記者会見 2021年7月

 

連合記者会見

7月定例記者会見

神津会長、相原事務局長、石田副事務局長、冨田総合政策推進局長(2021年7月15日)

連合記者会見全文
神津会長

 今日もこういう形での会見ですが、どうかご理解いただきたいと思います。今日は、立憲民主党枝野代表、国民民主党玉木代表にお越しをいただいて、両党との間で総選挙に向けての政策協定を締結することができました。この間、総選挙のタイミングがいつ頃になるだろうかということも見計らいつつですが、地方連合会の段階でかなりの数の候補者について推薦をしてきておりましたので、それを連合全体で今日推薦をすることができました。それに至る1つの基礎として政策協定を両党と結びました。それぞれの地方連合会を軸に連合として、まさに一丸となって政策実現に向けて力をふるっていこうということを確認することができましたので、まさに今日が1つの新しいスタートだと受け止めているところです。また、後ほどご質問もあろうかと思いますのでよろしくお願いいたします。
 そして、今日は中央闘争委員会、この2021の春季生活闘争における最終まとめの確認とともに、そのことをもって本日中央闘争委員会については解散し、そしてまだ残っている交渉については中央執行委員会として必要な対応を取っていくということについて確認をしました。詳しい内容は、また後ほど説明があると思いますが、このコロナ禍が1年半も続いていて、昨年においても今年においても厳しい状況がある中で賃上げのモメンタムをなんとか引き継ぎ、そしてこのまとめにあるような形で次に展望をつなげていくことができると、そういった結果をそれぞれが頑張って引き出してくれたということだと思っています。そのことは、労使関係で徹底的に話し合いを重ねて難局を乗り越えていく、それぞれの言い分は言い分として最終的な決着点、成果配分をお互いに努力をして見出していく、そういう労使関係があってこそのことであると思いますし、一方でこれをどう世の中に広めていくのかということについては、率直にいって昨年今年は非常に厳しい中でありましたが、分配構造の転換ということについては少しずつ進んできていると思いますし、そのことの認識合わせ、いわゆる社会対話ということについてもこれを重ねてきていますので、苦しい時にこういう結果を出したということを是非来年につなげていきたい、こういった思いにあるということであります。その他、様々な重要な議案なり報告内容もありますので、またそれらについてはご質問に答える形でお話を申し上げたいと思います。よろしくお願いいたします。

相原事務局長

 大変お疲れさまです。中央執行委員会のほうはいくつかの点で確認をいたしました。大変残念ながらコロナ感染拡大を踏まえて沖縄に続いて平和行動in広島および長崎について開催内容の変更を進めております。資料2-5で確認をいただきます。および各種選挙の候補予定者174名につきまして資料2-6でご確認を賜ります。あわせて資料2-10では本年10月以降の連合2022~23年度の運動方針の素案を本日提起いたしました。まだ少し粗いところがありますが、皆さんの協議、意見を踏まえてさらに良いものにしたいとこのように考えているところであります。政策協定の関係は会長のいわれたとおりです。私からは以上です。

冨田総合政策推進局長

 中央闘争委員会の内容について、2点触れさせていただきたいと思います。春季生活闘争のまとめについては、受け止めを4点、そして来期に向けた対応について確認をいただきました。それを受けて中央闘争委員会においてはまとめの確認をもって解散をするということも確認をいただいておりますので、そのことをご報告させていただきたいと思います。以上でございます。

質疑応答[1]
Q.(朝日新聞・キハラ氏)

 神津会長に伺います。2つあります。この前、投開票が行われた東京都議選の結果についてどう受け止めていらっしゃるのか。立憲民主党と共産党で一部候補者を調整するような動きもあり、ただ結果としては都民ファーストがかなり善戦をしたということで、この結果についての受け止めを聞きたいのが1点と、4年前にもありましたが小池さんの動きについてです。今度の衆議院選挙に向けて、仮にではありますが小池さんがまた新しい党を旗揚げするなど動きを見せた時に連合としてどうご対応されるか、仮の話になって恐縮ですけれども現時点でのお考えをお聞かせください。以上です。

