連合は、2018年4月10日夕刻、「働く者のための働き方改革を実現しよう」4.10院内集会を、衆議院第一議員会館多目的ホールで開催し、連合フォーラム議員および秘書、構成組織、地方連合会等から約330名が集会に参加しました。
冒頭、神津会長は、「「働き方改革関連法案」には、罰則付き時間外労働の上限規制の導入や、同一労働同一賃金といった、連合がかねてから実現を求めてきた項目が盛り込まれている。働く者のための改革であるならば、長時間労働を助長しかねない高度プロフェッショナル制度は不要だ。過労死、過労自殺を日本からなくすため、法改正に向けて、共に頑張ろう」と挨拶しました。
連合 神津里季生 会長
続いて、相原事務局長は対案に関して、「民進党・希望の党、立憲民主党の対案には、働く環境をより良いものにするという共通の理念がある。各党の持ち味を生かした対案であり、連合として働く者のための働き方改革の実現に向けて最大の成果を上げるための政策パッケージだと受け止めたい」と述べました。
連合 相原康伸 事務局長
民進党・希望の党による『働き方改革検討のための合同会議』において共同座長を務めた、民進党の石橋通宏参議院議員より、対案である「安心労働社会実現法案」についての説明がありました。石橋参議院議員は、「対案には①雇用のあるべき姿を確立、②パワハラの根絶、③長時間労働の是正という3つの方針を明記した。真に働く者のための法律をつくるため、国会において全力で闘っていきたい」と国会審議に望む決意を述べました。
民進党 石橋通宏参議院議員
続いて、同じく共同座長を務めた、希望の党の岡本充功衆議院議員は、「長時間労働による弊害をなくす。そのためにも、労基法に時間外労働の上限規制を設け、勤務間インターバルを明記した。働き方を適正なものとするため、国会で闘っていきたい」と述べました。
希望の党 岡本充功衆議院議員
立憲民主党の西村智奈美衆議院議員は、立憲民主党の対案について、「すべての働く人たちのための労働法制にしていく。時間外、勤務間インターバル、同一労働同一賃金、相談できる専門機関の創設等について対案に明記した。高プロの削除をめざして、最後まで闘っていく」と述べました。
立憲民主党 西村智奈美衆議院議員
連帯メッセージとして、運輸労連の小畑中央書記長は、「時間外労働の罰則付き上限規制の導入は大賛成である。しかし、自動車運転者について、5年後に適用される時間外上限規制が年720時間ではなく、960時間とされたことは大問題。ドライバーの命を守るためにも、時間外上限規制について一般則の適用を強く求めていきたい」と述べました。
続いて、JAMの川野副書記長は、「「働き方改革関連法案」には高プロが残されたままである上、中小については施行日が1年延期された。また、時間外割増賃金の適用猶予についても、2023年2月に延期されることは、許されるものではない。弱い立場にある中小企業労働者のことを考えるシンク・スモール・ファーストの視点が欠落していると言わざるを得ない」と述べました。
真に「働く者の働き方改革」実現に向けて、連合フォーラム議員とともに連帯して取り組むことを確認するため、連合女性中央執行委員の山中しのぶ電機連合中央執行委員がアピール(案)を提案し、満場の拍手でもって採択されました。
最後に、連合副会長の平川JEC連合会長が、「高プロはいらない、自動車の一般則適用、中小の同時施行の3点を勝ち取るため、団結してがんばろう」と述べ、参加者全員のがんばろう三唱で締めくくりました。