記者会見 2019年8月

 

連合記者会見

8月定例記者会見

神津会長・相原事務局長・内田副事務局長・冨田総合労働局長(2019年8月23日)

連合記者会見全文
神津会長

 今日も多数の方にお集まりいただきましてありがとうございます。中央執行委員会での議案の内容については、重点絞って後程相原事務局長からご説明をさせていただきます。また、中央闘争委員会の内容は、冨田総合労働局長の方から、説明いたします。
 見ていただいてお分かりのように、議案は様々ありますが、内容的に大きいところで言えば引き続き運動方針議論を重ねてきています。これはもう大分終盤のタイミングでありまして、来月はその内容の案としての最終確認を含めて中央執行委員会が2回予定をされておりますが、そこに向けて最終場面ということであります。それとビジョンです。ご承知のようにこれもこの場でも何回かご紹介してきておりますが、ブラッシュアップしてきております。次に、雇用と働くことと5つの概念をつなぐ「安心の橋」、これに連動しての政策パッケージを持ってきておりますが、この内容のリバイズをしていることに伴って、少しそこのところは新しいものを提案しています。これも確認は次回の中央執行委員会ということであります。そして、先程申し上げましたが中央闘争委員会は、最終のまとめとともに、今日が最終の中央闘争委員会ということですのでその内容についても、お読み取りをいただきたいと思います。今日の中央執行委員会の冒頭にも関わる話も申し上げましたが、最初は事務局長の立場で連合本部の専従になり、改めてこういった政策の内容や、あるいはそれらを展開する、あるいはその基本となる考え方として、全ての働く者のためにということで、目下700万連合ですが、むしろ約5800万人の全体の雇用労働者のために果たしている、あるいは取り組んでいる連合の営みというのは非常に大事なものであるだけに、それがどこまで世の中に伝わっているだろうかということについては当時から問題意識はずっと持ち続けています。そのことは少しずつ広がってきている思いますが、組織内外に亘ってそのことをもっと発信力を高めていかなければならないと思っています。とりわけ組織外に向けてということで言えば、とりもなおさず私自身が率先してあらゆる手だてによってそのことを強めていきたいというふうに思っています。働き方改革は、そもそも労働組合があり労使関係がないと本当の意味でモノにならないのではないかということもあります。それと、雇用類似の働き方ということがかなり世の中に広がっている中で、実際には労働者性を持っている働き方が相当程度あるということでして、最近いろいろ話題になっている事柄なども含めて、本来は労働組合があって労使関係がないと、それらの形で働いている人たちの権利は守られない。生き生きとした働き方が成り立たないということについて、そういう場面が足元で大分増えてきているということも意識をしながら展開をしていきたいと思います。昨日、ベルコ問題では、北海道労働委員会が出した結論ですが、これに従って会社側はせいせいと対応すべきだという要請を、逢見会長代行と、情報労連が対応してきたということもあります。これらについても是非注目いただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 それから、特に政治に関わる記者の皆さん方には関心の強いところだと思いますので一言触れておきたいと思いますが、立憲民主党枝野代表と国民民主党玉木代表は、20日の段階で次期国会においては会派を共にするという合意が図られたということであります。率直に申し上げて、一強政治に対峙するためにはやはり形はいろいろ考えられると思いますが、1つの大きな塊になる必要があるのではないのかということを言い続けてきている中で、この参議院選挙においては、構成組織、地方連合会、まだら模様ではありますが非常に複雑な選挙でありました。この場でも一言で言えば二度とああいう選挙はやりたくないということも申し上げました。そういう思いを持っている中では、もっと早く出来なかったのかという気持ちは極めて強くあります。そのことは、今申し上げたように複雑な状況の中ですからまだら模様ではありますが、地方連合会、構成組織のそこここにそういう思いがあることは事実です。しかしながら、そういう一つの大きな塊になるということがなければ、とてもではないが今の一強政治の流れを断ち切ることが出来ないですので、タイミングについてはいささかそういう思いを持ちつつも、合意を図られたことについては、今後ぜひそれをモノにしてもらいたいということで、見守っていきたいと思っています。そのことを申し述べまして冒頭の一言とさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。