A.(会長)

 都議選の結果については連合東京としてそういったものを出していると思いますので、公式にはそれがすべてということになると思います。 都議選については、基本的には連合東京の受け止めを参照いただくということになりますが、私自身の感じとして申し上げると、立憲民主党がもっとそういう意味では国政の絵柄でいけば片やの選択肢の第一人者、野党第一党ということですから、東京都においてはそういう位置づけになりそうでまだなっていないということです。少しそこのところは取り組みとしては不十分で、残念だというふうに思います。
 それと、小池さんについては世の中いろんなことをいわれているし、自民党の一部の方も待望論みたいなことをいわれていますが、そういうことなのかなと私は甚だ疑問に思いますし、都政に関わる事柄については連合東京の考え方も相当程度取り込んで対応をされているので、その点は評価できるということだと思いますが、しかしあまり国政にまた出て来られるということについては少し飛躍が過ぎるのではないかなと、これは私の見方です。以上です。

質疑応答[2]
Q.(フリー・ミヤザキ氏)

 政策協定についてお伺いします。枝野代表が消費税の暫定的減税ということを打ち出しておられますけれども、政策協定のほうでは「税財政の構造改革を通じ、持続可能な日本社会を将来世代に引き継いでいく」という形で、ここ10年ほど「持続可能な」という言葉が入ると消費税減税という文脈にはならないことが多いと思いますが、消費税の時限的に5%ということもおっしゃっているかと思いますが、それについてどう思うかということと、あくまでも大前提ですが個別の連合の各産業別の小選挙区、地域別の大きいものづくりの工場などもありますが、各構成組織はこの政策協定にどのくらい縛られるかということを改めてお伺いいたします。よろしくお願いします。

A.(会長)

 順不同になりますが、各構成組織というのはまさに構成組織ですから、連合の一員ということでありますので基本的に今日確認された政策協定の考え方にのっとって取り組んでいくということに他ならないということです。それから消費税については、最終的に政権構想としてどういう打ち出し方をされるのかということはまだよくわかりませんが、少なくとも連合として一時的に消費減税をすべしという考え方はまったくありません。基本的に今日の政策協定の中ではこういう形で考え方を共有しているわけで、消費税というのは税項目の中の1つの項目であって、今日の置かれている状況はそういった部分的なところをいじってどうこうできるという次元をはるかに超えていると思いますので、基本的には各税項目にわたってどうあるべきかということの抜本的な税制改革が必要だということを私どもとしては考えているところでありまして、その点は立憲民主党にしても国民民主党にしても認識は一緒だと思っています。かつ消費税についても、これは低所得者対策として、消費税は逆進性があることは事実ですから、それは給付付き税額控除というそういう王道を適用するべきだというふうに思います。以上です。

質疑応答[3]
Q.(朝日新聞・サワジ氏)

 昨日、目安の小委員会で結論が出た最低賃金についてお伺いしたいのですが、今回の金額の評価は別にして使用者側は非常に激しく反発して異例の採決という事態になりました。それで、この間安倍政権から続いている最低賃金の引き上げについて経済界からは、特に特定最賃の廃止を求める声というのは一貫して出ていますね。経団連の経労委報告を見ている限りにおいては。今後最低賃金の決定方式、特に特定最賃について経済界からの廃止論が強まる可能性があると思いますが、その辺への影響、今年の審議が今後の最低賃金の制度全体に与える影響についてどういうふうにご覧になっているか教えていただけますか。

A.(会長)

