労働・賃金・雇用

 

過労死等をなくすために労働組合に求められること

 過労死等をなくすためには、働く仲間の声を直接聞くことができ、職場の実態を熟知している「労働組合」の役割がとても重要です。労働者の健康確保を徹底するために長時間労働の削減とハラスメント防止に向けて下記の例やチェックリストを参考にして労使で話し合い、取り組みを進めましょう。

長時間労働に対する取り組み
1.労働時間の把握と長時間労働是正に向けた会社との協議

 安全衛生委員会や労使協議等を通じて、全労働者の労働時間の情報を会社側に求め、特に時間外労働が36協定の上限時間を上回るような労働者については、改善策を会社側と協議しましょう。また、下記の項目について確認し、チェックが付かない項目は早急に改善を求めましょう。

労働時間・休日に関するチェックリスト

  • □ 時間外労働、休日労働が36協定の規定に従って行われている
  • □ 月45時間以上、または年間360時間以上時間外労働をしている労働者はいない
  • □ 特別条項を締結している場合、「臨時的な特別の事情がある場合」のみの適用に限られている
  • □ 労働時間が適正に把握されている(隠れ残業が行われていない)
  • □ 労働時間が6時間以上の場合は45分、8時間以上の場合は1時間以上の休憩を取れている
  • □ 全労働者が最低でも年間5日以上の年次有給休暇を取得している
2.36協定や就業規則・業務の見直し

 時間外労働の削減・休息時間の確保のため以下のような点について労使で話し合いましょう。

  • □ 36協定で定める時間外労働・休日労働の時間数上限の引き下げ
  • □ 業務量や人員体制・配置の見直し
  • □ 休日の増加
  • □ 年次有給休暇の取得促進
  • □ 勤務間インターバルの導入
  • □ 繋がらない権利を意識した就業時間外の連絡ルール整備
ハラスメントに対する取り組み

 ハラスメントは「起こさないこと」と、「万が一起きてしまったときに適切に対応すること」が求められます。ハラスメント根絶のため、以下のような点について労使で話し合い適切な措置を会社側に求めましょう。

  • □ ハラスメントをしてはならない旨の周知や相談窓口の設置、ハラスメントへの迅速・適切な対応等の事業主の義務が適切に履行されているか確認しましょう
  • □ ハラスメントが発生した際の対応の定め
  • □ 定期的な研修の実施等、ハラスメント防止対策
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