相原事務局長

 相原です。資料の2-1で生保労連中央執行委員長交代にもとづきまして、職務代行者の任命を松岡衛氏に確認をさせていただいたところであります。あわせまして、先程神津会長からありましたが、資料2-3にもとづきまして第16期2020年・2021年の運動方針案としてスローガンとともに今日提起し、いくつかのご意見などもいただきましたが、方向感をこれで定めた上で詳細について1、2段もう少し詰めを行いながら10月の大会に向けて整備していきたいとこのように思っております。なお運動方針の全体の組み立て方なども、これまでとは大きく変えておりますので、その点の狙いなどにつきまして大会の中で十分皆さんに理解いただけるように議論を尽くしてまいりたいとこのように思っております。あわせて資料2-5でディーセントワーク世界行動デー、これ10月10日をもってアクションを行って、広く内外に発信することを努めてまいりたいというふうに思っておりますので、ご報告を申し上げておきたいと思っております。なお資料7につきまして岩手県知事選挙候補予定者の推薦つきまして確認を致しておりますので、資料をお付けしたところであります。
 確認事項は、30周年の関係ですと資料3-8、3-9とりわけ資料3-9につきまして、「ゆにふぁんオープニングカフェ」ということで、私どもが、支え合い助け合いを見える形でやっていこうということで新しい取り組みを進めてまいりますが、多くの皆様方のご参集賜って進めていきたいというふうに思っております。10月1日です。以上、私の方からご報告といたします。

冨田総合労働局長

 総合労働の冨田でございます。中央闘争委員会の確認事項につきまして1点ご報告をさせていただきたいと思います。緑の合紙以降に確認事項ありますが、3ページ以降の春闘まとめにつきましては、中間まとめで確認をされましたまとめの受け止めとあわせて総合的なまとめとするということを含め本日確認をいただいたところであります。これをもちまして今年度の中央闘争委員会の確認もあわせてご確認をいただきましたのでご報告とさせていただきます。

質疑応答[1]
Q.(NHK・オクズミ氏)

 NHKのオクズミと申します。会長にお伺いします。先ほど冒頭ご紹介あった共同会派の関連でお伺いします。今回あくまでも会派の話ですが、今後これをきっかけとして同じ政党になった方が良いというところまでお考えでしょうか。
 それからもう1点お聞きしたいのが、ご承知のように原発とか憲法の考え方でまだ隔たりが両党ありまして、今後の会派運営協議会とかでも難航が予想されると思いますが、連合としてこの辺の仲介と言いますか、間を取り持つようなことはお考えでしょうか。

A.(会長)

 必ずしも1つの政党になるという事ありきではないと思ってますので、肝心なことは例えば政策、後の方の質問にも関わりますが、政策の小さな違いを目立たせるのではなくて、どういった事で1つにまとまれるのか、先程申し上げたように一強政治に対峙していくためには、今の政権が持っている政策との大きな違いをもっと有権者に目立たせなきゃいけないということだと思いますし、世論調査でもやはり一番大きいのは社会保障の問題、それからその次は経済、経済政策と言うけども要は景気とか、要するに生活を良くしてもらいたという部分だと思います。ですから、有権者の切実な思いの込められた分野に特に今の政権との違いをきちっと、まとまれることを示すということが大事だと思います。したがって、それに適うということなり、後は国政選挙の場面において、この間の参議院選挙では、先程申し上げたようにまとまれるところもありました。しかし、そうではないところもありました。あるいはまとまったように見えたけど実際どうなのかというところもありました。それではとてもじゃないけど勝てません。国政選挙は、間違いなくタイミングは別として総選挙は先に来ますので、これは全部小選挙区ですから、そこは与党を利さないということに向けてまとまってもらいたいと思います。そのことがまず大事なので、政党として一緒になろうということになればそれに越したことはないかもしれませんが、それありきということではなくて、中身のところでしっかりまとまってもらいたいというふうに思います。政策のところも、一々これがどうだあれがどうだということを言うつもりはなくて、申し上げるとすれば、小さな違いを目立たせるのではなくて、1つに括れる形を模索をするべきではないのかなということでありますし、今回先程申し上げたように状況を見守っていきたいということを申し上げましたが、やはりお互いの立場をきちんと尊重して丁寧に進めるということが不可欠だと思いますので、そのことはもうすでに申し上げていますが、そのことを大事にしていただきたいなというふうに思っています。

