記者会見 2017年8月

 

連合記者会見

8月定例記者会見

神津会長・逢見事務局長(2017年8月25日)

連合記者会見全文

(※聞き取れない部分、不明な部分には「●」を使っています)

神津会長

大勢の方にお集まりいただきました。ありがとうございます。
中央執行委員会の内容、課題様々あるのですが、それについては後ほど逢見事務局長の方からお話をさせていただくとして、私の方からはいろんな意味で注目をいただいている内容に絞って一言申し上げておきたいと思います。
まず今日の議案にも関わるのですが、労働基準法の改正に関わる問題についてであります。先月7月27日の段階で、その足元の状況にも鑑みて、一定の判断をしてきたということについてはすでに当日の会見でもお話をさせていただいた通りでありますので、その内容についてはここでは省きますが、いずれにしても私どもとして基本的な考え方をもとに今月の末から始まる労働政策審議会、労働条件分科会、ここで法案要綱いかなる形にして行くのか、政労使あるいは公労使の議論が始まるわけです。私どもとしては今申し述べたように基本的な考え方をしっかり主張しながら対応していきたいと考えております。いずれにしても何度もこういう場所でも申し述べますけれども、過労死、過労自殺がですね昨年度の統計で言えば191人、200人に近い方々があろうことか働き過ぎで命を落とす。あるいは自らの命を絶つ。こんな国は日本しかないわけですから、やっぱり社会全体としてこのことをどうしていくのか、ゼロにしなくてはいけないわけですから、そのことに向けて私ども連合としてやるべきこと、やれること、最善を尽くしていかなければならないということに他ならないと思っています。今日はこの後集会でも、そのことだけではありませんが、働き方改革に伴って私どもとして力を発揮していきたい、そういった意思合わせの集会も予定をしています。まず労働政策審議会においてベストを尽くしていきたいということであります。いずれにしてもこれはそう簡単な話とは思っていませんし、何らかの形でこの法案が臨時国会に出されていくということです。民進党と最大限しっかりときめ細かく連携をとっていきたいと思います。法案として1回国会に出てしまえば私たちは直接的には対応することはできません。民進党が私どもの思いを最大限受け止めてくれる政党でありますから、しっかりと連携をとっていきたいと思います。
その民進党でありますけども、ご承知のように代表選の今真っ只中ということであります。私は、前原さん、枝野さん、いずれも立派な政治家でありますし、実績を持っておられる。そして実績ということだけではなくて、過去の民主党政権の時のいろんな反省も踏まえて、改めて民進党の、率直に言えば立て直しも含めて代表たらんとされているということだと思います。私は2つ大事なことがあると思っていまして、とにかく一体となって一強政治の打破に向けて頑張っていただきたいということです。足元、この間もパラパラと離党される方もいらっしゃいますけれども、政策理念はよくわからないけども何か風が吹いているということだけで、その風をあてにして離党するなんていうのは私はとんでもない話だと思っていますし、しかし政治家の皆さんいろんな意味で心が揺らいでいるところもあるんでしょう。だけどそれは一旦全て一体運営で乗り越えていってもらいたい、ある意味そのラストチャンスだと言うぐらいの気迫を新しい代表には求めていきたいと思います。そして民主党政権の時からガバナンスの問題があったのは事実ですから、今申し上げたようにそこは一体となってもらいたいと。ただ一方で民主党政権の時から掲げていた理念政策、将来のあるべき姿ということについては私は多くは今でも必要なことだと思っています。党の中で、尊厳ある生活保障総合調査会ということで、これは蓮舫代表が肝いりで設置をされたと、このことの意味は是非生かしてもらいたいと。中間報告的なところではもう形はだいぶまとまっているわけですから、これを国民に分かりやすく、新しい代表には是非訴えていただきたい。負担の問題も含めて、正面からこの事を取り上げないことには今までの自民党を中心とした、言ってみればパッチ当てでなんとかやってきた政治では、将来の世代のことを考えると、この日本は乗り越えることはできませんから、そのことを毅然と世の中に示してもらいたい。こういった思いを持って、期待を持って、9月の1日を待ち受けているということも改めて申し述べておきたいと思います。
私の方から冒頭以上とさせていただきます。よろしくお願いいたします。

