も出ていません。この点についての受け止めと今後の対応をお聞かせください。

A.(会長)

 現政権は、例えばILOでいうところの三者構成主義、政労使で物事を解決するというような先進国における一種の基本原則だと思いますが、そこをあまり重んじていないというのは、今回の問題に関わらず姿勢としてあるのかなと思っていますので、そういったことの1つの表れではないのかなと思います。今回、経済財政諮問会議はじめ色々な会議を代表してというようなメンバー構成になっているようですが、普通先進国であれば、あるいはかつての民主党政権の時は我が国においても、そういった三者構成で世の中の経済社会のいろんな問題について協議をするというのが普通でしたから、そういったことにはないなということの1つの反映ではないかと思っています。ただ、いずれにしても連合は是々非々で、そして節目において政府政党に対する政策要請というのは清々と行っていますので、このことは引き続き行っていくということだと思っています。

質疑応答[3]
Q.(TBS・イチザワ氏)

 TBSのイチザワと申します。2点お伺いします。野党の統一会派が出来て、その中で今後党と党との合流を目指すというような意見もありますが、その点について神津会長はどのようにお考えか、お聞かせください。
 それからもう1点は、参議院選挙の総括の中で、神津会長は前もツイッターなどでおっしゃっていたと思いますが、共産党が枠組みに入った政権構想については到底容認出来るものではないというふうに書かれております。一方で野党側は選挙協力ということで、共産党との交渉というのが行われているのも現実です。この点についてどのようにお考えでしょうか。

A.(会長)

 まず共同会派がいずれ党の合流につながるのかどうか、そのことに対しての見方という1点目のところについては、当事者の方々が議論の末に1つの党にまとまっていこうということになるのであれば、それはそれでいいことだとは思います。私どもから何がなんでも一緒になってくれっていうことを今時点で申し上げるつもりはありません。むしろ実績を積み上げるという、先程申し上げた、有権者の心に響くような実績を積み上げるということがまず大事なので、そのことの上に立って展望が出来るのかどうかということだろうと思っています。この間の推移を見ると、どうも政策の小さな違いを結果として際立てさせてしまっているようなきらいがありますので、そうではなくて政権与党との大きな違い、そして有権者が一番関心を持っているのは社会保障がこれからどうなるのかとか、あるいは暮らし向き、経済政策が一体どうなるだろうというところですから、そういったところで1つ大きな考え方にまとまっていけるのかどうか、そのことが問われていると思います。そこで実績といいますか、1つのしっかりとした話し合いの下に1つの考え方を持つことが出来るのであれば、それは1つの政党になるということに相応しいことなのではないかと思いますが、まずはそのことが必要ではないのかなと思います。
 それから、共産党の関係ですが、実は前回のこの場においてご質問に答えて、連合としての共産党に対する考え方を申し述べました。それがこれもSNSの世界の中で、その部分が報道されたことに結構反響がありまして、したがって私もブログで考え方をまとめて出していますので、1つそこも参考にしていただければと思います。前回の会見の中でも申し述べていますが、政治の世界の中で政治家の方々が選挙に臨むにあたって候補の一本化を図っていくということは、それは政治の世界においてはありうる話だろうと思いますし、そのことに対して私からおかしいとか、どうすべきだとかそういうことを言うつもりはありません。ただ、今取り沙汰されているところの、政権を一緒に持つとかそういう話になるとそれは目指す国家像がこれは明らかに違うので、そこは違うのではないのかなと、あるべき話ではないのかなというふうに思いますし、連合は歴史的な経過もありますので、戦後すぐの時代から含めて今日に至るまでもいかに共産主義のイデオロギーと一線を画していくのか、そこに相当かなり乱されて来たという過去の経緯もありますので、したがって選挙を同じ事務所で一緒に頑張りましょうということには、これは到底なり得ないということもこれは事実であります。

質疑応答[4]
Q.(共同通信・ナカタ氏)

 共同通信のナカタです。今の質問に関連しまして、参議院選挙の総括の中ではその両党間が争いに終始したことに関して猛省すべきだというような趣旨の事が書いてありますが、今回の共同会派の動きを受けて、国民民主党、立憲民主党の両党間の選挙協力とかそういったことに関する期待があれば伺えますでしょうか。

A.(会長)

