年頭記者会見 2023年1月

 

連合記者会見

年頭記者会見

芳野会長、松浦会長代行、川本会長代行、清水事務局長(2023年1月5日)

連合記者会見全文
芳野会長

 皆さま明けましておめでとうございます。2023連合新年交歓会へ足をお運びいただきまして誠にありがとうございます。昨年中は定例記者会見をはじめとし、様々な場面で連合について関心を寄せていただき、記事や映像で連合の取り組みを社会に広くご紹介いただきましたこと、誠にありがとうございました。本年も引き続き皆さまからご関心を寄せていただけるよう取り組みを進めてまいりますので、これまでと変わらないお付き合いをいただければと思います。
 さて、コロナ禍で4度目のお正月を迎えております。これまでと比べれば様々な制限がない年末年始ということもあり、過去3年に比べると社会経済活動はだいぶ回復をしたように感じている方もいらっしゃるのではないかと思います。しかしながら一定規模の感染者数が発生をしており、コロナを克服したという状況ではありませんので、本年も引き続き感染に気をつけながら取り組みを進めてまいりたいと思います。
 また、ロシアによるウクライナ侵略の継続、北朝鮮のミサイル発射による地域の不安定化、さらにはミャンマーの軍事政権による人権侵害もいまだに継続をしており、昨年から続く世界的な懸念は払拭をされておりません。国内を見渡すと、こちらも引き続き、コロナ禍、物価高、円安の三重苦が生活を圧迫しており、厳しい状況となっています。このような背景の下、連合は昨年末より「賃上げ実現・くらし支援 あしたを変える連合緊急アクション」を展開してまいりました。1月以降、第2弾として2023春季生活闘争と連動した取り組みを進め、賃上げへの機運醸成をはかり、加盟組織による5%程度の賃上げの実現をめざし、さらには労働組合のない企業での処遇改善にも波及できるように後押しをしてまいりたいと思います。もっとも、労働組合があるからこそ賃金や労働条件について労使間での協議が行いやすいのであって、その意味では組織率が低下していることは労働組合の生命線が細くなっているわけですから、改めて集団的労使関係の重要さを訴えながら、組織拡大にも注力していく1年にしたいと思います。
 さらに、今年もジェンダー平等・多様性推進については、あらゆる場面で徹底をしていきたいと思います。一朝一夕に改善することが困難な分野でもありますので、粘り強く、繰り返し説いていくことが私の使命だと思っており、そのように期待されていると受け止めて取り組んでまいりたいと思います。
 また、4月には第20回統一地方選挙もあります。地域と住民のくらしを守る重要なたたかいと位置づけておりますので、こちらについても精一杯取り組みを進めてまいりたいと思います。
 最後になりますが、皆さまの益々のご健勝と実り多い1年となりますことを祈念いたします。今年はターニングポイントの年となります。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

質疑応答[1]
Q.(モリ氏)

 先ほどの会長は、組織率の低下は労働組合の生命線が細っているということで危機感を表明されましたけども、昨年16.5%ですか組織率は、これは最低だそうですけども、連合も組織化には常々努力されていると思うんですが、なかなか上がらないどころか長期低落傾向にあるんですね。これはなんか構造的な問題があるのではないかと思うんですね。会長は、どういうところに原因があって、どうしたら組織率を高めることができるのか、これについてお答えください。

A.(会長)

 様々な要因があるかと思います。今、労働者の人口構成もかなり年齢が高くなってきていますので、例えば定年退職を迎え再雇用の方たちが組合員のままでいられない環境もあるかと思いますし、また、非正規雇用労働者が増えていますので、そこの組織拡大についてなかなか連合として追いついていっていないということもあるのではないかと思います。働き方も、フリーランスのような働き方の方々も増えていますので、そういった方々の組織化も現在、Wor-Q(ワーク)で緩やかな取り組みは進めていますが、そういったこともこれからしっかり協議しながら進めていく必要性があるかと思います。ただ、ご指摘のように組織率16.5%になりましたが、女性労働者また非正規雇用のところは増えてきていますので、正規のところが減ってきたということですので、もう少し分析が必要かもしれません。ただ、連合としては労働相談を中心として組織拡大は強化をしていますので、構成組織また加盟組合のところでも一緒に働いている仲間の皆さんも組織化していくという足元のところでも広げていく活動が必要かなと思っています。