質疑応答[1]
Q.(東京新聞・ウエサカ氏)

労基法改正に関してでございますけれども、厚労省はいわゆる高度プロフェッショナルで残業の上限規制、同一労働同一賃金を一括法案とする方針のようなんですけれども、連合さんとしては来週から始まる労政審で一括法案には反対すると、個別の法案にするべきだ、高度プロフェッショナルには反対するという主張をするということでしょうか。

A.(会長)

今、逢見事務局長から説明があった議案の中にもあるように、まず労政審の労働条件分科会ここで労働基準法について扱われますから、そもそも同じ労基法と言っても全然違う趣旨で作られている、あるいは作られようとしているものですから、一本化にはそもそも反対であるというのが我々の基本スタンスです。ですから同じ労働基準法についてもそういうことですから、まして働き方改革だと言ってもですよ、同一労働同一賃金に関わるところはまた別の複数にまたがる法律なわけですから、やっぱりそこはそれぞれごとにきちんと要素ごとにやるというのが筋ではないか、というのが基本的な考え方です。ただ審議会の中でどういう形でそういう内容が提示されるのか私自身はそこまで今承知しておりませんので、提示される内容に応じて、個別のテーマごとに丁寧にやるべきだと、こういった主張になろうかと思います。

(事務局長)

労働条件分科会の対応は決めましたけれども、これは労基法に関するものでございまして、それ以外に同一労働同一賃金部会というのが別に開かれてまして、ここでも法案要綱の審議が行われます。それから労働安全衛生部会で、働き方改革に関連して労働安全衛生法の改正についての法案要綱の審議が行われておりまして、一本化というのは2015年法案と2017年法案の一本化という問題を言っています。それ以外のものが一括して束ねられるのかどうかというのは審議会の事項ではないのです。したがって我々はそこは最終的にどうなるか分からないということでございます。

(東京新聞・ウエサカ氏)

重ねて確認なんですけれども、高度プロフェッショナル2015年の方ですけれども、仮に以前連合さんが要請されていた修正が完璧に反映されたとしても反対ということでよろしいでしょうか。

(会長)

高度プロフェッショナル制度については、入れる必要はないというのは一貫して私ともの考え方ですから、総理のところに要請に行った際に、容認とか、事実上容認ととらえられた向きもありますが、総理に要請した際も、制度として必要ないということは明言をしております。じゃあ何で要請をしたのかということは、これまでも申し述べておりますが、今の一強政治で、例えば労働者派遣法の審議においても本来されるべき修正というのは一顧だにされない、あるいは足元の安保法制にしても共謀罪にしてもですね、本来修正されるべきことが合意形成をするという政治になっていないですね。したがって私どもは、国会審議で然るべき修正が図られるという事があてにできるのであれば、そういうことをあえてする必要はなかったかもしれませんが、それが残念ながら見込めない中で最善の策を取るべきだということで取り組んできているということです。したがってお聞きいただいたことで言えばこれは終始一貫高度プロフェッショナル制度というのは必要ないというのが私どもの考え方です。

質疑応答[2]
Q.(時事通信・ツカダ氏)

今の質問の関連ですが、7月13日に会長が官邸に行かれて総理に高プロの修正要請をされました。ただ結局、政労使合意見送りということで、まず現段階で、修正を要請した部分、該当項目については、これ自体も連合としては撤回をされたのか、どういう位置づけなのでしょうか。

A.(会長)

