第17期 新執行部記者会見

 

連合記者会見

第17期 新執行部記者会見

芳野会長・松浦会長代行・川本会長代行・清水事務局長(2021年10月7日)

連合記者会見全文
芳野会長

 昨日の連合定期大会で会長に就任をいたしました、JAM出身の芳野でございます。よろしくお願いいたします。なにぶんこうした記者会見はじめてですので、不慣れな点が多々あるかというふうに思いますがご容赦いただきたいというふうに思います。

松浦会長代行

 ただいまご紹介いただきました、このたび会長代行に就任することになりましたUAゼンセン出身の松浦でございます。これまで副会長という立場で連合運動をしてまいりました。はじめて会長代行という立場になります。会長代行は川本さんが先輩でございますので、川本先輩にいろいろと教えていただきながら会長代行として必要な役割をしっかりとこれから果たしてまいりたい。芳野会長、清水事務局長をしっかりお支えをしてまいりたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

川本会長代行

 今日のメンバーの中では唯一フレッシュさがない川本と申します。4期目の会長代行になりますが、私のこの間の役割は、この間もいい続けてまいりましたけれども、地方にそれぞれ組織が根ざしておりますし、地域の中で地方連合会や地協運動を多く担っておりますので、全国的な状況などの把握などもしっかりと中央段階に届けるという役割が大きいと思っておりますので引き続きよろしくお願いいたします。

清水事務局長

 昨日の連合定期大会で事務局長に選出されました、日本教職員組合出身の清水でございます。副会長を1年半勤めて今回事務局長ということになりました。よろしくお願いいたします。

質疑応答[1]
Q.(朝日新聞・サワジ氏)

 朝日新聞のサワジです。2点あります。1点目は新会長にお伺いします。昨日の信任されたご挨拶の中で「連合運動」という言葉を4回か5回使われました。この言葉はしばしば連合の方たち使いますが、この「運動」という言葉に対して会長はどういう思いを込めているのか。「運動」とはどのようなものだと考えているのか。会長ご自身のお考えをお聞かせください。 2点目が、これはどなたでも構わないんですが、昨日決定した今後2年間の運動方針の中で最初のほうで「労働者代表法制の導入も視野に入れた」という文言が入ってます。これについては、今年連合は組織内で議論して法案の改定版をまとめたばかりですが、一方で昨日ゼンセンの代議員の方が「集団的労使関係をつくる主体は労働組合以外にはありえない」という発言をされています。今後2年間の活動方針というのはその労働者代表法制の導入について、今後従来よりも一歩踏み込んだ形で実現に向けて動いていくということなのか、改めて従来の姿勢との違いというものがあればそれを確認させてください。以上、2点お願いします。

A.(芳野会長)

 ありがとうございます。まず連合運動の「運動」というものはどういうものなのかというご質問をいただきました。私自身が考えている運動といいますのは、参画型のもので、通常企業にいますと経営計画があってトップダウンで職場の中では仕事をしていくというのが通常の形かというふうに思うのですが、労働組合の活動というのは一人でも多くの方に参画をいただいて、そしてその方たちの声によって我々執行部が方針を立てていきますのでボトムアップの活動だというふうに考えております。そうした意味から今後連合内だけではなく、組合の外にいる方たちにもお声掛けをさせていただいて現場の声をしっかりと受け止めて、活動を広がりあるものにしていきたいと思っておりますので、そうした形が私の中での「運動」ということになります。

A.(松浦会長代行)

