記者会見 2016年8月

 

連合記者会見

8月定例記者会見

神津会長・木村副事務局長・安永副事務局長・須田総合局長(2016年08月25日)

連合記者会見全文
神津会長

 今日は中央執行委員会、中央闘争委員会ということで、大づかみに3つほど触れさせていただきます。1つは、10月に中央委員会を予定しておりまして、それ以降の1期2年のサイクルの後半の活動方針についてでありますが、今日その素案の段階の議論を中執でスタートさせました。内容はそれぞれ皆さん後で見ていただきたいと思いますし、連合を社会に開かれた存在として組織の内側の議論だけではなくいろんなご意見もいただいていく事が大事だと思っておりますので、もちろんこの場でも何かお気づきの点があればご質問なり、あるいは連合運動に対する問題提起を含めて、検討日程も記載されていますので、お声をいただければありがたいと思います。
 それから、議案はいずれも大事な内容ですがとりわけ参議院選挙についての総括です。先月の中央執行委員会がまさに参院選の投開票のすぐ後の日程でしたので、その段階では直後の談話含めて受け止めの共有というところでしたが、いろんな要素がありましたから丁寧なまとめ・総括が大事だろうという事でありました。以降、政治センターでの議論を踏まえつつ本日内容について中執として確認をしています。内容については後ほど詳しく見ていただきたいと思いますが、連合として外してはならない原理原則と言いますか基本的なものの考え方を改めて確認をしたという事かと思っていますし、選挙戦というのはその時その時のニーズを踏まえて、特に今回の場合は安倍政権の一強政治をどうやって跳ね返していくのかがテーマとしては非常に大きなものでしたから、その事においての戦いであったわけですが、そこは冷静にきちんと振り返ったうえで今後を考えるにおいてはあまり目先だけで物事を考えるとむしろ長い目で見て自分で自分の首を絞めることになるのではないかと、私なりの表現で言えばそういった事もしっかりと頭に置きながら全体で認識を共有していきたかったという事です。
 それから中央闘争委員会は今日最終のまとめを確認し、この2016の取り組みに関しては中央闘争委員会としては解散をしました。これも内容は後ほどまた見て、お聞きいただきたいと思いますが、これまでもこの場で何度か申し上げてきましたが、2014、2015と賃上げを中心に一定の成果を上げてきた事は事実ですが格差はむしろ拡大してきている。その事に歯止めをかけようと。底上げ春闘という事を幾度となく強調をしてまいりました。その甲斐があったと言いますか、全体で、まさに底上げという事の相乗効果で一昨年、去年とは違う傾向を生み出す事はできたと思っています。ただ、率で幅を縮めた事は事実ですが金額なりそもそも水準という事で言えばまだまだですし、あくまでも新しい傾向、きっかけを作ったという事だと思っていますから、これを来年以降にどうやって持続をさせていくのかが問われているだろうと思います。本格的な議論は10月あたりからになろうかと思いますが、少なくともこの2016の中央闘争委員会を終えた段階で、いかに持続を図っていくか、これが極めて大事だという事は間違いなく今日の段階でも言えるだろうと思っています。
 冒頭は以上にさせていただき、後ほどいろんなご質問もいただきたいと思います。よろしくお願いします。

質疑応答[1]
Q.(共同通信・タキ氏)

 参議院選挙の総括に関して。共産党との関係で、安全保障(安保法制)の廃止以外には大きな政策の隔たりがあって基本政策の合意が無ければ進められないという、かなり厳しい表現をされていますが、次の衆議院選挙では候補者の統一を図ったり、あるいは一人区で実施したような共闘関係は完全に見直すべきだとお考えでしょうか。

A.(会長)

 見直すというよりも、参議院選挙かつ一人区における事情の中で、政治の世界においてそういう候補一本化があったという事は、私どもとして事実は受け止めつつ取り組んできたという事にしか過ぎない。厳しい表現とおっしゃったが、私は普通に素直に考えて、共産党は党名もそうですし綱領を見れば一目瞭然ですが、めざす国家像がまったく違いますから、そういうところと政治の世界において一緒に手を組んでやるというのは有り得ない話です。むしろ本来的な在り方を考えれば、まして政権選択選挙の衆議院総選挙において手を組んでやるという事は、そもそも有り得ない話ではないかと思っています。

質疑応答[2]
Q.(毎日新聞・トウカイリン氏)

 今月末か来月上旬をめどに厚労省に36協定見直しの有識者の検討会が立ち上げられる事が予定されていますが、有識者という事なので労働側からの参加を得ての検討会ではないのですが、その36協定の見直しに関して連合の考えと、もちろん連合としては上限規制が必要だという事はおっしゃっていますが、それも含めてですね36協定の見直し、長時間労働是正について連合のお考えを改めてお聞かせください。

A.(会長)

 基本的な考え方はおっしゃられたように今の36協定、労基法の建てつけというのは、結果として何時間でも働く事ができてしまうという事ですから、やはり上限規制を入れないと今の長時間労働の是正は進まないと思います。あわせて連合としてはインターバル規制についても考え方として打ち出していますから、これは引き続き連合としてはいろいろな場を使って主張していくという事です。

Q.(毎日新聞・トウカイリン氏)

 どのような議論がされるかは検討会の議論を見なければ分からないのですが、巷間話題にのぼっているのは産業別に上限を設けようとか、あるいは36協定の中身においても特別協定をどの業種は何時間内か、そんな議論もされるという噂もあるのですが、業種間で差をつけるという事についてはどのようにお考えでしょうか。