撤回をしたつもりは全くありません。ただ労政審に臨むにあたって、さっき申し上げたような形でやはり誤解を受けたことは事実ですから、またそれを繰り返すようなことはしたくはないと思っています。したがって見ていただいたような今日の中央執行委員会の確認に基づいて、まず私どもとしての基本的な考え方を主張していきたいということです。ただ一方で、ああいった要請をしてですね、一定の答えを受けていることも事実でありますから、これは事実としては残っています。それを撤回するつもりもありません。今言えることは以上であります。

質疑応答[3]
Q.(朝日新聞・サワジ氏)

先ほど逢見さんがおっしゃったように、通常法案の段階の審議会だと、建議がきちんと反映されているかどうかを確認する程度だけど、今回は違うんだというようなお話をちらっとされたんですが、これはそうすると見通しとすると1回で終わるようなことではなくて何回かの審議のような事を連合としては求めていくということなんでしょうか。その辺の見通しがあれば教えてください。

A.(事務局長)

通常ですと建議に基づいて、それが過不足なく反映されてるかということで言うと2回ぐらいで終わるんですけど、今回は2015年法案との一本化という論点があるので、2回と言うことにはならないと。もうちょっと回数を増やして欲しいということは言っています。

質疑応答[4]
Q.(日本テレビ・モリ氏)

一番最初の質疑の中で高度プロフェッショナルについては会長見解をおっしゃられたんですが、企画業務の裁量労働の部分についても改めてどういう形で取り組まれていくのかこの点についてお聞かせください。

A.(会長)

冒頭の話も、頭の中ではその点も含めて申し上げたつもりなのですが、既に要請をした内容は大きくは2つあったわけで、私どもとしては、これは2年前から、法案として国会に出てからこの方ずっと、裁量労働制ですね、とりわけ課題解決型提案営業、こういったヘタをすれば営業職全般に網がかけられかねないこの内容なり、そもそも裁量労働制は運用が相当いい加減なのではないかということについては強い問題意識を持ってきていますので、そのことは根底にあります。ただそのことも含めて先ほど申し上げた通り、要請をし一定の答えをもらったということの事実はあると、それを撤回するつもりはありません。ただそのことを含めてこの労働政策審議会の中で、労働条件分科会の中で法案要綱としてどういう形になっていくのか、その議論においてはまず私どもは基本的な主張をしていきたい。ですから今日中央執行委員会で確認された内容の中にも、その2015年法案の問題点、そして私どもとしてはこれは成立すべきだという要素、中小企業の問題ですね、それらについて私どもとしてはこういった基本的な考え方を元に主張していきたいと、こういうことになると思います。

質疑応答[5]
Q.(朝日新聞・ニエカワ氏)

労政審の対応について伺います。高度プロフェッショナル制度と裁量労働制の拡大については反対だと書いてあるんですか、具体的には、条文の削除を求めていくのか修正を求めていくのか、その辺り決まっているところがあれば教えてください。
また審議の臨み方のところで、重要な局面においては協議をはかって行くという事なんですが、審議会の中では何にせよ削除なのか修正なのか、どういうふうに対応していくのかという具体的なところはもう決める予定なのでしょうか。で、それを中央執行委員会で諮るつもりなのでしょうか。

A.(事務局長)

削除とか修正だとかいうことよりも、まず我々はなぜ反対しているのかという反対理由を、2015年段階では主張しましたが、改めてこの審議会で反対理由をきちんと述べていきたいと思っております。その上で、政労使三者で議論する場でありますのでそれぞれがどういう物の言い方をするかということもありますが、それを受け止めながら連合として法案要綱に対してどういうふうに物を言っていくかということを次に考える段階に行くと思います。
それから、重要な局面においては三役会、中央執行委員会で確認をはかるということになっておりますので、次回の三役会、中央執行委員会でもこの件についてお諮りをしていきたいと思います。

質疑応答[6]
Q.(読売新聞・ヤマザキ氏)

一点基本的なことを確認させていただきたいんですが、今日のこの、労働条件分科会への対応(案)というものは、このスタンスは今日決定したという位置づけなのか、それとも先月神津会長が記者会見でおっしゃったようなことを改めて中央執行委員会として確認したという位置づけなのか、その辺細かい話ですが教えてください。