 今回は、会派という事ですから、国会対応において力を合わせていくという事だと見ています。ただ、参議院選挙の総括にも触れていただきましたが、立憲民主党と国民民主党との間で、これは地方地域によっても絵柄がずいぶん違ったようです。バッティングしているようなことではやはり有権者からしてみると2012年の政権下以降、なんといってもそのバラバラ感、ガタガタ感、当時は同じ政党でしたからガバナンスの問題ということが残念ながら愛想を尽かされたのが原因ですから、それをまた塗り固めるようなことというのは、それはもう選挙において極めてマイナスに作用したと思っています。そこは当事者の方々に、猛省を求めたいと今回表現しておりますが、既にして反省は当然されていると思います。色々議論を生真面目にするということは大事だと思うのですが、お互いに決めたことは守っていくとか、あるいはそういった議論経過は別にして選挙は与党を利さないということにしっかりまとまっていくということがとても大事なことではないのかなと思います。

質疑応答[5]
Q.(朝日新聞・ヨシダ氏)

 朝日新聞のヨシダです。先程、全世代型社会保障会議についての質問がありましたが、検討会議の中では年金とか医療介護に加えて高齢者の働き方も主要なテーマに上げられています。検討会議の中で議論が進む上で連合としてはどういった点に注目をしていて、どういったところを望まれて、注文を付けていきたいと考えているのかを教えてください。
 もう2点あります。残りの2点のうちの1点が、先程も神津さんのブログの話ですとかSNSの発信の話がありましたが、連合としても発信面の課題というものを多分神津会長がお持ちの上でそういったことをされていると思います。改めて、SNSとかのご自身のブログの発信の意図について教えてください。
 3点目が、今回定期大会前の最後の定例記者会見となると思いますので、神津会長が2期4年務められてきたこれまでのご自身の総括と今後に向けての課題ですとか、そういったものをご自身でお持ちでしたらお話いただければと思います。よろしくお願いします。

A.(会長)

 まず、その社会保障全世代に亘ってということで、これまで例えば未来投資会議の中で、その関わるところについて、政労使部会の途中段階で作られて、会議にも出てくださいということで2回程出席をした経過があります。ですから、そこで主張したことが生かされるように見守っていきたいと思いますが、ただ今回のこのシリーズは始まったばかりで、何をどういうふうに決めていくのかということが今一つまだ見えませんので、それを見た上でということになるかと思います。関連して申し上げると、この間いろんな会議が立ち上げられて、連合から見ても前向きなことも決められているとは思いますが、ただ根っこのところの社会保障、先程申し上げたように国民の世論の最も関心の強いところというのは、社会保障を今後どうやってきっちり守っていくのか、あるいは全世代型といってますが、そこをしっかり作っていくのか、将来世代のためにどういった姿を構築できるのか、そしてそのことに伴って財源をどういうふうに確保していくのか、そこのところが全く曖昧なままに来ていると思います。したがって、政治の世界に関わる方々には責任を持ってそのことを提示していただきたいと思います。
 SNSに関しては、私は6月末からツイッターも始めて、その前からブログもやっています。何故こういうことをやっているかというと、私は世の中に連合あるいは労働組合ということに対しての理解が、これは私どもの発信力不足ということも含めてですが、今一つ浸透してないというか誤解も含めて、イメージが必ずしも伝わっていないというところを感じています。先程、労働三権について申し上げましたが、それこそ本当に象徴的な話であって、労働組合ということについて身近な存在としてどこまで感じていただいているのかなということが率直の思いとしてありますので、私なりに手応えも感じていますが、まだそういう意味では、まだよく分からないという反応が大半のところかなと思っていますので、少し地道に発信をしていきたいと思っています。
 2期4年を振り返ってということになると、その前の事務局長として2013年に連合本部に専従としてきて以来ですが、少し手前味噌な言い方になるかもしれませんが連合本部に身を置いて、事務局のそれぞれが打ち込んでいるその中身というのは非常に大事な中身で、こんなに良い事やっているのに世の中にもっと知ってもらわなければいけないなと、これは先ほどの2点目の話とつながりますが、そのことをずっと感じ続けています。私なりに努力もしてきているつもりですが、まだまだ本当に連合として構成組織、地方連合会含めてやっていることの、10分の1も50分の1もまだ知られてないなと思っています。それは少しずつ進めてきたなと思っていますが、まだまだ連合としてそこのところは強化していく必要があるのではないかなと思っています。
 高齢者雇用は、その未来投資会議において出席した時に政府の方からかなり踏み込んだ考え方は提示されています。したがって経営者の方々がどこまでそれを受け止め得るのかということがあると思います。その時点で努力義務としての考え方がいくつか提示されていて、例えば地域に対する貢献をするということも含めて、それを企業がサポートするというような考え方まで提示されていますので、一言で言えばかなり前向きに評価されて良い内容だと思いますが、ただ一方で兼業・副業みたいなことをも労働時間の通算をするのかどうかみたいな事、これは高齢者に限らずの話ですが、そこのところというのは、曖昧模糊としたまま進められると、結果として働く者の労働条件にシワが寄ることになります。そのことについては先日談話も出していますが、厚生労働省として今審議会で議論しています。そのことの一定の取りまとめの内容もなんか少し玉虫色で踏み込んだ内容になっていませんので、それのまた焼き直しみたいなことですとイメージだけが先行するみたいなことになりかねません。そういうことにならないようにしていただきたいなと思っています。