質疑応答[2]
Q.(時事通信・キダ氏)

 芳野会長に2点をお伺いできればと思います。まず1点目ですが、岸田文雄首相は昨年、自民党出身の総理大臣としては9年ぶりに連合の新年交換会に出席しましたが、今年も今日出席します。2年連続で総理が出席することの受け止めをお伺いしたいのと、今後連合として与党とどのような距離感で活動をしていくかをお聞かせください。

A.(会長)

 今年度も総理にご出席をいただきます。これまでも連合としては(政労使三者構成の)国際基準に則って政府そして使用者側に案内を出しています。その中で毎年、総理のご日程もあるかと思いますので、出席された年もあればされなかった年もあったかと思います。今ご質問ありましたように、2年連続ということで連合としては非常に光栄に思っています。 これからの対応ですが、これまでも言ってきていますとおり連合としては、政策実現が組合員にとってのメリットになりますので、政府に対しても連合の考え方について今までとおり政策制度要請を行っていきたいと考えております。

Q.(時事通信・キダ氏)

 2点目も芳野会長にお伺いできればと思います。自民党内からは、国民民主党などを政権に取り込むことで、民間産別を切り崩して与党に取り込みたいというような声も聞かれますが、このような声が出ていることをどう受け止めていらっしゃるかということと、今後与党の支持に回る可能性というのはあるのかお聞かせください。

A.(会長)

 これまでもご説明をしているとおり、連合としては立憲民主党・国民民主党と連携をとっていくことについて変わりはありません。今ご質問にあった、自民党の中で出ている声についてですが、国民民主党の関係者の皆さんが否定をしていますので、そのように連合として受け止めているということになるかと思います。

質疑応答[3]
Q.(朝日新聞・ミウラ氏)

 芳野会長に3点伺いたいと思います。まず1点目ですが、冒頭のお話の中で最後に「今年はターニングポイントの1年になる」というお話がありました。具体的に、何から何に、どう変えていくのかというところを伺いたいというのが1点目です。2点目が、昨日、首相が会見の中で「インフレ率を超える賃上げの実現をお願いしたい」と発言をされていました。この発言についての受け止めというのを伺いたいと思います。3点目ですね、今年の1年の経済状況の見通しについてお考えを伺いたいと思います。昨年は近年稀に見る物価上昇が続きましたが、今年1年、物価上昇をはじめ経済動向をどのように見ていらっしゃるのか伺いたいと思います。以上3点よろしくお願いいたします。

A.(会長)

 まず、ターニングポイントですが、今物価が非常に上がっている中で、2番目の賃上げ(の質問)と結びついていくかと思いますが、今年はしっかりと賃上げをし、実質賃金を上げていき、そして経済に回していくことが非常に今まで以上に重要な年になっているという認識をしていますので、その意味で今年の賃上げ、実質賃金を上げるための取り組みをしっかりとやっていくという意味合いです。受け止めですけれども、連合としてはやるべきことをしっかりとやっていくことになるかと思います。実質賃金を上げていくためには最低賃金ももっと世界標準ぐらいに上げていかなければいけないと思いますし、非正規雇用労働者の処遇についても働きの価値に見合った処遇改善もしていかなければならないですし、全体の底上げをしていかなければ世界に取り残されていくと思いますので、そういった意味合いも込めているという考え方になります。それから、1年の見通しですが、物価高がどこまで続いていくのかということになるかと思いますけれども、まだまだ続いていく懸念はありますので、やはり賃上げで実質賃金を上げていくことになるかと思います。それと、もう1つ付け加えて言いますと、中小企業も、非正規雇用労働者もそうですが、中小企業もどれだけ賃上げができるかということになりますので、その意味では、価格転嫁・公正取引の問題についても引き続き強化をしていきたいと思います。

質疑応答[4]
Q.(毎日新聞・トウカイリン氏)