A.(会長)

基本的な考え方はこれまでも一貫して持っているものでありますから、その内容の中でとりわけ労働政策審議会、労働条件分科会がこれから始まりますので、連合から出ている委員にとってですね、改めてそのことを中央執行委員会として確認しておくということは非常に重要かつ必要なことなので、そういった意味で今日この内容を確認したということです。

質疑応答[7]
Q.(月刊誌ファクタ・ミヤジマ氏)

代表選の最中、民進党の最大の支援母体である連合の会長が、一体運営を訴えるというのは代表選後にまたゴタゴタ、分裂のようなことが起こるんじゃないかと、そのことを心配してのご発言だと受け止めたんですが、そういうことでしょうか。またそのように国民を裏切ることがあったら連合としてなにがしかの支援体制の見直しというんでしょうか、野党第一党に対して言うべきことを言うというお考えでしょうか。そこのところを伺いたいです。

A.(会長)

見直しをするというのはよっぽどのことがなければ考えられませんので、視野には全くそこはないです。さっき冒頭の話の中でも触れましたけれども、代表選の直前までぽろぽろと離党者が出てしまったということは実態としてありますから、そこのところは、そんなことを繰り返すことは許されないということだと思っています。私は蓮舫代表がああいう形で辞めざるを得なかったというのは非常に残念なことだと思っていまして、ただやっぱり蓮舫代表は身を呈して、こんなことを繰り返していては駄目だというメッセージだと思っていますから、これを機にそういう事は一切ないということにしていかなくてはならないと思っています。

質疑応答[8]
Q.(共同通信・ハシモト氏)

民進党の相次ぐ離党者に関しての質問なんですが、例えば次世代のホープと目されていた細野豪志さんですとか、長島昭久さんとかそういった方も離党されました。こういった方々については民主党民進党時代を含めて連合として支援してきたかと思うんですが、次期総選挙があれば彼らについての支援体制の見直しというのはあるんでしょうか。

A.(会長)

これはルールとしてもやっぱりそこは、いつあるかわかりませんが、総選挙に向けて推薦を地方連合会から要請を受けて本部としてもしたケースもあるんですね、ただこれはルールからしても一旦ゼロクリアしなければなりませんので、そこは一旦推薦は取り消すということが筋です。ただ、民進党の公認候補は当然これは推薦はすると、民進党が推薦した方も推薦の対象になり得る。無所属の方もきちんと政策が折り合う、協定が結べるということであれば、地方連合会からの要請に基づいて推薦するということはあり得るわけですから、改めてそういう事のステージに乗るということであれば、改めて推薦をするということになろうかと思います。ただ冒頭も申し上げましたけれども、その辺がまだ定かではありませんし、離党された方がどういう政策理念に鑑みて離党されたのかということも、正直言ってさっぱり分かりませんので、今時点においてはこれは極めて残念だと言うしか言いようがないと思っています。

質疑応答[9]
Q.(毎日新聞・ハヤカワ氏)

8月4日の役員推薦委員長、副委員長の会見の際に、会長代行2人制になるけれども今後の仕事の役割分担については未定であると、当事者同士で話し合って、という発言がありました。正式には10月の定期大会以降ということになるんでしょうが、この段階で新体制の役割分担についてお二方それぞれどういうふうに分担をお考えでしょうか。

A.(会長)

これはまだこの場でお話できるようなことでもないのでそこはご容赦いただければと思います。ただ逢見事務局長から説明した今日の議案の運動方針の中でも、2年後の30周年という事を見据えて、政策面で強化をしていくということは必要だと思っていますから、その辺りを含めて全体の新しい体制のなかでどういうふうにやっていくのか、おっしゃられたようにこれは大会で信を受けて、その確認以降が正式になりますし、もちろんそこに向けて予めいろいろな相談をしていくのは事実なんですけれども、皆さん方にお話しさせていただくのはやはりそこを経てからということでそこはご容赦いただければありがたいと思っています。

