2015春季生活闘争が始まった。「賃上げ」を起点に、デフレからの脱却、経済の好循環を実現する2年目の闘いだ。すべての組合が「賃金カーブ維持分+賃上げ2%以上」を要求するとともに、連合リビングウェイジにもとづく「最低到達水準」を設定し、底上げ・底支えに全力を尽くす。地域フォーラムを呼びかけ、ボトムアップの波及力を高めていく。最大のポイントは「全員参加」。職場力と地域力の相乗効果でパワフルに2015春季生活闘争を進めよう!
2015春季生活闘争は、いわゆる「春闘」による賃金決定方式がスタートして60回目の節目の年。
今年の「連合白書」は、2015春季生活闘争を「底上げ・底支え」「格差是正」に取り組み、「デフレからの脱却」と「新しいサイクルでの経済の好循環実現」をはかる闘いと位置づけ、「賃上げ」「時短」「政策・制度要求の実現」を3本柱に据えて、すべての労働組合が要求を掲げ交渉し、回答を引き出す取り組みを強化することが必要だと呼びかける。
15闘争は「底上げ・底支え」「格差是正」を前面に掲げている。なぜ底上げなのか、具体的にどう取り組めばいいのか。
高木郁朗日本女子大学名誉教授は「賃上げが労働者全体に波及しにくい構造が生じている。ナショナルセンターの賃上げ闘争としてボトムアップ型のミニマム規制に取り組むべきだ」と提言する。
15闘争で注目されるのが「地域フォーラム」の開催。闘争方針の「闘いの進め方」には「『地域の活性化には地域の中小企業の活性化が不可欠』をスローガンに、地域のあらゆる関係者との連携をはかるために地域ごとにフォーラムを開催する」と記されている。
その意義はどこにあるのか。提案を寄せた篠田徹早稲田大学教授に聞いた。