第48回衆議院選挙結果を受けての臨時記者会見

 

連合記者会見

第48回衆議院選挙結果を受けての臨時記者会見

神津会長・相原事務局長(2017年10月23日)

連合記者会見全文

(※聞き取れない部分、不明な部分には「●」を使っています)

神津会長

れぞれお忙しいところお集まりいただきましてありがとうございます。総選挙の結果を受けてということであります。具体的な受け止めについてはお手元にお配りしていると思います談話という形で出させていただいておりますのでそちらをを読み取りいただきたいと思います。
総選挙の全体の結果、状況については、これは皆さん方ご承知の通りであります。本来であれば今回の非常に問題の大きい解散、この間に至る一強政治のおごり、ゆるみ、そういったことに対して一強政治にストップをかけるべきという、そういったかなりの民意が依然としてあると思うのですが、それをしっかりと受け止めるという形なり、そしてこれ今までも私の方からも申し述べていましたけれども、与党1野党1という一対一の図式をしっかり作るということが本来求められるところであったと思うんですが、そういうことになかなか至らず、したがって自公与党を利する形になってしまったということについては非常に残念だと言わざるを得ないと思っています。そのもとで、私ども連合として政策理念で結び合える方々、これまで地道に取り組んで来られた方々、196人を推薦をしてきました。96人の方々が当選をしたということであります。これは地方連合会もそれぞれが複雑な絵柄の中で大変な取り組みをした、そのこともあってですね、こういった96名の方々の当選ということに結びついたというふうに思っています。私どもとしてはこの方に連合の政策の実現の核となっていただいて、国会がどういう形で法案の審議が行われるかまだ予測がつきませんけども、労働基準法を含めた働き方改革の関連法案を筆頭に私どもの政策の実現のために国会で大いに頑張っていただきたいというふうに思っています。そういうことを中心にしっかりと連携を図っていきたいと思っています。私の方から冒頭以上とさせていただきます。よろしくお願い致します。

質疑応答[1]
Q.(NHK・イチヨシ氏)

会長にお尋ねします。いま会長からもお話があったように今回の選挙では連合としては特定の政党を支援せず個別に政策理念を共有する方を支援したということになりましたが、今後、特に立憲民主党そして希望の党という政党とどのようにお付き合いをしていくか、関係を築いていくかということになろうかと思います。例えば2つの政党の間では、憲法改正を始めとして必ずしも同じ政策を掲げているわけではないというところもありますけれども、それぞれどのように連合として関係を築いていくお考えでしょうか。

A.(会長)

2つの政党ともに本当に出来たばかりということもあって、したがって党としての政策それを見据えた上で連合として政策協定を結ぶには至らないと、そういう判断で今回の臨んできたところです。したがって改めてそれぞれの党の政策、これを落ち着いた中で見極めさせていただくということが必要だろうと思っています。何て言いますかそれ以前に実際に国会の審議との関係で先ほど申し上げたような政策を軸にしてどういう形で連携が取れるのか、私どもは政府政党に対していろんな政策要請を普段からやってきていますので、ある意味与党であろうが野党であろうが、共産党は別ですけども、いろんな政策を要請し協議も行ってきていますのでそのことは清々と進めていく。とりわけ、繰り返しになりますけども今回具体的な政策協定を結びあった96人の今回実現した当選した国会議員の方々とはしっかりと連携をしていくと、その中からその方々が核となってそれぞれの党の政策のありようというものが見えてくると思いますから、党との関係ということで言えばそこを通じて形を伴ったものにしていくということになろうかと思います。

質疑応答[2]
Q.(テレビ朝日・アリマ氏)

午前中、前原さん及び枝野さん、福山さん、長妻さんお見えになられたと思いますけども、どういったやり取りをされたのか。前原さんは終わった後のぶら下がりで、いま大きく3つの塊ができてしまっているので、それを大きな塊にしなければいけないと、それを自分が方向性を付けた上で出処進退を明らかにしたいというような言い方をされていたんですけども、その点についてどういうやり取りがあったかも含めてご案内いただければと思います。

A.(会長)

いずれも、前原さんからも、枝野さんをはじめの立憲民主党の方々からもこの間の支援についての御礼というのが主たる目的ということです。前原代表からは、今日の会談の後にもお話しされたようですしまた昨日からの中でもかなりはっきりおっしゃっているようですが、この後、民進党の方向性をどういうふうにしていくのか、そのことは前原さんの代表としての責任においてはっきりさせた上で代表を辞されるということですので、そのことは今日もお話があったということです。今後の在り方ということで言えば、やはり当面するところでは参議院ですね、参議院の場合は解散があるわけではありませんし、2年後ということもはっきりしている中で、私どもとしてもこの間党が2つに割れてしまったわけですけれども、やはり本来は大きい塊として、まさに一強政治を打破するためにそういったものが維持をされると言いますか、そのことは参議院選挙にとって何がベストかということが非常に私どもとしても大事なことだろうというふうに思ってますので、そういうあたりでは認識は共有されたのかなと思っています。

Q.(テレビ朝日・アリマ氏)

ということは、希望の党と民進党と立憲民主党という塊があると思うんですけれども、それが何らかの形で1つの大きな塊になるであるとか、1つの政党にならなくても連携して選挙を戦うような体制になった方が再来年の参議院選挙に向けては戦いやすくなるのではないかというご認識だということですか。

A.(会長)