質疑応答[10]
Q.(労働ジャーナル・シカタ氏)

労基法についてお聞きしたい。そもそも必要でない制度というのはよくわかるんですが、一方では先ほど言ったように政府の回答が残っているということで、その政府の回答について連合の解釈について1つお聞きしたいですが、例の義務化です、健康管理措置の義務化、4週4日、年間104日の健康管理の義務化がありますよね、義務化を入れると、回答の中に。4週4日、年間104日以上という解釈に2通りあるような気がしていまして、僕は審議会の時には2つのチェックが働いているんだと、1つは要するに4週4日以上、「かつ」ということは同時に年104日以上だという事で、一番悪い場合でも4週4日、計算によっては8週8日になるんですけども、それの上に年間104日ということなんですが、そうじゃなくて年間104日以内で4週4日とか8週8日とかそういうのは関係ないんだと、要するに年104日だけでいいんだということを説く人もいましてね、連合の理解とすれば「かつ」という意味は4週4日はきっちりやらなきゃダメだとそのうちで年間104日と、そういう理解の義務化ということなのかどうなのかということを一点と、そもそも反対していくという中に大きな理由として今は8時間という制度があるわけですけど、言ってみれば労働時間規制を完全に除外するという初めての歴史なわけで、その場合1日の規制というのは連合はどの程度ウェイトを持って審議会に臨まれるのか、健康管理措置の中にはインターバル休暇というのも選択的措置としては入っているわけですが、そういうのを含めて労働時間規制の適用除外のうちの8時間どの程度こだわって審議に臨まれるのかを含めて、その方向があればお聞きしたいと思います。

A.(事務局長)

まず、政労使合意のプロセスはとらないということを7月27日に確認しましたので、今言われたような解釈の問題はそこで一旦止まってますので、我々は審議会に臨むにあたっては、もう一度2015年に立ち返ってあの法案の問題点をきちんと指摘していきたいというふうに思ってます。したがって質問はそういう意味では答えられる段階ではないということです。

質疑応答[11]
Q.(日本経済新聞・ウラサキ氏)

神津会長は2期目に入られますが、1期目中は原発や安全保障など連合内でも意見に幅がありました。これらの案件は民進党代表選でも争点となっていますが、2期目は連合として政策を取りまとめて収斂させていくをお考えはありますか。

A.(会長)

2期目云々ということは別にして、まず原発、エネルギーの問題については、議論をする過程においてはいろんな意見はありますけども連合としての政策はひとつに収斂していますので、そこは、よく直接的に関わりのある産業の組織がどうこうという捉え方がされますけども、そういう事は一切ありませんから。私どもは将来的には原子力エネルギー依存から脱却するということで全体としての考え方を求めていますので、民進党が言っている2030年代とは全くイコールではありませんけども、基本的な方向性で言えばそこは共有しているということです。それから安全保障の問題は、これはいろいろと議論があることも事実でありますし、そういう国の基本政策については必要の都度三役会なり、場合によっては中央執行委員会で議論をしていくということであります。ただこれも昨年の安全保障法制の議論においては政府が掲げている内容については連合として一致して反対だという事で取り組んできてますから、今後国政の場でどういった議論になるのかその状況を見ながら連合としての議論を都度都度収斂させていくということであります。

質疑応答[12]
Q.(東洋経済・カザマ氏)

働き方改革に関する労働条件分科会の対応についての案のところですが、繰り返しになるかもしれませんが、2015年法案の評価と課題のところの裁量労働制の対象業務拡大のところなんですけれども、高プロのほうと違って裁量労働制に関しては「安易な拡大は認められない」とあるんですが、ここの解釈をお伺いしたいんですが、「拡大は認められない」と言わないで「安易な」を入れたというのは、先ほどの高プロはそもそも創設する必要はないと言ったのに対して裁量労働制に関してはどういうスタンスで見ているか。