質疑応答[2]
Q.(朝日新聞・サワジ氏)

 朝日新聞のサワジです。3点ありますが1つは会長に質問です。来週L20ですが、開催国のナショナルセンターとして今年の位置づけというか意義みたいなものについて、どういうふうにお考えなのかお聞かせください。
 それから2、3は春闘に関することです。今までも何回か聞いていますが、この今日のまとめを見ると要求を提出した組合数の減少について、7ページの方で「中小組合の賃上げ要求組合数が減少し」という形で表現されていますが、その背景と言いますか、これについてはどういうふうに理解、分析されているのかということを教えてください。
 それと、報告事項の中に賃金水準検討プロジェクトチームの答申が書かれています。これはこれまで議論していたことだと思いますが、これは来年の春闘に向けて、この答申の結果はどういうふうに理解すればいいのか、何か特徴みたいな、強調されているポイントや、どの辺を中心に理解すればいいのかという点について教えてください。

A.(会長)

 1点目は私の方から申し上げたいと思いますが、触れていただいたようにL20来週開催されます。これは本来であれば雇用労働大臣会合が先で首脳会合が後なのですが、今年の場合は少しイレギュラーで、首脳会合を開催し、その後来週末に雇用労働大臣会合が松山であるということです。松山でL20の会合を開催するのもなかなか難しいこともあり、東京で開催します。今それについて触れたのは、すでに首脳会合に向けて要請事項は出してますので、それはもう既にご覧になっていると思いますが、まあそれを一つ一つということで申し上げるよりも私なりに何が肝かなということで申し上げるとすれば、今年はILO100周年ということです。来週のL20にも、ガイ・ライダー氏が雇用労働大臣会合に臨むということもあって、こちらにも彼に来てもらいます。それでシンポジウムも開催します。このILO100年、そもそもこのILOが発足したのは第一次世界大戦の直後ということであって、富を生み出すということがあって、その「衣食足りて礼節を知る」という言葉もこれは東洋的な言い方ですが、あのような戦争、憎しみの連鎖というのは、それをどうやって無くすかというと働く場があって、それできちんと価値を生み出して、給料がきちんと貰えて、ということが基本だと思います。それなので、ILOが1919年に始まったということだと思います。だから働くことの未来ということで、人間中心だということを今回、当たり前のことですが改めて強く打ち出しているということです。途上国においては、テロや戦乱などがまだ地球上には多くあります。そういう中にあって、ILOはご承知のように三者構成が基本です。三者構成が基本というのは、政府があり、経営者がおり、それで、そこに労働組合がないと成り立たないというのが三者構成ですから、ILOは労働組合があってそこに労使関係があるということがまず基本中の基本だということだと思いますので、究極はそこのところをいかに改めて強く打ち込むのか、各国が持ち帰ってそれぞれの事情の中でしっかりと取り組んでいくのかということだと思います。議長国ですので、その辺を強調していきたいなと思っています。

A.(冨田総合労働局長)