A.(会長)

 例外を作るときりがないという要素はあると思います。ただ一方ではいろんな産業の事情とか特性を議論においてまったく無視するのもいかがかというのはありますから、私自身これから本格的な議論がどういうふうに進んでいくのか十分に見極めながら考えていく必要があるだろうと思っています。いずれにしろ長時間労働の実態は先進国の中で日本は極めて異常ですから、他の、特にヨーロッパの労働時間の仕組み・ルールというのはどうなっているのかと、産業特性はほとんどのところはヨーロッパでも同じ事情はあるでしょうからそういった事も十分に研究しながら考えていく必要があると思います。

質疑応答[3]
Q.(日本経済新聞・ネモト氏)

 前原さんが出馬を表明されましたが今回の民進党の代表選に連合として期待する事と、新しい党の代表に求められる事をどのようにお考えか。

A.(会長)

 前原さんは正式に表明されたんですかね。

(記者)

 今日午後、したいということです。

(会長)

 私かねがね言ってきたのは安倍さんの一強政治に対して「それでいいのか」と思っている国民は少なからずおられるのでそれをしっかり受け止める野党の真ん中に民進党があるのだと、やはりそういう存在にしっかりと名実共にならないといけないと言ってきたわけです。ただ残念ながら今回の結果というのはそうはなっていない。まだ自民党には入れたくないけれども、さりとてどうしたものかと漂っているところが少なからずあるわけで、それをしっかり戻さないといけないという事だと思います。どしゃ降りの状況ではなくなったかもしれないけれど、まだ雨雲が垂れ込めているという状況ではないか。私は、連合として持っている政策との関係を含めて、あるいはかつての民主党政権が言ってきた事、やってきた事は方向性として日本の経済・社会を考えた時に極めて必要なものだったと思っていますので、もうそろそろ国民の目線というのは暗い感じが払拭されてしかるべきだと思うのですが、新しい代表なり、そこに向けての代表選の議論というのはそういう重く垂れ込めた雲を振り払うような事につなげていただきたいと思っています。またそのためには良い論議をしていただいて、やはり民進党というのは政策本位できちっとそれを分かりやすく国民に提示をする、そういった事で競っていただきたいと思っています。

質疑応答[4]
Q.(東京新聞・アツミ氏)

 違った角度の質問ですが、日銀が3年あまり続けた異次元緩和の検証を来月する予定になっておりまして、緩和を評価する方は雇用に改善効果があったし、賃金にも一定の良い効果があったと積極的な評価をされる方もいらっしゃいますが、会長の目からご覧になって労働条件に関して異次元緩和の効果というのは振り返ってどう評価されているか伺えればと思います。

A.(会長)

 スタートのところで円高を是正をして日本の強みであるところの輸出型の製造業の収益を元に戻した、そういう為替の是正効果があった事はその限りにおいては評価していい話だと思いますが、これも私はこういう言い方しているのですが、カンフル剤というのはあくまでカンフル剤でしかないのでそればかり打ち続けてもかえって身体はおかしくなると、だから本当の意味での体力をしっかりと付けていくための初動としてはそういう事はあって良かったんでしょうけど、あとはやはり私どもが標榜しているところの底上げという事を含めて、実際に働いている人、生活者が、お金を使っていこうと、そういう事が基盤となって個人消費が増という事が基調になっていくという事がないと本当の意味で日本経済の浮揚にはならないと思います。したがって、カンフル剤はあってしかるべきだったかもしれませんが、あとの景気の浮揚とか誘導をまったく日銀頼みでというのはそもそも違うのではないかと思います。ですから、社会保障の問題も含めて、あるいは税の問題、これは一体改革という三党合意がほとんど雲散霧消しかけていること自体が問題ではないかと思いますし、基礎的な体力というのは、日本経済というのはいろいろ問題はあってもベースのところでは持ってるわけなのであまりジタバタするのではなくて、どんどんお金をジャブジャブにしてマイナス金利という事だとか挙句の果てはヘリコプターマネーだとか、そんな事で日本の経済が良くなるとは私は思えないのでやはり本来のところの基礎的な力を、時間はかかるでしょうが、どうやって付けていくのかという本来の姿を指向していくべきではないかと思います。

Q.(東京新聞・アツミ氏)

 関連して、企業収益あがってお金をジャブジャブにしてという事で、大企業の内部留保は増えますがそこから働く人に還元されないとか、あまり下請に回っていかないとか、いわゆるトリクルダウンがおきないという現象が出ていたわけですが、この一番の理由は組合側としてはどう見ていらっしゃるか。

A.(会長)

 経済の好循環を求めていこうと言っているわけですが実際はむしろ悪循環という事で、なかなか将来に向けた進化がない中でお金を使っていこうという事にならない。そうするとやはり需要がない。供給の力だけがあっても需要がなければ、投資にお金を使っていこうとは経営者もなりませんから、まだそういう悪循環、デフレ基調から抜け出す事ができていないのが実態だと思います。繰り返しになりますが、そこは多少時間がかかる事であっても、本来の好循環を実現していくためには私どもが言っている底上げだと。それと内部留保が溜まっているという事ですが、1つの物を作り出す、あるいはサービスを世の中に送り出す、サプライチェーン・バリューチェーンの中で付加価値をどうやって循環させていくか、配分をしっかりと均霑させていくか。そういう取り組みを、先ほど申し上げましたが、今年はそのひとつのきっかけを作ったと思っていますからこれをいかに持続させていくかという事こそが、景気、経済、好循環につながる最大のポイントだと思います。

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