 まず、特定最賃についてどういう見方かということでいえば、それぞれの産業ごとにいろんな特性があって、そのもとで働いている人たちのその立場、やりがいなり、そういうことを考えると、その業種・産業ことに魅力ある働き方、それと賃金というのはまさに切っても切ることのできない要素ですから、むしろ私は経営側こそ「わが産業はそれにふさわしい賃金水準というのはこういうことなのだ」ということを主張するべきではないのかなと思います。だから産業に携わるものの矜持といいますか誇りといいますか、そういう意味からしても経営側が特定最賃を廃止というのは何か矛盾すると。そんなことをいっていて本当に自分の産業にしっかりした人材を引きつけてまた育てるということができるのだろうかということが甚だ疑問だなというふうに思います。したがって、今後の議論にどう影響していくかということでいうと、今年目安として28円ということでこれがどう展開するかということでありますが、しかし世界の中で日本の賃金水準なかんずく最低賃金というのは大きく取り残されていることは事実ですから、それは上げていかなければならないということですし、したがって特定最賃どうすべしということは、議論はさらに浮かび上がってくるということは避けられないと思いますが、そういう中で我々の考え方スタンスとしては、先ほど申し上げたような点を含めて必要なのではないですかということ、これは当然のことながらいい続けていくということですし、取り組みをいろんな意味でそれぞれの業種・産別ごとに強めていかなければならないということだと思います。以上です。

質疑応答[4]
Q.(毎日新聞・トウカイリン氏)

 神津会長に最低賃金でお尋ねです。今まさに会長がおっしゃったように日本の最低賃金は世界の中で大きく取り残されているというご指摘がありました。まさしく日本の最低賃金、昨日28円が出る数日前に韓国の最賃が5.1%の引き上げで大体900円ぐらいになるという、そういう決定が韓国でもありました。今回の日本の引き上げ幅含めて、加重平均では韓国より20円ぐらい上をいく感じですけども、日本の中での地域別最低賃金をとっている状況の中で、加重平均では韓国の20円ぐらい上をいっていても九州・東北などでは韓国よりも100円下の最低賃金であるという状況が生まれてくると思います。最低賃金に格差がある中で今の日本では地方の若者が都会に流出する原因の1つとして最近の格差というのが挙げられています。九州は韓国にフェリーですぐに行けちゃうわけですから最低賃金の高い韓国で働こうという若者が出てきてもおかしくない状況にあると思います。こういった状況を会長はどのように見られているのか。一律最低賃金が良いか悪いかも含めてお答えいただければと思います。

A.(会長)

 この格差の問題というのは由々しきことだと思っていまして、したがって今回ABCDランクごとの目安ということではなくて、一律ということについて、それはそれでその部分については評価できることだと思いますが、しかし結局東海林さんがご指摘されたように非常に世界の中でも取り残されているし、お隣の韓国と比べても果たしてどうかと、そういうことだと思います。結局これは20年来の積み重ねです。わが国は自分で自分の首を絞めてしまったところがあって、1995年の『新時代の「日本的経営」』ということで雇用のポートフォリオというものが示されて、これが97年のアジア通貨危機以降の経済の低迷と非常に悪い形で結びついてしまって、一方また労働市場の硬直性といいますか、典型的なのは氷河期世代の方々で、有期雇用であるとか短時間労働それから派遣労働、これは本来の姿はそれぞれのやりがいある働き方というのはあるはずなのでしょうが、わが国の場合はおしなべて低処遇の構造に押し込められてしまって来ている。これが20年以上積み重なってこの差になってしまったということなので、これをもう1回キャッチアップの方向に持っていくというのは並大抵のことではないと思います。それは今年の断面28円ということで使用者側はいささか問題ある対応も含めて反発をされていますが、しかしこれはわが国がそういった20年以上の積み重ねで非常に沈んだままになってしまっていると、このままでいいのかという問題意識のもとに、最低賃金は公労使ですが私はその前段といいますか政労使でもう少し考え方を合わせて、あるべき水準に向かって何をしていかなくてはいけないのかということの話し合いが積み重ねられるべきだと思います。先ほど申し上げたように使用者側の対応は問題ありますが、ただ、何をしなくてはいけないのかということの議論があまりにも欠けているということでそれを並行してやっていかないとこの事態を改善するということにつながらないと思いますので、まだ地方の最賃審議はこれからですので、それらが一旦けりがついた段階で今回の中央最賃のああいう事態を避けるべく政労使で認識合わせをしていくべきではないかと思っています。