 それでは、2点目と3点目の方は私からお答えさせていただきたいと思います。まず1点目の、要求ができなかった背景の分析の部分になりますが、2019春闘がスタートする時点では企業の規模にかかわらず中小企業も含めて比較的環境はそれほど悪くない状況でのスタートではありましたが、結局最終的に要求を実際に構築する段階においてはやはり中小の様々な業種業態によっては非常に厳しい環境に置かれている業種もあったということも事実でありまして、そうした状況を鑑みて構成組織の方の判断として今年は賃上げ要求を継続していく中で、要求に対して最後まで検討した結果最終的には要求すること自体を残念ながら断念せざるを得なかったというような背景も伺っております。こうした中で、昨年出来なかったけれども今年は要求したものもありますし、業種によっての少し大きな流れが、そうした判断もあったのかなというふうに分析として、構成組織から聞いている判断で受け止めさせていただいております。
 それから、3番目の賃金PTの報告の今後の議論ですが、こちらは報告の方にも書いてありますとおり、連合として社会横断的に示していく水準をどういうふうに考えるのかということをテーマに議論をしてきたものになります。今回はPTの答申として出てきたものでありますので、これらも参考にしながら2020年以降具体的にこれを要求基準としてどう折り込んでいくのかというのは、2020年の議論の中で今後進めてまいりたいというふうに思いますので、答申は参考にさせていただきたいというふうに考えております。

Q.(朝日新聞・サワジ氏)

 業種によっての判断というのは、具体的に特徴的だった業種はどこだったんでしょうか。

A.(冨田総合労働局長)

 いくつかありましたので複合的に中々申し上げるのが難しいのですが、例えば流通の業界みたいなところにおいても、やはり地域差みたいなものもあったというふうに聞いておりますし、どちらかと言うと総合的にサービス業全般にそうしたようなご判断があったように私どもは聞いております。

質疑応答[3]
Q.(時事通信社・オオツカ氏)

 時事通信社のオオツカと申します。2点ありまして、1点は、昨今騒いでいますリクナビの話です。学生の内定辞退を予測して企業に販売していたという、この案件についてどう思うかということと、何か組合としてこれについて、学生の話なので違うかもしれませんが、何か対応があればというものを教えてください。これが1点。
 もう1点が、最低賃金の話です。7月末に目安が出て8月9日に全国47都道府県決まりまして、その中では一番大きい伸びを示したのが鹿児島県であって中央最低賃金審議会の議論とはまたちょっと違う動きも出ていますが、この辺についてどのように見ているか。要するにその中央最低賃金審議会ではいつも通りAが伸びて、それによりBCは少ない伸びという感じで、まあ格差が拡大する中でその実際に都道府県の審議会に回したらそのDの方が明らかに大きい伸びを示してきたりもしているなど、中央と地方の賃金に関する認識とか議論が変わってきているのかなとも思いますが、こうした最低賃金の動きについてどのように考えるかというのを教えて下さい。これが2点目の質問です。その2点お願いします。

A.(会長)

 もし補足あったら冨田総合労働局長の方からお願いしたいと思いますが、前よりは前に進んだということは言えるのだろうと思います。格差はどうしてもほっとくと広がってしまうということで、率は少し前よりは格差を埋めるようにということですが、今回16年振りに額のところで結果として、1円縮まったということなので、前よりはマシになっているということだと思います。いかんせんそもそも絶対額自体が相当のギャップがあるので、ただそれぞれの地域特性、地域自主性とかもありますし、そう簡単な話ではないにしても、まず金額自体上げなければいけないし格差を縮めなければいけないということだと思います。まだ道半ばというか、始まったばかりでしょうが、金額を上げていき、それから格差を縮めていくということの向きには動きつつあるということではないかなと思います。
 それからリクナビの話は、連合として何か見解出すということにはなっていないと思いますが、世の中で指摘されているように非常に問題だと思います。それは就職前の学生さんとはいえ、やはり働くことに関係する事柄ですから、そういう扱い方をされるということが予め知らされてる訳でもなんでもない訳ですから、非常に個人情報の扱いということも含めて問題が大きい事案というふうに思います。以上です。

質疑応答[4]
Q.(ファクタ・ミヤジマ氏)

