オトナの社会科見学
~航空連合 ANA労働組合~
全日本空輸株式会社(全日空)オペレーションマネジメントセンター
全日空(略称・ANA)は、定期・不定期航空運送事業等を行う大手航空会社で、ANAグループの中核事業会社。国内線では最大の路線網を持ち、国際線はアジア・欧州諸国、米国へ就航し、さらに路線ネットワークの強化を進めている。羽田空港内にあるオペレーションマネジメントセンターでは、ANAグループすべての便の運航管理を行っている。
一日約1000便の運航を管理
国内にとどまらず全世界を日々結ぶANAの飛行機。それら一日約1000便すべてのマネジメントを行うOMC(オペレーションマネジメントセンター)で、江口さんは運航管理を担当しています。「目的地空港に天候不良などで着陸できない場合、上空待機か戻るかを判断するのは運航管理者です。別の空港に誘導する場合も、整備士含めその機種を受け入れ可能か、お客さまの足は確保できるか…、あらゆる条件を考慮して判断します」。危機管理も担うOMC。4月の熊本地震でも余震が続く中、一刻も早い運航再開へ向けて全社一丸で対応しました。「平時はもちろんイレギュラーな時にこそ本領を発揮する部署です。」
学生時代に気象予報士の資格を取得したという江口さんは、気象担当として、各空港の天候が離発着可能かどうかも解析します。航空気象は独特で専門性も高く、「航空機が離発着できるかどうか」という重要な判断を求められるため、解析にはプレッシャーを感じることも。「一番気を使うのは台風。進路、スピード、性格が全然違う。3、4日は付きっ切り。お客さまへの影響も大きく、四六時中気が抜けません。でも予報がばちっと当たれば『やった!』って(笑)」
入社から9年、ずっと運航管理に関わってきました。「運航管理者として初めてフライトプランに自分の名が載った時は怖かった。全責任がのしかかってくるようで」と江口さん。経験を積んだ今、「お客さまに接する仕事に関わって視野を広げたい。いろんな視点を身につけて、グローバルに働けたらと思います。」
※こちらの記事は日本労働組合総連合会が企画・編集する「月刊連合 2016年7月号」に掲載された記事をWeb用に編集したものです。「月刊連合」の定期購読や電子書籍での購読についてはこちらをご覧ください。