質疑応答[6]
Q.(毎日新聞・ハマナカ氏)

 毎日新聞のハマナカです。会派の件、先程の話で2点ほどありまして、1点は共同会派になることに評価されるお話しでしたが、一方で民主党に戻ってしまうだけではないかというような世論の声もあります。そういった中で実績をどうやって作っていくかというのは難しいと思いますが、それでも期待できるというところについてもう少しお話しいただけますか。
 もう1点、共産党との連携についてはイデオロギー的に難しいというのは分かりましたが、れいわ新選組との共闘については野党全体として見た時にはやはりすごく勢いがありますし、ここと一緒にやっていくというのは1つの考え方かと思いますが、そこについての考え方、ここは消費税を5%にというのを掲げていますし実現性としてどうなのかというのをお伺いできますでしょうか。

A.(会長)

 まず、共同会派ですが、民主党に戻るだけではないかということについては、どういった意味を指して言っているのかによって全く意味が違ってくると思っていまして、当時民主党政権として掲げていた理念政策というのは非常に良いものが相当あったと思っています。連合が常日頃から掲げている政策で、誰一人取り残すことない包摂社会であるとか、先程申し上げたようなことも含めて、持続的成長ということに向けては民主党政権がやった事とかやろうとしてた事というのは非常に大事だったと思っています。そういう側面においては民主党に戻ることは何が悪いのかと、いいのではないかと、いうふうに思っています。一方で繰り返しになってしまいますが、ガバナンスの問題であるとか、バラバラになってしまったこと。これはもう痛恨の極みということだと思いますので、そういう意味で民主党に戻ることは絶対やって欲しくないということであります。
 それから、れいわ新選組の関係ですが、勢いがあるなしは取りあえず別として、「誰一人取り残すことのない」というような概念ですとか、今回は障害を抱えている方々の問題に山本太郎さんの発信力で光を当てて来たということは、私は評価すべき話だと思っています。ただ、消費税の話も今触れられましたが、その他のことを含めて政策全般ということでいうと、正直言ってまだ少し良く見えない所が多いと思っていますので、政治に関わる方々はこれからの将来世代の事に責任を持って、社会保障、一方での負担の問題は踏み込んでもらいたいと思っています。これは別にれいわ新選組のみならず、全ての方々にお願いをしたいと思っていますが、そういった意味で先程申し上げたように様々な政党にはいろいろな政策要請をしておりますので、そういった一環で今後も向き合っていきたいなと思っています。

質疑応答[7]
Q.(朝日新聞・コバヤシ氏)

 朝日新聞のコバヤシです。2点あります。先程もあったSNSに関連してなのですが、国民民主党の玉木代表がYouTubeの中でNHKから国民を守る党の党首と会談したことについて、神津会長が「ありえない」というツイッターをされたと思いますが、これの真意をまず教えていただきたいのと、2点目はまったく別ですが、日米の通商交渉が今日首脳会談で合意に至りまして農産物については、日本はTPP並みに譲歩する一方、自動車関連ではアメリカ側に比較的有利な形で決着したようですが、これについての受け止めとを以上2点お願いします。

A.(会長)

