社員食堂から海の資源を考える~電機連合 パナソニックコーポレートユニオン

2019年4月10日

電機連合 パナソニックコーポレートユニオン

パナソニック株式会社

昨年、創業100周年を迎えた、電化製品、情報通信機器、住宅関連機器などの生産、販売、サービスを行う総合エレクトロニクスメーカー。さまざまなCSR・企業市民(社会貢献)活動に積極的に取り組み、近年では、国連が採択した持続可能な開発目標(SDGs)の達成に貢献する活動も展開している。

地球環境を守ることは、未来を守ること。今回は環境をめぐる動きを紹介する「環境最前線」とのコラボ企画でお送りします。社員食堂にMSC・ASC認証のサステナブル・シーフードを導入したパナソニックの先進的な取り組みを紹介します。

 

社員食堂から海の資源を考える

昨春、日本の企業で初めてMSC・ASC認証のサステナブル・シーフード(以下『サスシー』)を社員食堂で継続的に提供する試みをスタートしました。月に一度ほど、認証を受けたエビやホタテ、カジキマグロなどを使った料理を提供しています。

 

 

企画は、同社のCSR部門が一昨年9月に立ち上げました。「『事業を通じて社会の発展に貢献する』が私たちの経営理念。当社は、東日本大震災後、南三陸のカキ養殖業の復興を支援してきたのですが、そのカキが日本で初めてASCを取ったのです」と担当の寺井さん。「次は従業員にも、消費者として気軽に社会貢献に参画してほしい」と、社食への導入を考えたそう。

その提案を受け、総務課の前川さんから食堂運営会社に、取り組みの意義、めざす姿について説明を行い、給食業界で日本初となるMSC/ASCのCoC認証を取得していただいたとのこと。「社食の運営には私たち総務、食堂運営会社、流通業者などいくつもの組織が関わっています。関係者の熱い思いがひとつになることで、半年という短期間での導入が実現できました」。

 

 

また、労使メンバーで開催する食堂運営委員会においても、一人でも多くの社員にサスシーメニューを食べてもらえるようボリュームや栄養バランスについて活発な議論を行っています。

 

 

認証を受けている魚種の少なさや割高なコストに苦心しつつも、「サスシーをきっかけに、食堂での魚の喫食率も増えた」そう。「社食は選択肢のひとつ。知ることによって日常生活で他の資源も含めて関心が向くようになります」。寺井さんも、「誰だって、自分たちの会社を『良い会社やん!』って思いたい。それが仕事のモチベーションにもつながると思うんですよ」と社会貢献活動の意義を捉えています。

 

今年はサスシー導入3年計画の3年目。本社でのノウハウをもとに、国内すべての事業所の社食に導入することが目標です。

※この記事は連合が企画・編集する「月刊連合4月号」をWEB用に再編集したものです