質疑応答[5]
Q.(朝日新聞・フジサキ氏)

 会長と、できれば事務局長それぞれにお伺いしますが、今回の政策協定についてですが、一橋大学の中北先生もこういった政治の連立とかを考えていくうえではこういった対話とプロセスというのが非常に重要だというふうにご著書でも指摘されていると思いますが、皆さんが今回4月からなさってきたプロセスというのはどう評価されているのか、振り返ってみてそこから見えたこと、そして今後必要だと思われることがあれば教えていただけますでしょうか。

A.(会長)

 政策協定が今日のこの形になったことについては、私は今日実際に署名が終わって枝野代表・玉木代表から一言ご挨拶があった後に私のほうからも申し述べましたが、この間の関係者のご努力に敬意を表したいと思っています。3者で話し合いをしながらこういう形でとりわけ立憲民主党・国民民主党との間で連携協力して連合として一丸となって取り組んでいくという、こういう内容ですから、全体の条文も含めて非常にすっきりした内容になったなと私自身思っています。その過程で、連合としては相原事務局長を中心に努力を重ねてきたということでありますので、したがってその過程をどう考えるかということについては藤崎さんからご指名もありましたので相原事務局長のほうに譲りたいと思いますがよろしいでしょうか。

A.(事務局長)

 藤崎さんありがとうございます。今日の政策協定に先立つこの政策協定、本体の提案の時にも申し上げたことですが、この間の福山幹事長、榛葉幹事長と数次にわたって話し合いを進めてきてすり合わせを行ってきたところです。この場でも両党の幹事長の対応に感謝申し上げたいというのをあわせて申し上げたいと思います。両党の関係をさらに発展させていく、その上で双方の立場それぞれありますが、連合が、かすがいとして双方の立場を尊重していくと、こういう機会や機運に1つでも繋がっていくことができればということでこのプロセスを歩んできたということです。途中段階、3者か2者かというようなテーマも少し紙面を賑わせたところもありますが、サインは2者ということになっておりますが双方協力していこうと、こういう心の部分、魂のところは共有できたということはこのプロセスによっても評価されて然るべき。今後の実践につなげていくと、こういうことかと思います。以上です。

Q.(朝日新聞・フジサキ氏)

 もう1点伺ってもいいですか。この「左右の全体主義を排し」という文言については連合の元々の運動方針にもあった文言だと思いますが、これが入れられた経緯とそこの意味することというのを連合側からのご見解を伺えますでしょうか。

A.(会長)

 藤崎さんがおっしゃったように、連合としてずっと持っている政治方針ですので、こういう形の政策協定ですから骨太に基礎中の基礎のところの考え方を何というか序文として表現したものということですから、それ以上でもそれ以下でもないということです。これは連合なり連合の前身あるいは歴史の長い過程の中で戦前から含めて、やはり物事を決めるには民主主義の原則に則っていかなければだめだなということでありまして、そのことを強く我々は認識しなければいけない。労働組合の運営というのは、まさに民主主義的原則に裏打ちされたものでなければ私は労働運動とはいえないというふうに思ってますので、その連合として当然の文言ということであります。共産党についてどう考えるのかということについては、これまでもいろんな場で申し述べていますからそれはもうあえてここでは繰り返しませんが、ここの2行が意味していることというのは今申し上げたようなことであります。

質疑応答[6]
Q.(産経新聞・タナカ氏)

 神津会長に政策協定について2点伺います。1点目が今しがたの質問と若干かぶりますか、5項目めの「左右の全体主義を排する」という文言についてなんですが、枝野代表は先ほど具体的な特定をするものではないと解釈するとおっしゃっていて、玉木代表は共産主義・共産党を指すと理解しているとおっしゃっていました。神津会長はこの「左右の全体主義」をどういう意味合いに解釈されているでしょうかというのをまず1点お願いします。

A.(会長)