 UAゼンセンから大会の中で発言があったこともありますので、それと私自身これまで連合の組織委員会をやっていましたので、この労働者代表制についても1つ議論する場であったということも含めて申し上げたいと思います。労働者代表制についての議論、連合としても特にこの1年間、どういうスタンスで臨んでいくのかということについては丁寧に議論をしてきたというふうに思っております。ただその労働者代表制というものが果たして労働組合に取って代わるものなのかどうかということについては、やはり現状の労働組合法を含めて、労働組合ならではできるという世界が当然あるというところについて、まずはこの労働者代表制を、例えば選ばれ方であるとか、どういうところまでそういうお仕事ができるのか労使関係の中で、今何を労使関係で確認することができる権能を持つのかといったところについて、しっかり整理をする必要があります。少なくとも従来よりはこの労働者代表制について前向きに捉えてやっていくことが必要であると、そういう認識は共有できたんだろうというふうに思っております。そういう中で、特に昨日の場面では労働協約の拡張適用の話の部分が中心でございましたので、現在ああいう労働協約を結んで地域的拡張適用まで持っていけるというのは、労働組合ならではの世界ではありますので、労働組合をつくって、その中でさまざまな労働協約を結んで、そしてそれを社会に波及させる、これは今集団的労使関係のなせる技だとそういう意味合いでいったものだと私は思っています。

質疑応答[2]
Q.(毎日新聞・トウカイリン氏)

 芳野会長に2つと清水さんに1つあります。芳野会長に質問ですが、会長はJAM出身でJAMといえばこれまで春季生活闘争で中小共闘の牽引者として中小労働組合の春季生活闘争を引っ張ってこられた、そういった産別のご出身だということで多くの方々の期待も大きいと思います。大企業と中小の格差を考えるときに公正取引の問題で、公正取引がためされてない、よって中小がなかなか賃上げできないという状況もあるのではないかという、そういう問題提起が今年の連合の中でも繰り返されてきました。会長自身、今度連合の代表という形になって、中小の運動ももう一段大きなところから見られると思いますが、この公正取引についてどのような態度でやられるか、あるいはどういうことをしたいかというのがあればお聞かせ願いたいと思います。 それともう1つ会長に。昨日、就任のご挨拶の中で「ガラスの天井を打ち破って」ということをおっしゃいました。ジェンダーのほうでご苦労をなさってきたんだと思いますが、同じように「ガラスの天井」といえるのが非正規の仲間たちもそうだと思うんですね。労働組合に入るには1つ大変な乗り越えなければならないものがあるとか、会長代行の松浦さんのところとかかなり広く非正規の組織化がされていますが、言葉は悪いですけれどもUAゼンセン以外はほとんどなかなか難しい状況になっていると。もう1つのこの「ガラスの天井」をどう突き破っていくお考えなのか。ジェンダーの問題が社会運動であるのと同様に労働組合運動の社会的な役割として、この非正規の問題どう取り組んでいくのかということのお考えをお聞かせください。 清水さんにですが、10月1日埼玉地裁で給特法を巡る判決が出ました。見方はいろいろあると思いますが、労働時間の把握という意味では非常に問題ある判決かなと思います。教員の問題であるということももちろんありますが、そういう働き方で労働時間の把握が曖昧でもいいというような働き方を認めるような給特法を認めるような判決自体を清水さんとしてはどう思われるかと、どうこの判決を聞いて思ったかというのをお聞かせください。

A.(芳野会長)

