“貧困スパイラル!?”ここが変だよ日本の奨学金制度
現在、大学生の2人に1人が奨学金を利用しています。授業料は上がり続け、卒業した後に数百万の借金を背負って社会に出ていかなければなりません。ましてや非正規だったら…。今回は、日本の奨学金制度がいかに深刻な事態を招いているか、いろいろなケースで解説します。
大学生活がスタート!入学を機に、月10万円の貸与型の奨学金を受けることに。
社会人デビュー。しかし、就職できたとしても大卒の若者の4人に1人は非正規雇用の時代です。思い描いていた返済スケジュールが崩れ始めます。
奨学金の返済が、結婚へのハードルになる可能性もあります。結婚できたとしても、奨学金返済でお金が無くなり、子育て費用を用意できず、子どもをあきらめることも…。
シニア世代に突入。奨学金返済の金銭的な影響は老後にまで波及します。
貧困は子どもにも連鎖し、結果子どもも奨学金を借りて大学へ行くことに…。
なぜ働いているのに奨学金の返済が負担になってしまうのでしょうか?それは上がる学費と、学費上昇に追いつかない平均賃金のバランスの悪さに原因があります。
[出典]●民間給与実態統計調査(国税庁)、国立大学と私立大学の授業料等の推移 (文部科学省)、図表でみる教育:OECDインディケータ(2014年版)を基にグラフは編集部にて作成
※こちらの記事は日本労働組合総連合会が企画・編集する「月刊連合 2016年12月号」に掲載された記事をWeb用に編集したものです。「月刊連合」の定期購読や電子書籍での購読についてはこちらをご覧ください。