5月上旬、連合との定期協議のため、AFL-CIO(アメリカ労働総同盟産別会議)のトラムカ会長が来日。連合との協議、ろうきんや民主党との意見交換や工場見学などに加え、5月7日には、「トラムカAFL-CIO会長 おおいに語る!」と題する講演会が開催された。篠田徹早稲田大学教授のコーディネートによる参加者との対話では、率直で力強い言葉がいくつも飛び出した。
「十五年戦争」といわれた長い戦争の時代が終わって70年になる。戦争末期には、日本中が空襲にさらされ、沖縄は凄せい惨さんな地上戦の戦地となり、広島・長崎には原子爆弾が投下され、日本列島は焦土と化した。国後島、択捉島、歯舞諸島、色丹島は不当に占拠され島民が故郷を追われた。戦争のない平和な社会を実現するために、連合は、沖縄、広島、長崎、北海道の地で平和行動を展開し、「語り部」運動に取り組んできた。戦後70年を迎え、今、次世代に何を継承していかなければならないのか。まず「語り部」の方々の話を聞こう。
沖縄、広島、長崎、北海道を結ぶ連合の平和4行動。すべての地方連合会が参加する行動として定着し、青年委員会を中心に新たな取り組みも広がっている。連合はなぜ平和運動に取り組んできたのか。その原点はどこにあるのか。連合国民運動局長として「運動」の構築に尽力した林道寛 退職者連合事務局次長に聞いた。
連合は6月から9月を「平和行動月間」と位置づけて、毎年、沖縄・広島・長崎・北海道(根室)で「平和4行動」を展開し、日本全国からの参加を呼び掛けている。平和の大切さを社会に広く訴えるとともに、二度と戦争の悲劇を繰り返させてはならないという思いを未来へつなげていくためだ。「平和4行動」を行っている4つの地方連合会から、平和への思いについてメッセージを寄せてもらった。
戦後70年を迎える今年の連合平和運動のキーワードは「次世代への継承」。 6月から始まる平和4行動をどう展開していくのか。山根木連合総合組織局長に聞いた。
戦後ドイツは、ナチズムへの反省を精神的基盤として発展してきた。ホロコースト(ユダヤ人大虐殺)の道義的責任を認め、犠牲者に償い、過ちを繰り返さないため啓蒙活動を徹底すること。政府主導で実践してきた国を挙げての取り組みが、敗戦から70年を迎えた今、大きく実を結んでいる。