 ファクタのミヤジマです。この新たな運動方針が出来たら、その間に必ず総選挙があるというタイミングだと思います。これ見る限り、政治活動推進には支持政党の名前が消えた。「それぞれについて全力で取り組むべく環境整備に注力する」となる訳ですが、これはもう産別労組がそれぞれやればいいと、まあそういうことを意味しているのか。逆に言うと、産別はもしかしたら自民党の関連の候補を応援するかもしれませんし、それで連合の存在感ということについてどうお考えになっているのか。あわせて、今もし大きな塊というのができたらこの運動方針については、やはりなにがしか政党名を書くかどうか分かりませんがやはり連合としての政治的スタンスを明らかにするような運動方針、国民に分かるような形のものにするお考えがあるのかどうか、この2点を伺いたいです。

A.(会長)

 政治との関わりは、ご質問もあって良い機会だと思いますので率直に申し上げたいと思いますが、結成以来政治に対するスタンスというものはずっと一貫をしています。だからこのタイミングで何か物事を大きく変えていくようなことは全くありません。一方で政治の世界がガチャガチャガチャガチャ動いてるので、特に野党側の方がです。したがって、電車は止まっているけど、こちらの電車が動いてると何かこちらも動いているように見えているみたいなところがあって、それとどうしても政治の世界の方が華々しいからかもしれませんが、そちらの視点でものを捉えられると私どもが結構動いているように見えるかもしれません。私ども一貫して物事を捉えているので、やはり日本の政治は、民主主義をもっとしっかりさせるためには二大政党的運営ということを目指していくということで、民主党というものが、しっかりしていた時には二大政党的と言わずに「二大政党運営」とはっきり言い切りできたのですが残念ながら足元そういう状況にもありませんし、先ほどの会派の状況もこれも当然あくまでも会派でありますし、これからの状況をしっかりと注視をしていかなければいけないという段階です。したがってまさに2年分の運動方針の中で、ある特定のことを前提にして物事は語れないという中での話であります。そして、与党に対して政策要請というのは一貫してずっと言っていますから、自民党、公明党との関係もそういうことが基本ですので、小選挙区ということで政権選択の基本である総選挙において自民党、公明党を推薦支援するということは、まずこれは考えられないというのはこれは全体に一致した考え方です。

質疑応答[5]
Q.(労働者ジャーナル・シカタ氏)

 労働者ジャーナル・シカタと言います。賃金検討プロジェクトの答申についてお聞きしますが、今日はこの答申について何か意見がありましたか。

A.(会長)

 今日は特段ありませんでした。今までだいぶ議論してきたという事もあると思います。

Q.(労働者ジャーナル・シカタ氏)

 今後連合は、賃金センサスのフルタイム労働者の平均的な所定内賃金を目標水準として用いるということですが、個別賃金の場合は、例えばJAMみたいにきっちり産別調査をしていて、基幹労連、電力総連の場合もそうだと思いますが、きちんと産別で自分の賃金実態は掴んで、それで標準的な水準とかがある訳です。これが賃金センサスのという形になると、この賃金センサスというのは評価して世界に類の無い賃金データだと思いますが、運動的にいくと、きちんと労働組合として格差とか、賃金水準など、運動としていく場合はもう少し構成組織にきちんと賃金実態を調べるというスタンスがあっていいのではないかと思います。一挙にこれが賃金センサスになってしまうと、運動の視点から見てどうかという点についてはどう考えるのか。
 それから、2020年にこの賃金センサスを用いていくとすると、これは101ページに30歳35歳の水準がありますが、賃金センサスの場合はもう精緻な調査で2年遅れになる訳です。これはここにもあるように、この数字は2018年の生産技術職のものであったというのは、結局2017年の時の賃金実態を2018年にまとめている訳で、だから2019年の場合も、もしかすると2年遅れになる訳です。このあたりのタイムラグをどう調整していくのかというのも賃金構造統計調査を使う場合いつも問題になる訳です。後は、連合が言う社会的横断賃金指標という場合と、それからこの賃金センサスの水準を見ると、少し低すぎるのではないかという気がしてまして、このあたりから見れば産別としてこの数字を使うとなれば、単組や産別はどうなるのか、というようなことも課題として残る訳で、そういう点からいけばこの賃金センサスを使って30歳、35歳の水準というのは現在産別が使っている数字から見ても低いと思うので、このあたりの検討、2年遅れの問題にしても、どうされるのか伺いたい。
 それから、あと1点、個別賃金の場合は水準の要求と上げ幅の要求がある訳です。例えば28万円とかありますが、この水準をベースに、その来年の春闘に向けて個別賃金の水準をどう引き上げるのかという点がこの答申には全然書いていないので、このあたりについて個別賃金での水準の引き上げ幅についてどう考えられていくのか、そのあたり何か意見があれば聞かせてもらいたいと思います。