 ありがとうございます。まずJAMの公正取引の関係ですが、これはJAMが中心的にやっているものです。今後、連合としてもJAMの考え方をしっかりと受け止めながら運動展開をしていきたいというふうに考えています。その意味では公正取引の関係は、中小企業の経営者の皆様もおそらくJAMの取り組みについてはご理解をいただける取り組みだというふうに思っているんですが、これが労使の場だけではなく、私たちが消費者という立場になるとどうしても安くて良いものを買い求めたいというふうになりますが、逆にそれをつくっている方たち、労働者側の立場に立つとやはり材料費が上がればそれだけ品物の価格が上がっていくことなんですが、なかなかそれが公正にできていかないという社会ですので、消費者側にもしっかりと物を作っている人たちの思いだとか価値だとかそういうことも分かっていただくということがとても重要ではないかというふうに思っていまして、これは労働者の立場で見るのか経営者の立場で見るのか、または消費者の立場で見るのかということで物の見方が変わってくるのではないかというふうに思います。JAMさんの運動を通して連合としてもこの公正取引の考え方について幅広く周知していく必要性があるかなというふうに考えています。すぐにこうした課題というのが解決には向かいませんが、まずそういった問題点を皆さんにご理解をいただくというところからスタートではないかというふうに考えています。 それから、ガラスの天井です。私は組合員の中で、労働組合の中でガラスの天井を感じてきているわけですが、ご指摘のように非正規の皆さんの組織化というのがまだまだ足りてないというところは認識をしております。その意味では、非正規だけではありませんが、労働組合の活動があまりにも国民の皆さまにお届け出来てないというか、これは私たちが反省しなければいけないことかというふうに思います。連合の役割ですとか連合に集う構成組織の役割ですとか、また構成組織に加盟をしている個々の組合の役割ですとか、労働組合は労働組合ですけれどそれぞれの段階によって役割が違いますので、組合の組織のあり方また意思決定のあり方なども幅広く皆さんにご理解いただけるように連合としては周知活動をどういうやり方がいいのかということはこれからの相談になるかというふうに思いますが、やっていきたいというふうに思います。そして非正規の方たちから「連合に入りたい」と思っていただけるような運動していかなければならないというふうに考えております。非正規の方々とのツールも連合としては持っていますので、皆さんの声を聞きながら政策に反映していくということが必要かというふうに思います。前期にはツイキャスですとかSNSなどを使って、連合としてはPRしてきたつもりですが、まだまだそこが足りてない状況もありますので今後PRの仕方も少し工夫が必要かなというふうに考えています。

A.(清水事務局長)

 埼玉地裁の給特法、教員の働き方に関する裁判のことでございますが、これについては、民間そして公務員ともに、連合としても働き方改革ということで進めてきた、その中にいわゆる教員に関わる給特法の問題、これについても連合の中でこの改正が必要なんだということについてご理解をいただき運動方針にもなっているところでございます。給特法があるがために時間外労働が上限にかからずに歯止めのない勤務時間になっているということで、当然これについては改正が必要であるということ、また裁判の中でも、そういった法制のあり方について検討すべきだ、国において検討すべきだということも出ておりますので、連合としてもそういう形でこの給特法を含めた働き方改革についてそういう捉えであるということでございます。以上でございます。

質疑応答[3]
Q.(フリー・モリ氏)

 芳野会長にお尋ねします。岸田新政権との距離の取り方についてお尋ねします。ご承知の通り、岸田さんは「分配無くして成長なし」というような分配重視の姿勢をとっていますが、連合として今後岸田政権との意思の疎通を強化したいとお考えなのかどうか、その点についてお尋ねします。

A.(芳野会長)

 ありがとうございます。私どもとしては「政治方針」がありまして、これは神津会長の時代からの方針に則ってということになりますが、岸田新政権につきましてはまだ一度もお会いしてご挨拶をしたことがありませんので、今後の動向を見ながら考えていきたいというふうに思います。

質疑応答[4]
Q.(労働ペンクラブ・シカタ氏)

 芳野会長にお聞きします。初陣の闘いとなる来年の春季生活闘争ついてお聞きしますが、昨日の大会の論議などでも1、2の構成組織から、連合はナショナルセンターとしてのリーダーシップを発揮すべきとの意見も出たわけですが、春季生活闘争もそういう連合のナショナルセンターのリーダーシップが問われていると思います。最近の連合の春季生活闘争を見ると連合が要求を決めても金属大手の単組とか産別が連合の要求を守らないどころか低めの要求を設定して、その結果春季生活闘争相場が低下し、さらに世界から比べても賃金水準が下がってきているという問題があるわけです。連合のリーダーシップという点では、連合の要求をどうやって構成組織全体に足並みを揃わせるかは大きい課題だと思うんです。今年の大会を見ますと、その金属大手の組合がこれまでのように賃金水準は高いから要求するのではなくて生産性配分とか世界の賃金水準から見て、その是正のために上げ幅で要求していこうという方針を変えてきているわけです。そういう点では要求の足並みを揃えるチャンスだと思うんですが、来年の春季生活闘争に向けてそういう連合の要求をきっちり構成組織に守らせるのかどうか、JAMとかUAゼンセンというのはもうそういう形できているわけですが、問題は金属大手と思うんですが、そのあたりきっちり足並みを揃わせて「連合変わったな」という、そういう挑戦をされるのかどうか、そこについてお聞きしたいと思います。