A.(会長)

その2つでトーンが違うというふうには思っていません。高プロについては制度としてはまだ無いわけですから、我々としてはこんなものは入れる必要がないという一言の言い切りですね。裁量労働制については冒頭も申し述べたように、これは運用面で非常に問題ありという事が一つの要素。それと本当に理があるものであれば、定義付けとして新たな定義が入るということは、その中身を見ないうちから全て反対というつもりはないです。ただやっぱり今回は冒頭申し上げた表現型も含めて、これは非常に安易ではないかということがありますから、したがって安易な拡大に対しては反対だとそういう文言を使っているんだと見ていただければと思います。

質疑応答[13]
Q.(日本経済新聞・カマタ氏)

高度プロフェッショナル制度について、現時点で現実問題として導入撤回できるとお考えなのかどうか教えてください。それに対して、政府に対して交渉力を回復させるためにどういった戦略をお考えなのか改めて教えてください。

A.(会長)

戦略については良い案があったら教えてもらいたいぐらいなんですけども、それは壁は厚いと思っています、率直に言って。と言うのは1回法案に出された、審議にまわされたものですからね、ですからどうすれば撤回させられるのかということは極めてハードルが高いと思っています。ただ我々としては正論を吐いていくしかありませんし、やっぱり審議会を経てもそこのところが残ってしまうということであればそれはもう国会審議の中で民進党としっかりと連携をとっていくということに尽きると思います。内容が本当の意味で国民有権者の皆さんに理解されているかということもあろうかと思いますから、我々としては、これまでも行ってきていますが、いかに世論に訴えていくか、分かりやすい説明をしていくか、地方連合会を含めての街頭宣伝なども含めて、やはり本来労働基準法というものは働く者にとっての最低基準を決める法律ですから、解釈としてこれを入れれば成果を中心にした働き方になるだとか、賃金制度もそういうふうになる、というのは全く間違った理解がまかり通っているところがありますので、それはそもそも労働時間規制を外してしまうと、ある部分について、そういう非常に危険な内容だということが、しっかりわかりやすく、これまでに増して訴えていく必要があるというふうに思ってます。

質疑応答[14]
Q.(日本テレビ・モリ氏)

個別に近い話ですが、建設業に関しての働き方、上限規制も含めてなんですが、働き方改革実現会議では建設運輸は適用除外になっていて、ただ一方で新国立の過労自殺みたいなこともあって、この点について会長あるいは連合としての見解があればお聞かせください。

A.(会長)

ご承知のように建設と運輸についてはこれまでそもそもが枠の中ではないという扱いでしたから、それは本来は枠の中に入れなければいけないんだということについては、これは前進だとは思っています。ただおっしゃられたように5年の猶予があるということですから、その間にご指摘あったような事例が起きるということがあってはなりませんから、これも世論喚起含めて、建設についても運輸についても業界として持っている、ある意味特性ですけども、問題点がありますので、そのことをさらにクローズアップさせながら業界労使でどうやって、その、決して5年間おざなりでいいという話ではないはずですから、その間に進めていかなければいけないというその意味での5年ということだと思ってますので、具体的な中身は私自身もこれからしっかりと踏み込んで見ていかなければいけないと思いますけども、そういう意味でとにかく、これは働く側にとって切実な問題であると同時に、業界としても本当に魅力ある産業としてこれからやっていけるのか、人を採用し育成するということができるのかという、業界にとっても極めて切実な問題だというふうに認識をしてますのでそういったことで見ていきたいと思います。

(事務局長)

補足しますと、建設業の働き方改革に関する協議会というのが7月にスタートして、これは国交省のもとに行われているものですが、そこに連合からも安永副事務局長が委員として参加しておりますので、そういう中で建設業が抱える働き方問題についてはいろいろと意見を述べていきたいと思っています。

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