 芳野会長にお願いします。繰り返し質問にも出てるんですけども、会長もさっき三重苦という中で物価高のことを取り上げておられました。最近にかけてですね、ますます何千品目の食料品が上がるというような報道もすでに出ています。年末のいろんな食料支援の現場とか相談会の現場に行けば、もう非正規で働いている方が食っていけないという状況、本当にもう長い列が、食料品を求める列ができていて、働きながら食っていけないという状況がこの物価高という中で出てるんですけども、連合の春闘の方針としては過年度上昇分という形で物価のことは捉えていらっしゃるということなんですけども、これも毎回聞いてるようで申し訳ないんですけど、何か特別な取り組みを、今年ですね、この物価高に関して、やるというお考えはあるのかというのをちょっとお尋ねしたいという、あの本当に働いてて食えないという状況が本当に酷くなっていると。2月に向けてまた何千も上がれば本当に大変だと思うんですけども、そこら辺の特別な取り組みがあるのか聞きたい。
 あと、松浦さんにですけども、さっき組織拡大の質問が一番最初に出て、なんか構造的な問題があるんではないのかという質問も出てましたけども、毎年組織拡大をかなり成功させている松浦さんから見て、どこらへんに問題があるのか、あるいはどういう取り組みが必要なのか、とかですね、ここまで下がっている状況の中でどのようにお考えかというのをお尋ねしたいです。以上です。

A.(会長)

 これまでの取り組みと違う点は、まず12月1日をキックオフにいたしました「連合緊急アクション」があるかというふうに思います。この取り組みを通じて、連合本部はもちろんですが、地方連合会も様々、子ども食堂を行ったりですとか、お米を配布したりですとか、47都道府県の地方連合会が地域に根ざした活動をしていますので、本部と地域との関係の中で取り組みを強化していくことが1つあるかと思います。また、今後、これも毎年の取り組みになりますが、経団連との意見交換もありますので、そこの中では今まで以上にしっかりと労使交渉を行っていただいて賃上げに結びついていけるように、その場でも訴えさせていただきたいと思っています。

A.(松浦会長代行)

 組織拡大の関係ですね。私の出身のUAゼンセンは、組織拡大について引き続き組合数は増え続けている状況でありますが、UAゼンセンで言うとサービス業とか流通業とか、まだまだそこそこ大きな企業でも組合のないところがたくさんあって、そういったところにアプローチをかけて数字を増やしていくことをやっています。それから、組合を作るときには正社員も非正規雇用の人たちも組織化をするという形でやってますので、それも連合の非正規雇用の組合員が増えてるという一因にもなっているかと思います。私はこの会長代行の任に就く前は連合の組織委員会にも携わっておりましたので、そこの動き、清水事務局長のほうが今はお話しされるのに適任かもしれませんが、もともと1000万連合をめざしてやっていくことの中で、現状との乖離が相当ある中で、まずは2030年までに連合の組合員数を800万人にめざしてやっていこうということでやってきたわけです。まずはこの前半の数年間はその体制づくりをするのが連合としては進めておられると認識をしています。いわゆる組合づくりができる陣容を作っていくとことで今ご努力をされて、各地域に組合づくりの専任の方々を置いていってるという形をやられていますので、1日も早くその効果を発揮していくことがまず連合の組合員数を増やしていくことでは重要なのかなと思います。組合づくりは、なかなか簡単なことではなくて、本当に何十社も何百社も、企業の経営者とも対話をしながら組合の必要性について認識をしていただくことが一番スムーズな組合づくり、きちんと労使対等という考え方を認識しながら組合を作っていくために必要だと思っていますので、よく連合の組織局の方々ともお話をさせていただいておりますが、その陣容づくりを今急いでおられるところだから、それが効果を発揮していくところが今年来年あたり出てこないといけないんじゃないかなと、そんなふうに思っているところであります。

質疑応答[5]
Q.(朝日新聞・カミザワ氏)

 芳野会長にお伺いします。今年は、先ほど冒頭のご挨拶の最後にもありました統一地方選挙もあります。国民民主党と立憲民主党、この両党の連携についてはどのように展望されますでしょうか。また、この連携について連合として何らかこう働きかけをするようなことをお考えでしょうか。こちらについてお願いします。

A.(会長)

 両党との連携については、トップ懇談会を国民民主党・立憲民主党とまた再開をしていますので、その中で様々協議をしていきたいと思います。 統一地方選挙については、参議院選挙に続いて人物重視・候補者本位という連合の方針を立てていますので、人に着目をして、まず地方連合会が地域の中で選挙を戦っていくことになるかと思います。そして、連合としては組織内候補を増やしていくことと併せて、女性の候補者も増やしてほしいということも両党に伝えていますので、そういったことも含めながら連携をとっていきたいと思います。
 あと、立憲民主党と国民民主党の連携については、様々日々取っているかと思いますので、そこを受け止めているということになるかと思います。

