季刊RENGO

 

2024年春号

目次
02
巻頭対談
なぜ、今注目されているの?
「年収の壁」の乗り越え方

「年収の壁」(以下、「壁」)とは、パートタイムなどで働く人の年収が一定額に達すると、社会保険料の負担が発生したり、企業の配偶者手当の支給対象外になることから、それを防ぐために労働時間を減らすなどの就業調整を行うことをいう。特に、年収が130万円以上になると社会保険の扶養から外れ、公的年金の「第3号被保険者」や健康保険等の被扶養者でなくなり、自ら社会保険に加入することになる。さらに、配偶者の所得税の控除や企業の手当の支給などにも影響し、手取り収入が減少するケースもあるため、壁を意識して就業調整する人が多いと指摘される。
壁については、以前から女性の低賃金の一因になっているなどの問題が指摘されてきたが、ここにきて、その解消も視野に入れた議論が始まっている。社会保障審議会(厚生労働省)における次期年金制度改革に向けた議論では、社会保険の適用拡大が重要な論点の1つとなっている。また、社会保険制度における被扶養のあり方についても連合として今後議論する予定であり、これらは壁の解消にも大きく関わる。
壁が改めて注目されている背景には何があるのか。解消に向けて必要な視点は何か。永瀬伸子お茶の水女子大学教授と芳野友子連合会長が語り合った。

永瀬伸子 お茶の水女子大学教授 × 芳野友子 連合会長
[進行]佐保昌一  連合総合政策推進局長
07
清水事務局長のハート・トゥ・ハート[16]
気候変動対策、今、「選択と行動」の時
08
身近な労働組合への道[vol.1]

連合は、すべての働く人にとって「必ずそばにいる存在」をめざして活動を進めている。しかし、働く人たちは連合や労働組合をどう思っているのだろうか。連合が実施した「連合および労働組合のイメージ調査」(2023)では、「伝統的」「保守的」という、距離感のあるイメージが上位にあがった。そこで、連合は今、もっと「身近な存在」に感じてもらえるよう「労働組合のブランディング」というべきイメージアップ戦略をスタート。その第一歩が「はたらくのそばで、ともに歩む」という統一ワードがデザインされた新しいタグラインロゴだ。
ちなみに「ブランディング」とは、その存在・活動(ブランド)について、働く人たちが身近で魅力的であると感じてくれるようにイメージアップをはかり、自分たちが伝えたいメッセージをより効果的に発信していくことという意味だが、実は海外の労働組合も同じ課題に直面し、様々なチャレンジを始めている。そこで、本シリーズでは、海外を含めた先進的な取り組みを追いかけ、「身近な労働組合への道」をさぐることとした。

■TUCのリブランディング
Nisha Sachdev-Patel イギリス労働組合会議プロジェクト・マネジャー
■連合のブランド戦略
北野眞一 連合副事務局長
13
ワークルール検定2024春
14
全力で被災地支援を!
「令和6年能登半島地震」への連合の取り組み
16
2024春季生活闘争 連合アクション
みんなで賃上げ。ステージを変えよう!
18
第21回「私の提言」募集スタート!
地方からの「声」を発信!
〜第20回入賞者に聞く 応募のススメ〜
白井桂子   前連合群馬副事務局長
田中美貴子 連合群馬女性委員会委員長・自治労群馬県本部書記次長
平野 亮  連合東京総務企画局次長
川尻史朗  連合岐阜常任役員
橋元秀一  國學院大學経済学部教授
永井 浩  (公社)教育文化協会専務理事[進行]
22
連合NEWS
[2023年12月〜2024年2月]
23
こころにホットたいむ with 弘子先生[35]
矢吹弘子 矢吹女性心身クリニック院長
24
若菜センセイに叱られる!?[28]
首藤若菜 立教大学経済学部教授
26
連合版 オトナの社会科見学[120]
UAゼンセン 富士サファリパーク労働組合
28
パソコンの前でひとりごと[60]
朝比奈あすか 小説家
29
リアル執行委員のあるある日記[17]
しまみどり
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