労働・賃金・雇用

 

不払い残業

すべての職場から不払い残業を撲滅しよう

 不払い残業(サービス残業)とは、企業が、労働者の残業の過少申告などにより、所定時間外労働に対して支払われるべき正規の賃金を支払わないで済ませる労働をさします。「サービス残業」という呼び方が一般化していますが、正確には“サービス”ではなく、本来“支払われるべき賃金が払われていない”ことから、連合では「不払い残業」と呼んでいます。

 不払い残業は、労働基準法に違反する、あってはならないものです。
 連合は、すべての職場から不払い残業を撲滅するために、不払い残業の実態の把握や啓発、厚生労働省への監督強化の要請などを行っています。

法律違反にもかかわらず蔓延する不払い残業

 2003年に連合が行った調査では、不払い残業になる原因として、「残業代を申請しにくい雰囲気」「残業手当の上限が決められていて、超えた分はカットされる」などが挙げられており、その一因として、不払い残業を強制・容認する使用者(企業側)や職場の体質が背景にあるようです。
 また、2015年に連合が20~59歳の男女雇用労働者を対象に行ったインターネット調査では、4割強が「不払い残業をせざるを得ないことがある」と回答し、その平均時間は一般社員で月18.6時間にのぼり、不払い残業が蔓延している実態が明らかになりました。
 しかし、労働基準法上、法定労働時間を超えて働かせる(または法定休日に働かせる)ことが許されるのは、[1]災害などの非常事由による臨時の必要がある場合、[2]公務のために臨時に必要のある場合、[3]労使協定(36協定)による場合です。
 また、労働基準法は36協定を結ばないで時間外労働をさせることや、時間外に働いたにもかかわらずその時間に応じた割増賃金を使用者が支払わないことは、罰則をもって禁止しています。
 労働者は「賃金不払い残業」に対し、使用者に労働に応じた割増賃金を請求できるだけでなく、是正されない場合は労働基準監督署に告発、裁判所に割増賃金と同額の付加金の支払い請求を行うことができます。

 不払い残業は、長時間労働や過重労働の温床ともなっており、その解消を図っていくためには、労働者一人ひとりが“残業”に対する正しい知識や意識を持ち、職場の環境・体制の改善に向けて働きかけることも大切です。もし、疑問に思うことがある場合には、連合の労働相談(フリーダイヤル 0120-154-052)など、専門家へ相談してみてください。