質疑応答[6]
Q.(朝日新聞・キムラ氏)

 会長にお伺いしたいと思います。先ほど、価格転嫁・公正取引の問題の取り組みを強めていくというお話がありました。それに関連して1問お伺いしたいんですが、昨年の末に公正取引委員会のほうから下請け企業と適切に価格交渉していないと、独禁法違反の恐れがあるということで13の企業・団体名の公表がありました。公表された企業の中には自動車総連の傘下の有力企業も含まれているというふうに思います。今回の公表に対する受け止めについてまず伺いたいということと、今回の公表を受けて、これから先ほどおっしゃった取り組みの強化という点において、この公表がどういうふうな影響を及ぼすのか、関係している産別とか組合に対してどのような今春闘に向けての交渉に当たって指示をしていくのか、追加で取り組まれるようなことがあるのか、そのあたりをお聞かせください。

A.(会長)

 価格転嫁の課題につきましては連合として構成組織に対し、きちんと公正取引の上に立ってということで申し入れをしていますので、引き続きこの件については要請をしていくことになるかと思います。企業側からすれば名前が出るということについては、なんて言うでしょうか、世間からやはり認められなくなってしまう可能性がありますので、これは企業だけの問題ではなく、その当該の組合からも経営側としっかり協議の中で質していくということが必要になるかというふうに思います。これからまた春季生活闘争がはじまる前に経団連をはじめとして様々な団体と意見交換する場がありますので、そういった機会を通じながら連合としても積極的に働きかけを行っていきたいと思います。

質疑応答[7]
Q.(毎日新聞・ヨシナガ氏)

 明けましておめでとうございます。2点質問があります。まず会長に、年が明ける前までの間にも一部企業の賃上げの数字っていうのは結構出てきたりしています。連合の中でもいろいろ横の連携と言いますか、会議などでいろんな産別とやり取りがあると思いますけども、賃上げの予兆、なんて言うんですかね、うちはこういう感じで上がるんじゃないかとかですね、前よりこれぐらいあるんじゃないかと期待値みたいなものが話題になっていたら、そういった話も少しお伺いできたらと思います。
 あと、松浦会長代行にお願いしたいのが、日本の実質賃金なかなか上がってないと、海外に比べて本当に停滞している、もしくは下がっている、停滞している状態です。これの原因と言いますか、労働組合の視点から見て、何がこうなってしまったのかというのを労働組合の立場から一言いただけたらと思います。それが連合にもつながるというような意味でちょっと語っていただけたらと思います。お願いします。

A.(会長)

 まず、企業によって様々賃上げに向けてのいろんな公表があるかと思いますが、労働組合は労働組合として自分たちの企業が今どういう状況なのか、先の見通しがどうなのかをしっかりと把握した上で要求を組み立てていくということになりますので、企業は企業で様々な発言があるかと思いますが、組合としては賃上げだけではないので、処遇全般についてこれから労使交渉の中で協議をしていくことになるのではないかなと思います。それから一部では、何とか手当、みたいなことも言われていますが、賃上げというのは継続をしていかないと意味がないと思います。2023春季生活闘争でもしっかり賃上げをし、そして2024年、2025年と続いていくことがとても重要ですので、これは組合としては引き続き強化をしていくことになるかと思います。 それから、横の連携と言いますか、様々な意見については担当役員のほうからお願いします。

A.(仁平総合政策推進局長)

 これから、機関会議としては1月中旬に決めていくということですので、まだちゃんと決まっているところは少ないと思います。ただ前もって、これも皆さんにご案内していますが、共闘連絡会、ここの中での意見交換はいくつかのところで活発にやらせていただいていることで、いろんな産業事情があるので一言では言えませんけど、昨年より積極的な議論になっているのではないかなと思っております。

A.(松浦会長代行)