 どちらの代表がいっていることも、これとの関係でおかしなことをいっているとは思いません。この条文自体は先ほど藤崎さんのご質問にお答えしたように、連合としてずっと持っている考え方をそのまま表現しているものですから、それ以上でもそれ以下でもないということです。一方でこれも先ほど申し上げましたが、共産党に対してどういう考え方を持っているのかということについては、これまでもいろんな場でご質問に答える形で申し述べているとおりでありますので、それは連合として持っている考え方から発している見解ですのでその中に重要な要素としてこのこともあると、それはそういうふうに見ていただいて結構ですから、何に重きを置いて発言されているかということで今ご紹介があった枝野代表、玉木代表のそれぞれのご発言があるということだと思います。

Q.(産経新聞・タナカ氏)

 もう1点ですが政策協定の締結といえば選挙に向けた非常に絶好のアピールの機会だと思いますが、にもかかわらず今日非公表となってしまった理由について教えてください。

A.(会長)

 基本的には中央執行委員会の中で行なっている事柄なので、淡々とまず連合の中でしっかりと認識合わせをしようということでありましたので、その前段でまず文言はこういうことだよねということであります。政治センターの会議というのがまたその前段でありましたが、しかしまず中央執行委員会として中央執行委員がこの協定の文言をはじめて目にするという人も多々いる中で、まずはこれを確認しその後署名式ということですので、それはごく普通に中央執行委員会の中で進めてきたとこういうことです。今日のこの政策協定の締結の意義というのは冒頭を申し述べたようにこれまで地方連合会ベースでそれぞれごとに議論をしながら候補者推薦をやってきているわけですが、連合全体で候補者を推薦するということにどういう形でこぎつけていくのかということの中で、やはり政党との間で政策協定を結ぼうとそれが今日実現したということですので、この意義といいますか意味合いというのは、これは連合の組織としての意味合いですので、したがってこのことは中央執行委員会を終えて今こういう形で皆さん方にご披露しているのだということについてはご理解いただければと思います。今後、ある意味今日これがスタートだという言い方を中央執行委員会の中でもしておりますから、いろんな場面場面でまた世の中にも、有権者の中で今の政治構造はよくないと、やはり政治の中に緊張感をもたらしていく必要がある片やの選択肢が必要だとそういう認識というのは相当程度あると思いますので、そういった思いと私ども連合の考え方とがつながる部分というのは相当程度あると思います。またいろんなアピールの仕方というのは考えていく必要があるのかなとこんなふうに思っています。

質疑応答[7]
Q.(NHK・ヨネヅ氏)

 神津会長に繰り返しになってしまって恐縮ですが2点ほど伺いたく、政策協定をこのタイミングで締結することの意義、先程スタートだといい方をしたという発言ございましたけれどもどのような意味合いがあるのか、選挙に向けてどのように臨んでいきたいかということをまずお願いします。

A.(会長)

 このタイミングというのは、結果として私はベストのタイミングになったかなとは思っていますが、思い起こすと4年前は土壇場の「希望の党」騒ぎもあって、本来であればああいうことがなければ民進党との間で政策協定を結ぼうと、こういうことになっていましたがそれが出来なかった。したがって候補者個人との政策協定、地方連合会ベースでの政策協定と、こういうことになったわけですが、来る総選挙に向けても、私は率直にいって4年前ああいうことが起きて旧民進党がザクッといえば大きく2つに分かれてしまった、そのことの余波が今もって残っていると思います。したがって昨年大きな政党合流があったものの、依然として今の形の立憲民主党・国民民主党が残っているということですので、そういう中では結果的に先ほど相原事務局長からもご紹介があった通り、3者でしっかり議論をしながらこういう形になったというのは非常に良かったと思いますが、もしこれが整わなければ今回も候補者個人との政策協定にならざるを得ないということも私はもしかしたらあったのかなとも思っていたのですが、これを3者の関わる方々の努力でこういうことになりましたので、したがってこのタイミングというのはまさに秋に向けてということで、これは政権与党からすると最後のワクチン頼みみたいなことになっていて、したがってすぐに国会召集して解散を打つなんてそういう力も今はないでしょうから、この秋に向けての連合全体で力を合わせていこうということで、ベストのタイミングになって全体の連合としての候補者推薦もすることができたということになったなと、こんなふうに思っています。

