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労働相談Q&A

27.雇用形態の違いによる不合理な待遇差禁止
Q
正社員と同じ仕事をしているが、正社員には基本給・賞与に大きな格差があるだけでなく、正社員には全額支給の通勤交通費が契約社員には一切支給されない。
A
正社員と短時間・有期雇用労働者の雇用形態間の不合理な待遇差は禁止。通勤交通費はもちろん、基本給・賞与の格差も問題となる。
法律のポイント
パート・有期法(第8条)で、正社員と短時間・有期雇用労働者との不合理な待遇差が禁止されており、さらに、正社員との待遇差の内容や理由などに関する使用者の説明義務の強化、行政による事業主への助言・指導や裁判外紛争手続(行政ADR)の整備等について規定されている。
解説
対象となる労働条件(パート・有期雇用労働者の「同一労働同一賃金」)

 賃金や労働時間等の狭義の労働条件だけではなく、労働契約の内容となっている災
害補償、安全管理、服務規律、教育訓練、福利厚生など、すべての労働条件が含まれる。
とりわけ、賃金のうち、基本給・賞与が対象として明示されたことは重要である。(※派遣労働者の「同一労働同一賃金」

均衡・均等待遇規定の整備

 パート・有期法では、正社員と短時間・有期雇用労働者の間に待遇の違いがあれば、職務内容、職務の内容と配置の変更範囲、その他事情の3つの要件に照らし合わせて、不合理があってはならない(第8条・均衡待遇規定)。また、正社員と短時間・有期雇用労働者の間で、職務の内容、職務の内容と配置の変更の範囲が同じ場合は、待遇に関して差別的取り扱いをすることを禁止している(第9条・均等待遇規定)。

待遇差が不合理か否かの判断

 基本給・賞与や、「○○手当」「××休暇制度」といった、個別の待遇毎に、それぞれの待遇の目的や性質を照らした上で、待遇差の不合理の有無を判断する。年収や月収ベースといった待遇全体で、正社員と短時間・有期雇用労働者の待遇のバランスを取ればよいということにはならない。

待遇に関する説明義務の強化

 事業者は、短時間・有期雇用労働者を雇い入れた時は、均衡・均等処遇について、賃金決定の勘案要素、実施している教育訓練・福利厚生、通常の労働者への転換制度に関することについて、速やかに説明しなければならない(パート・有期法第14条第1項)。また、短時間・有期雇用労働者が求めた時は、事業者は、通常の労働者との待遇差の内容や理由についての説明をしなければならない(パート・有期法第14条第2項)。

不合理な待遇の相違の解消にあたって

 事業主が、正社員と短時間・有期雇用労働者との待遇相違の解消等を行うにあたっては、労使での合意を基本とし、正社員の待遇を引き下げるようなことは望ましい対応ではない。(同一労働同一賃金ガイドライン「第2 基本的な考え方」)

<参照条文>

パート・有期法第8条、第9条、第14条第1項、第14条第2項
短時間・有期雇用労働者及び派遣労働者に対する不合理な待遇の禁止等に関する指針(同一労働同一賃金ガイドライン)

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