 実質賃金がこの20数年間停滞してきたのは、なかなか一言で言い表しにくいです。歴史的に言うと、1997年から2003年頃までデフレの時代で、もうとてもじゃないけど賃上げも、企業も苦しくてできない、逆に正社員ではなくてパートや派遣やそういう形が増えてきたそういう状況がありました。2003年から2007年ぐらいまでは、少しだけ上がりましたが、あの頃物価はほぼ上がってなかったというのがあって、それから2008年のリーマンショックでまたまた厳しい状況になって、日本が先進国より非常に長い期間苦しめられたというふうなことがありました。そういう意味ではいろんな要素が絡まりあって、この20数年間というものが形成されてきたとは思います。その中で、私たち労働組合もそれから経営者も政府もだと思いますが、これでいいのではないかと思ってた部分があるのではないかと思います。日本の中だけで言うと物価がそれほど上がってないしで、まあまあ生活がそんなに苦しくなってないならいいじゃないかと、円高という局面もあったということもありましたけど、この20数年経って、この数年前から賃金が上がってないということでベアを積極的にやっていくということに切り替えてきたわけですが、先進国の動きというのはもっと急激で、そこからするとずいぶんと立ち遅れてしまった。それに大きな問題点として、気づき出したのがこの1、2年というところだと思います。ここで円安が出てきてドンときたというところでありますから、ある意味で言うとよく言われる「ぬるま湯」的な状況が長く続いてきたということがあるのだろうと思っています。もう1つ、私の出身の立場から言えば、1つは収入の壁の問題が、最低賃金が引き上がってもなかなか平均賃金が上がらないところには影響していると思うので、これは私としてはできるだけ早く解消してもらいたいと思っているところはあります。

質疑応答[8]
Q.(読売新聞・アベ氏)

 芳野会長にお伺いします。国民民主党の玉木代表が、賃上げ実現のために政労使会議を復活させて3者で一致したメッセージを出すことが必要だと述べていらっしゃいますけれども、この点についてどのようにお考えかということと、また、呼びかけがあった場合に応じる考えがあるのかどうかもお願いします。

A.(会長)

 はい、ありがとうございます。2023春季生活闘争はまさしく実質賃金を確実に上げていくという重要な年ですので、これは私たち労働組合だけでは実現できませんし、使用者側の理解協力も必要ですし、また賃上げしやすい環境づくりという点では政府(の政策)も必要ですので、政労使会議については連合としても呼びかけていきたいというふうに思います。

質疑応答[9]
Q.(朝日新聞・イシカワ氏)

 先ほどからの実質賃金を上げていくということを強調されて、まさにそのとおりだと思うんですが、足元のインフレ率が22年度は日銀の見通しでも3%近いと、そうするとその5%という目標が事実上実質賃金横ばいだと思うんですけれども、ベアという観点で言えば、もちろんゼンセンさんみたいに6%のところもあるかもしれませんが、5%という水準が現行の物価、インフレ率と見合ってですね十分なのかという考え方は、もう方針決めた中で難しいかもしれませんけれども、どういうラインだというふうに認識されているかということをちょっとお尋ねしたいなと思いました。

A.(会長)

 連合としては、これまでもご説明をさせていただいておりますが、構成組織の状況等をお伺いし、三役会議、中央執行委員会で、5%程度という目標を掲げています。これからそれぞれ構成組織の中で方針が決定をされ、それに基づいて加盟組合が方針を決めていきますので、それぞれのところでの要求そして妥結については期待をしていきたいと考えています。

質疑応答[10]
Q.(東京新聞・アツミ氏)

 今の質問と関連するんですが、現状の物価の高騰に対して、それを上回るという形をするために今のところ産別のほうでいろいろ要求方針出てると思うんですが、現状これで大丈夫なのかどうなのかというその評価のところを伺えればと思います。

A.(会長)

 これから加盟組合のところで要求が決まって交渉に入っていきますので、今の時点でのコメントについては控えさせていただきたいと思います。連合としては期待をしているということに留めたいと思います。

Q.(東京新聞・アツミ氏)

 これまで春闘を引っ張ってきた例えば金属労協の関係ですと、物価上昇には追いつかないような要求内容かなと思うんですが、そこのところすいません個別で恐縮ですけれども。

A.(会長)

 個別にはかなり高い水準で取れるのではないかというところも漏れ聞いていますので期待をしているということに留めたいと思います。

Q.(東京新聞・アツミ氏)

 あともう1つ、生産性が上がらないから賃金が上がらなかったという言説がこれまであったかなと思うんですけれども、この考え方自体、経営側が言ってきたこの考え方は正しかったんでしょうか。大雑把な質問で恐縮ですが。