Q.(NHK・ヨネヅ氏)

 もう1点伺いたいのが、先ほど相原事務局長からも少しありましたが3者での協定をずっとめざしてこられて、それが結果的に2者個別になってしまったことをどのように考えてらっしゃるか。この過程においては国民民主党や民間の産業別組合のほうから都議選で立憲民主党と共産党との連携が顕著だった中で、3者で協定を結ぶということに反対する声が相次いでいたと思いますが、そのあたりどのように受け止めていらっしゃるでしょうか。

A.(会長)

 途中経過で、さらに遡れば長野の参議院補選のいろんな問題もあったし、都議選においてもこれは連合本部と連合東京との間でもかなり連携しながら立憲民主党に対していうべきことはいってきたという経過もありました。これはそれぞれの思いがあることですので、ただ3者の力合わせをどういう形で表現するのかということについて、途中経過でいろんなやり取りがあったことはもちろん事実ですが、先ほど申し上げたようなタイミングの問題も含めて実際に党を超えて2つの党が連携協力をしてそのことをもって連合として一丸となって取り組んでいこうとこういうことですから、そういった表現も含めて結果的には一番いい形になったかなと私自身は思っています。

質疑応答[8]
Q.(日経新聞・マツイ氏)

 会長にお願いします。最低賃金の引き上げについてです。会長は先ほど格差是正のために最低賃金の引き上げは必要だとおっしゃいまして、それについては多くの人は異論がないと思いますが、使用者側がそれに対して反発しているのは、最低賃金を上げると中小企業とかの力を削いで、かえって雇用が悪化するのではないかというふうに考えて反発してらっしゃるだと思うのです。それについてはアカデミズムでも見解が分かれていまして、やっぱり最低賃金を上げたら実際雇用にどういう影響があるのかという実証的な分析が一番重要だと思うのですが、お話の中でも政労使で議論とか認識のすり合わせが必要だとおっしゃっいましたが、これまでにそういう実証分析というのが政労使の間で十分になされているとお考えになるでしょうか。

A.(会長)

 2つありまして、政労使でしっかり議論すべきだというのはまさに松井さんがおっしゃっているそういうことも1つの大きな要素だと思います。いろんな有識者が、それは皆さんおっしゃることは全部が全部一緒ではありませんが、しかし諸外国の例を見ても、1つ韓国のように急激な上げ幅が経済にむしろ悪影響を生じてしまったというそういう例はありますが、日本のようにこの大きな差を毎年少しずつキャッチアップしているとこういうことの中で韓国のような事例には当たらないと思いますし、そしてそれはいろんなアメリカなりヨーロッパのいろんな事例を見るとむしろ生産性向上を含めて、あるいは雇用吸収力ということを含めて、最低賃金を上げるということがプラスの効果を生んでいるというそういった学識の皆さんの見解も多々あるというふうに思っています。いずれにしても、それらこれらを広げて政労使でしっかり議論するというのは、私は必要だと思います。それと今回の局面はコロナ禍において、それとの関係でどうなのかということがあって、非常に今回の態度の出し方というのは良くないと思いますが、しかし今年の断面で使用者側がああいう頑なな姿勢を持っているということだと思います。昨年はまったくある意味真逆の内容であったわけで、しかし3者構成の大事さということの中で連合としては最大限の主張をし、最終的な公益から出された見解に則って清々と各地方の審議会にも臨んでいったということですから、そういうことの中でしっかり議論されるべきだと思いますし、やはりコロナの問題というのはそれに対して適切な対処を政府が行なっていくということが昨年においても今年においても大前提になっておかなくてはいけないと思います。そこのところが、いろんな給付金だ何だというのはありますが、果たして合理性を持っているのか。今実際に厳しい状況にある飲食、あるいは宿泊、あるいは人流、そういった業種にある、とりわけ中小企業、小規模の経営者にとってみて政府が行なっている対策というのが、これだったら自分たち何とかやっていけるということになっているのかどうか、そのことをしっかりと認識を合わせるということがないとなかなか話が進まないと思います。したがって去年今年と非常にギクシャクしているというのは、やはり私は政府のそういう対応に責任があるのではないかなというふうに思います。