A.(芳野会長)

 ありがとうございます。今、金属中心にご指摘をいただきました。連合には様々な業種がございますので、来年の春季生活闘争についてはそれぞれの業種、構成産別の皆さまに実態を聞き、その上で議論を重ねて2022春季生活闘争の方針を決定していきたいというふうに考えております。その上では、ご発言にもありましたように、連合方針をどういうふうに守らせていくのかということなんですが、これもボトムアップの活動でして、構成組織の皆さんの意見を聞いてから合意の下で方針を決定していきますので、今の段階では決定したものを構成組織の皆さまに守っていただくということで答弁は終わらせていただきたいと思います。

質疑応答[5]
Q.(フリーランス・ミヤザキ氏)

 おめでとうございます。4人の方に1問ずつお伺いしたいと思います。 芳野会長にお伺いしたいのは、連合運動ということですが、若干最近の連合は総連合会というよりもちょっと見ていて産別協議会みたいな全国産別協議会みたいな、ややそんな印象を私は持っておりました。連合運動ということですが、より連合していきたいのか、もうちょっと今まで通り構成組織のご意見を聞きたいとお考えか。
 清水事務局長にお伺いしたいのは、今まで春季生活闘争といったものに関して清水さんは関わったことがあるかどうかお伺いします。
 松浦会長代行に関しては、一時期会長本命ではないかという話もあったかと思います。そのことに関してと、何か政党の支持、UAゼンセンの政党の支持に関して何かお考えがあったのかということをお伺いします。
 そして川本代行には、地方協議会に関してしっかり責任を持っていきたいという趣旨のことを最初おっしゃいましたけれども、今後さっそく今月選挙ですから、衆議員選挙とか参議院選挙に向けて地方協議会はどういった形で関わっていきたいとお考えか、以上お伺いいたします。よろしくお願いします。

A.(芳野会長)

 ありがとうございます。連合には、民間それから公務、公益、様々な職種といいますか業界といいますか、集まりですので、一長一短にはいかない部分はあって当然のことだというふうに思っています。その中で連合としてはそれぞれの考え方・立場を尊重しながら合意形成をしていくということが重要かというふうに思いますので、皆さんの意見をしっかりと受け止めながら合意に向けて議論を積み重ねていくということをやっていきたいというふうに考えています。

A.(清水事務局長)

 日本教職員組合の出身だということでそういう質問なのかなというふうに思いますが、いわゆる確かに地方公務員の教職員・教員が多くはありますが、日本教職員組合の中にはいわゆる私学であったり、あるいは独法化した大学であったり、あるいは教職員の中には事務職員、学校栄養職員あるいは現業職員等がいますので、当然春季生活闘争はそういった形でやっていっておりますし、連合方針含めて春季生活闘争は闘ってきました。私学の50%はいわゆる人勧型、50%は春季生活闘争型といって、そんなふうに全国の学校も私学もそのようになっていますので、日教組としてはそういう形でやってきましたし、最近はいわゆる36協定、連合の「サブロクの日」とともに全職場でのサブロク協定の締結等に取り組んでいるという、そういう形でこの間関わってまいりました。以上です。

A.(松浦会長代行)