A.(会長)

 連合として持っているスタンスとかいうことはシカタさんが触れられたようなおおむねそういうことだと思いますが、このプロジェクトが目指していたことがその中でどの部分なのかということとの関わりもあると思うので、そのあたり含めて冨田さんの方からお願いします。

A.(冨田総合労働局長)

 ご質問いただきましてありがとうございます。99ページ目のところに「はじめに」のところに少し記載はしてありますが、このプロジェクトチームの答申で目的としていたのは、連合として示す社会全体と共有できる横断的な賃金の指標をどういう風に考えますかということがベースになっておりまして、それを使ってどのように運動していくのかということまでは、このPTの諮問の事項にありませんでしたので、要は社会全体として共有できる水準としてどういうような数字を持ってくればいいのかどうかということをベースに検討した結果は、やはり公の数字である賃金構造統計調査をベースに数字の組み立てが必要なのではないかという答申をいただいたということになりますので、シカタさんからいただいたようなご意見はまさに2020の闘争方針組み立ての段階でどのようにしていくのかという論点にはなろうかというふうに思っていますが、PTの要は諮問事項ではなかったということになりますので、その辺をご了解いただければというふうに思います。

Q.(労働者ジャーナル・シカタ氏)

 要求の関係で水準の提示とあわせて個別賃金の場合にも上げ幅というのは、個別賃金闘争でもある訳ですから、全然触れられていないと思いますがいかがですか。

A.(冨田総合労働局長)

 今申し上げました通り、ここは水準をどういうふうに、どんな水準をベースに考えていけばいいのかということの答申をいただいたというふうに思っておりまして、103ページ目のところに今後の進め方記載がありますが、構成組織においてはこれまでの到達闘争の取り組みをさらに強化してくださいというふうなことをPTの方からは書かれておりまして、今シカタさんがおっしゃったような産業ごとの個別の水準に目指していく産業ごとで示す水準は、やはり構成組織の皆さんにそれぞれ産業全体として引き上げていくものをお考えいただく必要があろうかというふうに思っています。私どもはいただいた答申をベースにしながら企業規模間や雇用形態間の是正に向けてどういうような運動を進めていけばいいのかというのをこれからまた具体的に検討して参りたいというふうに思っておりますので、そのような建て付けだとご理解いただければと思います。

質疑応答[6]
Q.(読売新聞・マエダ氏)

 読売新聞のマエダと申します。運動方針案で政治の部分の関係で、今回政党の明記されなかった一方で目的と政策を共有する政党および政治家との協力関係を重視するという文言が入りました。これはどういった意味合いで、政策本位で議員個人を支援していくとかそういった意味合いなのでしょうか。

A.(会長)

 2年前というか、今期に入る段階での運動方針は、当時運動方針議論している時は民進党がありましたので、そういう意味で政党名も記載をしていたと思うのですが、ご承知のように大会の前段でああいう騒ぎになりましたので、したがってそこは都度都度口頭で補正しながら臨んできた訳です。当時のあの時の総選挙、2年前の総選挙においては個人個人と政策協定を結んだということです。そして総選挙が終わってからも個々人と政策で結びあうということで連合フォーラムを結成してきました。したがってそういった流れの中で、一方でいま立憲民主党と国民民主党があって、参議院選挙においては両党と、少しそこは緩い形の内容でしたけれども包括的な政策協定を結んで両党を支援してきたということですが、まさにいま足元、会派ということではありますが動いてきている中で、ここ最近のこの流れということで言えば、私どもと持っている考え方を何か大きく変えるということではありませんが、その状況を見守りつつ二大政党的運営を目指していこうということが柱ですから、この2年間の中でそこはどう展開するかということは状況を見ながらやっていかなければいけないということだと思います。そういう中で今指摘いただいた表現というのは何がどうあっても、そこは変わらないというスタンスで臨んでいきたいなというふうに思っています。