A.(事務局長)

 労働生産性の水準のことももちろんありますが、伸び率というものについても見ていくべきであろうと思っています。時間当たりの労働生産性は前年より実質ベースで言えば1.5%上昇していますし、連合が要求をしている3%程度あるいは定昇含めて5%程度という、その決定をした際のベースとしても伸び率について見てきています。日本全体の実質の労働生産性については優に上回っているというふうに思っています。労働生産性が低いんじゃないかという声がありますが、連合としてはそういうふうには思っておりません。伸び率で見れば日本は世界全体でも12位ですし、アメリカやドイツを上回っていると思っています。1人当たりの労働生産性で見れば、前年比では2.1%ですし、そういった状況から見て日本の労働生産性については決して低いということはなく、逆にそのことが十分な賃金であるとか価格そういったものに転換をされないことが全体の伸び率というか経済の指標に悪い影響を与えていると考えています。決して低いとは思っていません。

質疑応答[11]
Q.(ファクタ・ミヤジマ氏)

 今日総理がお見えになる、当然昨日の総理の会見は芳野会長はご覧になっておられると思いますが、いわゆるグローバル化からむしろ国内回帰、国際競争よりもやはり賃上げを含めた、新しい資本主義の中核は賃上げであるとまでおっしゃってたと思うんですが、実現会議からはじめてこの新しい資本主義、それからその岸田さんの姿勢ですね、これを率直に会長はどのように見ておられるのか、これが1つ目の質問です。

A.(会長)

 どのように見ているのか、まず賃上げについては、総理の記者会見でリスキリングですとかジョブ型雇用といった話が出ていますが、連合としてはそういったことよりもまず先ほども申し上げたとおり、例えば最低賃金を国際水準に持っていくとか、非正規雇用労働者の処遇をもう少し上げて全体の底上げをしていくことがまず先ではないかと思います。学び直しなどのことも昨日出ていましたが、これまでも言っているとおり、労働移動の問題等については自発的に労働移動することが、自らが動くことが大切であって、まずは企業の中での教育そして企業が新しい分野に持っていく時の職種転換の教育だとか、そういったことがまずはベースになるのではないかと考えています。これからの社会構造が変わっていく中で新しい産業が出てくるかもしれませんが、おそらく、そういった産業に自力で行ける人たちは何ら問題ない人たちで、そういう人たちはたぶん一握りの人たちだと思いますので、もっと様々な人たちが安心して働き続けられる環境、安心して生活できる環境づくりというものをまず作っていくことがとても重要ではないかと思います。その意味ではやはり不安定な非正規雇用労働者ですとかフリーランスの人たちが増えてきていますので、そういった方たちが安心して働き続けられるような環境整備がまず先ではないかなと思いますし、また、少子化対策なども出ていましたが、少子化対策も子どもだけに着目をするのではなくて、やはり働き方ですとかトータル的にやらなければ少子化対策も改善することは非常に難しいのではないかなと思いながら聞いていました。

Q.(ファクタ・ミヤジマ氏)

 もう1点は、両会長代行と事務局長に伺いたいんですけど、やはり歴史的に女性の初めての会長を担いで1年間やってこられたわけですね。私は、連合という組織が少し変わってほしいなとずっと思っているんですが、少し変わったなと思うところもあるんですけど、担ぐ立場のお三方にそれぞれですね、女性会長になってどんな効果というんですかね、その辺があれば率直にね、来年今年もどうするのかそれを伺いたい。私はもしかしたらやっぱり2回続けて総理が賀詞に来てくださるというのもね、これやっぱり芳野効果ではないかと私など思うんですけど、これはやっぱり男性陣に今年1年を含めまして女性会長の効果とこれからを聞きたいですね。

A.(川本会長代行)