 UAゼンセンは逢見会長代行を出している構成組織でございましたので、役員推せん委員会のメンバーではありませんでした。そういう中で「役せんの話は勘弁してください」と神津会長がずっとおっしゃっておられたのを見ていますので、私の口からああだこうだということはちょっとできないということはご理解をいただきたいと思います。ただ、よくいろんなところでありますが、私も役員推せん委員会の様子はいろいろと聞かせていただいておりました。決して対立とかそういう構造ではなくて、この第17期の役員人事がどういう形で進むと連合の運動がよりスムーズに運動を進めていけるのかという観点での議論で常にあったと、それが時間は長引きましたけどそういう議論を真摯にしてこられたんだなと私は思っておりました。ということの中で、会長代行というご推薦をいただいたので受けたということでございます。それから政党の話ですが、私の出身元のUAゼンセンということで申し上げれば、立憲民主党も国民民主党も支援する政党として位置づけております。特に当初、綱領問題とかいろいろありましたが、そこの中で「共有する理念」を連合と結んだと。この「共有する理念」を実行していただける限りにおいて、UAゼンセンは立憲民主党を当然支援する政党と位置づけるということにおいておりますので、実際にこの衆議院選挙でも多くの方々を今推薦決定しておるということは申し上げておきたいと思います。以上です。

A.(川本会長代行)

 衆議院選挙、参議院選挙を全国各地でどうたたかうかというご趣旨だというふうに思っています。すでに衆議院選挙をたたかう方針などは連合の中でも確認をさせていただき、またそれぞれ支援する政党とも協定を結んできている現状にありますから、これからはもう実践というか、具体的な支援をどう地域で作っていくかという状況になっていくというふうに思いますし、さほど時間も残されておりませんので、その方針、決めた方針に向けて各地方連合会がそれぞれ地方連合会として一体となって取り組んでいけるのか、さらにはもっとそれに加えていえば、結局コロナ禍によってこの社会的セーフティネットなどの脆弱さも明らかになったというふうに思いますし、そのことは雇用や生活にも大きく影響しているし、もっといけば地方によっては大きなその地域ごとの課題も出てくるというふうに思いますので、ここをしっかり地域に根ざした地協の皆さんがしっかりと把握をして具体的に多くの方々にこの克服に向けての訴えかけができるかどうかということが大きな課題になってくるかというふうに思いますので、当面衆議院選挙については期間もない中でしっかりとこの今まで確認されたことをやり抜くということになろうかというふうに思います。その上で来年の参議院選挙に向けてどう意思統一をしていくのかということになっていこうかというふうに思いますので、まずは当面する総選挙の対応ということになろうかと思います。以上です。

質疑応答[6]
Q.(読売新聞・アマノ氏)

 よろしくお願いいたします。芳野会長に1点お伺いいたします。政治分野で質問させてください。具体的には共産党との関係についてです。連合が支援する立憲民主党と、連合は次の衆議院選挙で立憲民主党と国民民主党の2つを支援されると思うんですが、その1つの立憲民主党が、先日共産党の志位委員長と会談して、政権交代を協力してめざし政権交代実現後は限定的な閣外協力をされるというようなことで合意しました。一方で連合の衆議院選挙方針は「共産党を含む野党共闘には与しない」と明記されていると思うんですが、今回の合意はこの桜はこの連合の衆議院選挙方針の中に入っていると、妥当なのものだとお考えかどうかお聞かせください。

A.(芳野会長)

 ありがとうございます。連合は、これまでも共産党の閣外協力はありえないということを主張しておりますので、これはこの通りです。ただ現場を見ていますと、現地では連合推薦候補者の選対にも共産党が入り込んで両党の合意をタテにさらなる共産党政策をねじ込もうという動きがあるのは事実かというふうに思います。これは地方連合会からも報告を受けているところです。そういった意味では、立憲民主党には現場で混乱をきたさないようにしっかりと選対をコントロールしていただくということを連合としては求めていきたいというふうに思います。

質疑応答[7]
Q.(ファクタ・ミヤジマ氏)