質疑応答[7]
Q.(連合通信・ダイモン氏)

 連合通信のダイモンです。また賃金水準検討プロジェクトチームに戻りますが、当初検討課題に最低賃金のあり方というのが入っていたかと思いますが、それがどういう扱いになったのかということが1点。
 もう1つが、「生活を賄う観点と初職に就く際の水準を重視した指標」として時給1100円というのが出ていますが、これは今後いま言った最低賃金の水準を考えて行く際に何らか絡んでくる数字なのかどうか、お願いします。

A.(冨田総合労働局長)

 賃金PTに関することなので私からの回答させていただければというふうに思います。答申は、こちらに記載の3点で雇用形態間と企業規模間とそれからの扶養の範囲の3点でありまして、観点として最低賃金などもというふうなことが文章の中にあったかと思いますが、諮問はこの3点でしたのでそれに合わせる形で答申をさせていただいています。初職に就く観点の雇用形態間として1100円と今回答申いただいている訳ですが、先程来から申し上げてますとおり、これを具体的な闘争方針の中に折り込んでいく際にどの位置づけで闘争方針の中に折り込んでいくのかというのは、これからスタートする2020年の皆さんと議論の上で決めていきたいと思っております。私どもの答申を受けたこれからの検討の課題としてはやはり少なくとも1100円は確保出来るような、社会は目指していけるべく方針立てが出来ればというふうには考えておりますので、そうした議論が進むように努力して参りたいと思います。

質疑応答[8]
Q.(朝日新聞・ヨシダ氏)

 朝日新聞のヨシダです。すみませんまた少し前の話に戻ってしまいますが春闘についてです。先ほど、中小において厳しいという状況もあったというお話があって、サービス業ですとか地域差があったという話でしたが、大きな経済の流れ、マクロ的なところで何か要因があったのか、それとも個々の部分で事情があったのか、例えば米中間の経済的な衝突が影響したとか、どういったものが大きなマクロとして意味合いがあったのか教えてください。

A.(会長)

 マクロということでいうと、いろいろ状況や、事情はあるでしょうけど、押し並べて言えばやはり賃金は上げていかなければいけないという、そういう社会の状況に引き続き置かれていたし、ここから先でもそうなのではないのかと、いうことだと思います。確かに米中の衝突であるとか、その貿易の問題とか不安要素がない訳ではないです。それはまあある意味どの時代にだっていろんな要素がありますし、ということだと思いますし、20年間置いてきぼり食った日本のマクロ経済の状況ということで考えれば、それを取り戻すためにはもう毎年のこの営みを継続していかないといけませんから、そういう中での今年であったというふうに思います。ただそういう中で産業ごと、あるいは産業労使の状況は年によって少し違うところはどうしても出てくるので、それが先程冨田総合労働局長が説明したような、そういういろんなあやがあってトータルの集計にはそれが多少反映されているということだろうと思っています。

Q.(朝日新聞・ヨシダ氏)

 年によってというのが、今年の場合どういったものだったのでしょうか。

A.(会長)

 それぞれミクロの産業状況、あるいはその労使関係で貸し借りということはないと思うが、まあ去年これだけ上げたけど、少し今年はしんどいな、みたいなとことがあると思います。それを産業別構成組織がどう判断して、同じ1つの産別の中でもそれぞれいくつか業種があるし規模別のくくりもあるので、この分野の今年は絶対行かないといけないとか、あるいはここはまあ去年一昨年とだいぶ進んで経営側もこんな感じだし業況もこうだから少しここは取りあえず休んでおこうとかというような、そんなことが様々あります。それの集積が今回こういうことになっているということだと思います。

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