質疑応答[9]
Q.(NHK・ミヤザキ氏)

 会長に春季生活闘争の関係と最低賃金の関係で、それぞれ少しお伺いいたします。春季生活闘争の関係、先ほど最初に賃上げの来年に向けての受け止めを伺いましたけれども、一方で中小企業300人未満の企業と300人以上のところと賃上げ率で見るとやはり大企業のほうが多くて、格差の是正という意味ではこういったところをどういうふうに受け止めていらっしゃるのか、特に4月頃のおっしゃっていた状況と少しまた変わっているのかなという気もしたのですが、そこの受け止めどういうふうにされているかというところが1点。あと最低賃金について、改めてになってしまうかもしれませんが、28円という数字自体を会長はどのように受け止めていらっしゃるかということと、今後地方での議論がはじまりますが特に沖縄ですとか観光とかが特に多い業種について、使用者側の反発というのが予想される中でどういうふうに進めていくのかというところの受け止めをお願いいたします。

A.(会長)

 まず春季生活闘争ですが、折れ線グラフにもありますように、いわゆる大手と中小との間の上げ率の差というのは徐々に縮小されてきていますので、連合の中でいえば分配構造の転換ということについては少しずつですが、着実に進んできていると私は思っています。ただ問題はこれをどうやって世の中全体に広げていくのかということですから、これは最低賃金の営みと歩調を合わせて進めていく必要があると思います。最低賃金について、やや先ほど申し上げたことの繰り返しになりますが、政労使でもう少し考え方を合わせていかないといけないと思いますし、今回の28円ということについてはその数字自体それと3%強ということ、これはやはり賃金上昇を好循環に結びつけていくということを含めて、一定程度を我々が主張したことが受け止められているというそういう認識は持っています。ただ、地方の審議会で相当また昨年は昨年の苦労がありましたが、今年またどういう形で展開するのか、28円の意味合いというのを、中央最低賃金審議会としてあるいはこれは厚生労働省としても、そこのところの意味合いがきちんと地方の最低賃金審議会に浸透するようにそういう努力を重ねていくということが必要だと思います。先ほど政府の責任という表現をしましたが、やはりいいっぱなしということであってはならないわけですから、円滑な地方最低賃金審議会の議論に結びつくようなそういう形での役割発揮が必要だというふうに思います。そしてこれは県によっては、そういう厳しい状況の業種の影響がかなり色濃くあるというところもあると思います。そういう業種に対しての手の差し伸べ方で、何かにわかに中小企業に対する支援策というのも出てきていますが、実効性のある、特に今年はコロナ禍の中ですからそういう特定の業種に向けて実効性のある支援策というのが出されないと、使用者側にとってもなかなか厳しいなという思いばかりが募るということではないかなと思います。

質疑応答[10]
Q.(中日新聞・アツミ氏)

 裁量労働制の実態調査が先日公表され、今後検討会で裁量労働制をめぐる議論が再開される見通しとなりました。改めて、恐縮ですがこの状況への会長の受け止めをお聞かせください。

A.(会長)

 一言でいえば、労働時間が長いということが結果としても示されたと思いますから、それに対してそもそも裁量労働制というのは働く者の裁量によって働くことができるという、本来は労働者の権利というような意味合いのものだと思うので、それが調査結果からするとそうではないのではないかという根本的な問題がむしろはっきりしたということではないかと思います。そこのところについてしっかりとした考え方、むしろ今の裁量労働制が生じている問題点をどうやって改善をしていくのかということの議論抜きにいたずらに範囲を広げるということはありえないことではないかなというふうに思います。

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