 芳野さん本当におめでとうございます。芳野さんは副会長から会長になったんじゃなくて「副会長(女性)」と書いてあったんですね。ポツンと一人副会長女性枠だった。私はこれを無くしたこと、これは大変な意味があると思って、実はこの女性枠というのが、連合の大きな労働組合確かに女性混ぜるんですよ、だけど組織の三役、機関決定に伴うようなところほとんど入ってませんよ。そこやっぱり変えないといけないし、私はその決意をやっぱり改めて本当の労働組合の機関決定に女性が入るような、今回入ったわけですよね。じゃあ女性枠なんて2度と使わないとかですね、やっぱりそういうことを、それでまあ松浦さんもちろん有力会長候補だったわけですけど今度女性というのは大きな意味があると思うんですけどね、やっぱり支える立場で、他の方にも伺いたいけど松浦さんにあえて、芳野さんをどういうふうに支えていこう、この女性会長を成功させようと思うか、それを伺いたい。この2点をお願いします。

A.(芳野会長)

 ありがとうございます。構成組織においても加盟組合においても圧倒的に男性が、UAゼンセンさんは女性労働者も多いですが、圧倒的に全体的に見れば非常に男性が多いという中で、女性が労働組合の役員を担うということは加盟組合でもそれから構成産別のところでも非常に壁が厚いというふうに考えています。その意味では連合もジェンダー平等推進計画、今フェーズ1ということでスタートをしていますが、6年タームのものです。これを着実に進めていくということが重要です。確かに私たちの求めているところは、女性枠がなくて、自然に活躍できる女性が登用されていくという姿が一番望ましいんですが、現実的に見てみますと女性枠を作らなければなかなかポジティブアクションで女性を登用するということが難しい現実がありますので、今しばらくこの女性枠というのは重要かなというふうに考えています。女性枠があるからこそ、どこの構成産別また加盟組合の中に労働組合を担っていける人材がいるのかということも、この女性枠のおかげで女性の顔が私たちから見えるわけですので、そういう意味では今しばらくこの枠は設ける、そしてそこを複数化していくということが重要だと思っています。その枠の中で経験した女性が今度女性枠から外れて、構成組織や加盟組合の主たる任務を担っていく三役になっていくということが実現できれば、連合の役員ももっともっと女性が増えてくると思いますし、女性枠が要らなくなる組合活動になっていくかというふうに思いますので、最終到達点はこの枠をなくして自然発生的に男女比率に応じた形にもっていきたい、もしくは今国際的にはもう最低女性の参画率40%、で、50%を狙っていくという動きですので、連合としては国際的に見てもそこに後れを取らないようにしていきたいと思います。ただ昨日の定期大会も女性の参画率24.5%ということで、その前の中央委員会が30%超えたんですが昨日は残念ながら30%を割り込んでしまったので、ここはまた次の中央委員会のときに女性参画をしっかりと訴えて、それが私の役割でもあるかというふうに思いますのでいい続けていきたいというふうに考えています。

質疑応答[8]
Q.(朝日新聞・フジサキ氏)

 芳野会長に3点お伺いしたいのと、会長代行にそれぞれお伺いします。芳野さんのまずやりたい施策どういうことを考えられているか、会長として取り組みたいことをお伺いできればと思います。あともう1つが春季生活闘争に対する考え方ですが、長く賃上げか雇用を守るのかといった議論というのはあったかと思うんですけれども、今それに対してどういうふうにお考えなのか、賃上げに対するお考えをお聞かせください。3点目は政治に関してなんですけど、今後、衆議院選挙・参議院選挙というのがありますが、連合としてどういうふうに政治に関わっていくのかお考えがあればお聞かせください。
 会長代行のお二人にお伺いしたいのが、今回こういうタイミングで会長代行枠が2つ残って、やっぱり2大産別が残って支えられるという体制を作られたのは非常に大きな意味があるのかなと思っているんですけども、今政治に関わらず意見の相違というのが指摘されたりとかすることもある中で、どういうふうに今の連合を担っていく関わっていくお考えがあるかお聞かせいただければと思います。よろしくお願いします。

A.(芳野会長)