 NHKから国民を守る党に関する話で申し上げますと、玉木代表が玉木チャンネルでしたか。そこで会談したことは、それは正直言って「ありえない」の一言だけつぶやいています。それはそれ以上でも、それ以下でもありません。ビックリしたという事に尽きます。そこから色々話し出せば思いは様々みたいなところなので、それをこの場で簡単に表現するというのは中々難しいので、ビックリしたという意味での「ありえない」であったというふうに今日のところは見ていただきたいなと思います。それで、お話いただいたついでで申し上げるならば、先程政策要請云々ということを申し上げましたが、NHKから国民を守る党というところについては、ワンイシューでやって来ておられていますので、そういう意味ではそこのところに対して連合が何か政策要請をするという対象とは違うというふうに今時点では思っております。したがって、そういったことを含めて連合として持っている感じからすると、国民民主党は、非常に大事な存在で、代表も連合としてはしっかり支えていきたいというふうに思っていますので、まあ正直ビックリしたなということです。
 それから、直近のところ余り正確に把握している訳ではありませんが、正直言ってトランプ大統領という大変な難物との交渉、アメリカとの交渉ですから中々厳しい状況の中にあると思います。したがって、基本的には関税ゼロにしていくということは打ち出しているので、ただそれをどう具体的にということになると、確かに先送りをしているのかというふうにどうしても見えます。ここは着実に本来TPPという枠組みを大変な苦労をして猶予を決めた訳ですから、少なくともその条件はクリアするとかいうことを含めて、政策当局引き続きこれで終わりということではないでしょうから、努力を重ねていただきたいと思います。

質疑応答[8]
Q.(フリー・モリ氏)

 フリーの記者のモリです。先日、経済同友会の桜田代表幹事が記者会見で日本型雇用からの脱却を目指すという発言を、明言しましたが、要するに新卒一括採用、それから年功序列、終身雇用を廃止する。それから終身雇用に結びついた定年制も、これももう廃止した方がいいというような発言をしていまして、評価は成果ベースでやればいいと、そうすれば歳も何も関係ないという話をしていまました。先程申し上げたように日本型雇用からの脱却ということをいっていますが、今年の春に日本自動車工業会の豊田会長も終身雇用は維持していくのは中々難しいというような話をされてます。日本型雇用について会長のお考え、まあ良い面、悪い面あると思いますが、お聞かせいただきたい。

A.(会長)

 あわせて、中西会長もその種の発言をされていると報道では聞いていますが、どういう文脈の中でおっしゃったことなのかが分かりませんので、具体的にその方々の発言に対するコメントということではありませんが、一般論として言えばそれだけの責任ある立場におられる方々は切り取られてそこのところだけが報道されるようなコメントというのはよくよく慎重に考えて、出来ればそういう切り取られ方をされないようにしていただきたいなというふうに思います。
 要するに、労使関係がきちんとあって、人事処遇制度についていろんな工夫も長年やっているところは、報道されているようないろんなトライはあってもいいのかもしれません。ただ、それは個別の労使関係の中でそのいろんな工夫を重ねていくということですが、日本の雇用社会全体を見渡すと、終身雇用といういい方は少し正確ではなくて、連合は長期安定雇用という言い方をしています。いわゆる無期雇用であれば長期安定雇用ということが1つの形だと思いますが、それが成立しているところというのは残念ながら日本の中ではごく一部です。実際に労働組合がないところ、中小企業においては実際のところどうなのだろうと、本当にずっと1つのところに勤め続けて、いわゆる定年まで、賃金も着実に上がるような形で勤めている人というのが実は日本の中でそんなに大層にあるとは言えないのではないのかなとか、或いはこの20年間で2割が4割になってしまったところのいわゆる有期雇用・パート、パートというのは有期も無期もありますが、あるいは派遣労働、そういったいわゆる非正規と言われる形で括られるところの不安定な雇用がこの間ものすごく増えてしまいました。そういったところの全体の雇用社会にもっと思いを巡らした上で発言していただかないと、世の中に誤解が巡ってしまうのではないのかなと思いますので、そこのところは具体的な内容を直接聞いてる訳ではありませんので、是非是非慎重に今後は考えていただきたいなと思います。
 それと、物事の前提としてセーフティネットがしっかりしてないと話にならないと思います。スウェーデンをはじめとした北欧のような福祉国家は、雇用のセーフティとか極めて完備されています。今日の議案の中にもありましたが、雇用保険にしても給付の水準をもう一度元に戻してもらいたいと思いますし、その失業給付はもとより、教育、要するに個々人のニーズをちゃんと汲み上げて教育訓練なり再就職のマッチングをしっかりやるというのが北欧の雇用社会です。そういうことがまず整備されないと、いろんなトライは世の中全体の問題としてはとても難しいですし、そんなことやってさらなる不安を産むような社会にしてどうするのかというのが率直なところです。

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