 私はやはり注目度、皆さんもそうだと思うんですが、何よりも注目度が最初に大きくアピールするポイントだと思います。会長自身が就任以降「ガラスの天井を突き破る」というような発言に代表されるように、この間ずっと注目を浴びてきたわけです。改めて日本の働いている層が男性だけに偏っている傾向はこれも私の出身の労働組合・自治労の中でも大きな課題で、いかに女性役員を増やすかということにこの間努力をしてまいりましたので、連合の中でようやくこのことが実現できたというのは私自身非常に大きいことだと感じています。ただ、いろいろな捉えられ方もするケースも多くありますので、ここは支える側の私ども、支えるというか一緒に運動を作っていく私たち自身がしっかりと、こういう会議の持ち方は男性偏重ではないのかとか、子育て中の女性が参加でき切れない会議になっていないかとか、そういう視点も、私自身は出身組織の中でも学んでまいりましたし、今もそのつもりでずっと取り組ませていただいておりますので、ミヤジマさんが言われていたとおり、総理が2年連続来られるというのもそういった側面も強いのではなかろうかと私自身も考えています。というような形でよろしいでしょうか。

A.(松浦会長代行)

 副会長時代から席を並べて様々に議論に参画をしてきてた間柄ですので、突然こうお知り合いになったわけではありませんので、ただ、やはり当時思っていた以上に本当に自分の芯を持ちながら、非常に難しい判断もされてこられたと思いますし、いろんな場面でも我々この上三役メンバーあるいは三役メンバーにもご相談をいただきながら進めておられるところはさすがやっぱり連合副会長一緒に勤めてこられた方だなと思っています。何よりも連合中執等々、構成組織の女性役員の目の色が変わったというのは大きくあるなと思っていますし、組織の代表が女性ということが当たり前の世の中にならなければいけないと思っておりますが、その先鞭を連合が1つ付けられたのは良かったし、本当にみんなで相談をしながらどんなことでも切り抜けていこうと思いを持ちながら日々活動運動をさせていただいている、率直にそんなふうに思っております。そういう意味では大変なご苦労がおありになったのは私も横で見させていただいておりますので、しっかりと支えてまいりたいなと思っています。

A.(事務局長)

 事務局長として会長とコンビを組んでこの間やらせていただいてますが、前にも申し上げたように、連合のジェンダー平等・多様性推進委員会の委員長と副委員長の立場でずっと委員会をやってきましたので、別にこの形にそんなに特別なという感じは私自身思っていません。その連合の委員会の中でも出てきたことで、この間も様々報道にも取り上げられていましたが、例えばアンコンシャス・バイアスであるとか、あるいはクリティカル・マスであるとか女性の参画の部分30%これ非常に大事だというようなこと、あるいは様々な偏見が根強くあること、こういった言葉が連合を通じて多くの場面で取り上げられるようになってきたのは、まさに連合の会長が女性ということがここにも大きく影響があるのかなと思っています。この会話がごく普通に行われるような形が重要であろうと思っています。また、国際的にも「203050」と言われるように2030年にはいわゆる半々50%という目標がすでに世界的な標準ですが、そういったところからいうとやはり日本は非常に立ち遅れていると。ただ今回、今年5月にG7がありますが、4月にはG7の前段として、いわゆる世界の労働組合のG7の部分に合致してL7が行われますが、そこの主催を連合が芳野会長の下で行うということですが、ITUCの新しい会長に連合の郷野参与がなられたことも含めて、ようやくいろんな意味で国際会議でも連合のそういった取り組みを評価していただける部分がありました。前回ドイツで行われたG7・L7、それが今年日本にということでまさにドイツの労働組合のトップも女性になってですね、そこから芳野会長が引き渡しを受けて今年の4月にL7を開催するといったこういったことの流れの中でも、ぜひ多くの国民の皆さん、若い人たち、女性の皆さん、様々な年代の人たちにそういったものを連合として示していける、そういった意味では会長を引き続き支えて頑張っていきたいなというふうに思っております。以上でございます。

質疑応答[12]
Q.(共同通信・カワイ氏)

 今の会話のやりとりの流れで会長に。今年2年経ちますけれども、次の任期はどのように。

A.(会長)

 次の期ですか。来期ということですか。役員推せん委員会の議論がはじまっているかと思いますので、その議論を見つつ判断をしていきたいと思います。

Q.(共同通信・カワイ氏)

 もうちょっと踏み込んだ感じはないですか。いい感じで周りからこう、事務局長からも代行からも期待する声がたくさんありましたけれども、これもまた次への支持に向けた言葉も入ってるのかなというふうに、ターニングポイントという先ほどの会長の言葉がありましたけれども、その辺と合わさって次をめざすような雰囲気もあられますが、その辺はいかがですか。

A.(会長)

 慎重に判断していきたいと思います。

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