 ありがとうございます。やりたい施策たくさんありすぎてここで申し上げるのは難しいかというふうに思いますが、1丁目1番地はやはり女性がトップになったということは外せないことですので、先ほどの女性の参画はもちろんですが、多くの非正規が女性ですのでそうした、言葉を選ばずにいうと底辺の底上げといいますか全体的な底上げにつながるような施策をやっていきたいと思います。これは、これだけをやれば実現するものではなくて複合的ないろんなものが混ざっているかというふうに思いますので、連合総力を挙げて全体的な底上げということをやっていきたいと思います。そこには非正規から正規への雇用転換もあるでしょうし、最低賃金などの問題もあるでしょうし、これだけということは非常に難しいので全体的にということになるかと思います。
 春季生活闘争の考え方ですが、春季生活闘争方針は先ほども申し上げましたようにこれから議論をしていきますが、やはり私たち労働組合ですので、雇用を守る、職場を守るということは1丁目1番地に置いておかなければいけないというふうに思います。その上で賃上げをどうしていくのかということは、業界の実態ですとか職場の実態を把握してこれからの議論になっていくかというふうに思います。
 衆・参の選挙の戦い方ですが、これも先ほど申し上げましたように連合には政治方針がありますのでそこに則ってということですが、付け加えて申し上げると、非常には投票率、政治にも無関心層が増えてきていて私ども連合組合員も非常に政治に無関心になってきているかというふうに思うんですが、なにしろ投票に行ってもらわないとこの先進まないというふうに思いますので、もっともっと連合組合員が政治に関心を持って自分たちのこととしていけるように、そういったこともやっていきたいなというふうに考えています。

A.(松浦会長代行)

 会長代行を2人ということ、別に2大産別で選ばれたわけではないと思っております。役員推せん委員会でも様々に議論された中で、2人体制でいこうということになったと。これはある意味でいうと2人体制でいくというのは、会長・事務局長の人選より前に2人体制で行こうという話になったということで聞いておりますし、私も役員推せん委員の方々とこれからの連合運動ということで意見をお話しさせていただく中でいうと、やはり様々な困難がこの2年間連合の前にはあると、こういう時に大事なのは構成組織がしっかりと新体制を支えると、すべての構成組織・地方連合会が新体制を支えるんだということがすごく大事だということでありますし、逆に申し上げれば今こんなことが現場で起きてますということをしっかりとお伝えをすることも大事なんだろうということであります。そういうことを私としてはぜひそういう体制必要だよね、と話を申し上げた結果として会長代行を2人置こうという話になりましたので、そういう部分でいえば、いっぱい意見は一致するところが大半なので労働運動としてやっていかなければいけないこと、働く人たちのためにやらなければいけないこと、いっぱいあるのはこれはほとんど一致している話なのでそこのところをしっかり見つめながら、そこの運動を連合としてよく皆さんに伝わるようにやっていく他の構成組織と一緒に、そういうことで川本さんと一緒に頑張っていきたいなと思っています。

A.(川本会長代行)

 「意見の相違がある中で」というような表現いただきましたが、私自身がやはり、それぞれ構成組織、産別は歴史もあって様々な議論の中で結成された連合でありますから、それぞれの持ち得ている政策課題とか運動のスタイルとかというのも少しずつ違うのは当然のことだと思います。私は違いを強調するということではなくて圧倒的に、今松浦会長代行もいわれましたが、多くが一致していますのでその一致部分をしっかりと強めていく。さらにお互いのそれぞれの主張、置かれている環境なんかを認め合うという作風は私ども自治労の中でも、大きな県庁の組織から町村さらに公共民間などもある中でお互いの要求を認め合うというところ、ずっと議論をしてきておりますのでこれは連合の中でも決してできない克服できない課題ではないと思いますし、何といっても連合結成のときに私どもとしては多くの脱退者も出して組織も分裂してきておりますので、そんな思いは絶対する気はないということだけは申し上げたいと思います。

質疑応答[9]
Q.(産経新聞・ハラカワ氏)

 よろしくお願いします。芳野会長と松浦会長代行にお伺いします。先ほどやりとりがございました政治分野で、立憲民主党と共産党との合意これをたてに現地で連合推薦候補者の選対に共産党が入り込んできて共産党の政策をねじ込もうという動きがあるというのが事実というふうに会長からご紹介いただきましたけれども、そして立憲民主党には現場で混乱を来さないように選対をコントロールしていただくことを求めたいというふうに述べられましたが、まずこのような状況を招いた今回のその両党の合意については連合としてどう評価しているのか、問題なしとするのか、ありとするのか。先ほど選対をコントロールしていただくことを求めていきたいということでしたけれども、これはこの記者会見での発言をもってそうされるということなのか、あるいは会長が枝野さんと今度近くお会いされるときにそういうことを申し入れられるのか、また別のレベルでそういうことを申し入れられるのか、ということを伺いたいと思います。
 松浦会長代行には、先ほどご出身のUAゼンセンさんは立憲民主党も国民民主党も支援しますということでしたけれども、このような状況が生まれている中でも立憲民主党を支援するという考えは変わらないのか、また、混乱を来さないよう立憲民主党に求めていくということですが、万が一さらにこの混乱が生じた場合、これはどうされるのか。連合としてまたUAゼンセンとしてどうされるのかというのも伺えればと思います。よろしくお願いいたします。

A.(芳野会長)

 ありがとうございます。私自身まだ枝野代表とは名刺交換も、お会いをしていませんので、今後お会いしたときになるかというふうに思いますが、先ほどご指摘にあったようにやはり現場の混乱を招いているということでのしっかりと対応をしていただきたいという、そのコントロールの問題については私のほうから直接申し入れをさせていただきたいというふうに思います。私たち労働組合ですので、政党は政党として、政党と労働組合は全く別の組織ですから、政党さんがやることに対して組織介入はできないというふうに考えています。ですので連合は連合としての考え方を貫いていくということと、現場の混乱は避けていただきたいということはしっかりと申し上げていきたいと思います。

A.(松浦会長代行)

 私は前期の最後のほうは連合政治センターの会議にも出させていただいておりましたので、連合としては共産党との共闘状態、これはマスコミさんが共闘共闘と書かれているものと連合がここまでいったら「共闘」だというのはちょっと違うと思いますが、いずれにせよ共闘には与しないという考え方は変わっていないので、そこの中でやはり今後の動きを見ながら、ことによってはその推薦取り消しになるケースもあり得るということは、そういうことにならないように当然地方連合と候補者あるいは党との間でできるだけそうならないように動いてきましょう、ということがまず連合の基本スタンスです。それで、UAゼンセンということで申し上げると、やはり非共産の考え方の強弱みたいなものは各組織であると思いますし、やはり労使関係上もそこは気にしていかなければいけないと、こういう部分もあります。ありますが、しかしながら、いわゆるUAゼンセンとしては先ほど申し上げた「共有する理念」これをしっかりやっていただけるかどうかというところで個々の候補者を見つめていきましょうということでありますので、そこの物差しが1メーター超えたらアウトなのか50センチ超えたらアウトなのか、いろいろあるというところは当然ありますが、これをもって現在の状況をもってということでいえばマスコミさんのおっしゃっている共闘状態というところと私たちは少し違うという見方をしていますので、そこは現時点では個々の候補者の動きを見ながら対応させていただいているということでございます。

質疑応答[10]
Q.(NHK・ヨネヅ氏)

 芳野会長にお伺いします。政治の観点で。これまでの神津体制では立憲民主党・国民民主党で支援先が分かれてしまうということで合流を呼びかけてきた、大きな塊になるように呼びかけてきたと思います。衆議院選挙まではかなり時間がないかと思うんですけども、参議院選挙に向けてこの二股状態をどうしていこうとお考えでしょうか。合流を呼びかけていくお考えがあるかどうかお願します。

A.(芳野会長)

 ありがとうございます。連合としてはやはり大きな塊をこれまでも求めてきていますので、この先もそれを求めていきたいというふうに考えています。

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