いま触れられた三者が大きな塊になるということは、それはなかなか簡単なことではないと思うんですよね。それは政治の世界の方々がいろいろ話し合ってどういう方向性を見出せるのかどうかということだと思いますので、私の立場からそれは軽々にはお話できないんですけども、ただやはりこの総選挙の関わりで一対一の図式が作れなかった、結果的に自公に漁夫の利を得させることになってしまっただけですから、参議院の場合は全部が小選挙区と言いますか定数1というわけではありませんから、同じことがストレートに言えるわけではありませんけども、ただやはり巨大与党に対峙していくためにバラバラの対応でまた同じことをやって相手を利するというようなことがあってはいけない。そこはしっかりとしたそういった塊というものは大事にしていただくということが大事であろうと思っています。

質疑応答[3]
Q.(ファクタ・ミヤジマ氏)

26日の夜の三者会談の、神津会長は当事者キーマンであられたわけですが、さてその時から選挙後、つまり排除の論理や様々な動きを含めて、この小池さんという方の評価が上がったのか下がったのか、労働組合のナショナルセンターとしてこの形の思想信条も含めて、共有できるような人なのか。やはり率直に言って裏切られたという思いがあるんじゃないかと。ここにも書いてあるように痛恨の落選者を10人ぐらい出してるわけですけども、その辺の小池さんの評価というものを伺いたいです。

A.(会長)

26日がどうだったこうだったというのは私としてコメントする立場にはないのでそこはちょっと勘弁していただきたいんですけども、私は小池さんご本人が昨日も痛切に反省の弁を述べられていましたけども、やっぱり言葉の問題で、切り取られる言葉を発してしまったということはこれは非常に残念だったと思います。ご本人もそういうふうにおっしゃってますし。一方で、希望の党の綱領の中には「寛容な保守」という言葉が入ってるんですが、これが結局、宙に浮いてしまったのかなという気がしてなりません。28日の民進党両院議員総会で前原さんの決断を良として、すぐ後の、日にちがそんなにない中で政策の問題の門を狭めた、あるいは公認の門を狭めた、いたずらに狭めたという感が私にも強くありますし、それはやはり小池さんの当時の周辺の方々がそのことをやってしまったわけで、私はこのことの罪は極めて大きいと思っています。ですから小池さんご自身も言葉でかなり追及されましたけれども、実態として政策の問題、候補者公認の問題、これをいたずらに狭めたということが後の流れを決定づけてしまったと私はこういうふうに思っています。

質疑応答[4]
Q.(読売新聞・ヤマザキ氏)

次の参院選よりもう少し手前の段階で、国会戦略というか国会審議をする上でも巨大与党に数の力で押し切られないため等々、国会審議の中での会派等々でまとまって行動する、連携していく、野党間が。そういった必要性についてはどうお考えでしょうか。

A.(会長)

会派をどういうふうに形成されるかというのは私らがどうこういう話ではないと思うので、しかも選挙終わってすぐですから、やはりそれぞれの思いを持って立党もされたということですから、一筋縄ではいかない話だろうと思います。私らはやはり、繰り返しになりますけども、推薦をして当選をされた方々としっかり連携をしていきたいと思いますし、そういう方々と政策の問題それから具体的な法案審議について、できるだけ胸襟を開いて話し合える、そういう形を作っていきたいと思ってます。

質疑応答[5]
Q.(朝日新聞・サワジ氏)

相原さんの談話には「二大政党的体制の構築をめざし」と書かれているんですけど、先ほどから神津会長のお話を聞いていると割と慎重というか、大きな塊を作るということについて、軽々には言えないであるとか、なかなか一筋縄ではいかないとか、ということをおっしゃってるんですけど、連合として主体的に何か動いていくということはないんですか。

A.(会長)

要するに長い目で見ればやはり二大政党的運営が然るべきだというのは、これは変えるつもりは全くありませんし、したがって談話ではそのことを反映しています。ただ選挙が終わったばかりですので、一部で言われているとか、一部の人がやや不見識な言い方ではないかと思いますが「また元の鞘に収まる」みたいな、それはそんなことは私はありえないと思っていますので、すぐ直後にですよ。それは有権者をある意味で愚弄するような話ですから、そんなことはないと思います。ただやはり、今すでにある塊をどうするかとか、いうことを考えた時にはあまりどちらかに偏るような事にすべきではないと思いますし、それは大事にしていくということが必要だと思います。当面政策を軸に、そして国会での審議における連携を基軸にしながら、そういったことの積み重ねがいつかまたそういう本来の塊を名実ともに取り戻すということは私はあってしかるべきだと思いますし、そのことは大いに望みたいと思ってます。ただそれはそういう積み重ねを経ての話だと思うんで、やはり選挙が終わった直後はあまりどちらかに偏るようなことだとかを含めて、今参議院の塊というものは非常に貴重なものだと思いますのでそのことをいかに大事にしていくかということは見守りたいと思っています。

Q.(朝日新聞・サワジ氏)

定期大会の時に確認された運動方針の中の政治の部分については、いずれ状況を見て早急に補強するというふうにおっしゃったんですけども、補強のスケジュール感、今後どれぐらいの段階でどういうふうにまとめていくのかというのを教えてください。

A.(会長)

そうですね、やはり国会がどういう形で法案審議に入っていくのかということも一方で見据えながら、一方で特別国会に向けて、今申し上げた前原代表として民進党をどういう方向づけしていくかということが、これはタイムリミットがある中で問われますからそのことは見据えた上で、ということになると思います。私どもはご承知のように毎月、三役会、中央執行委員会を持っていますから、それは見極めがついた段階で可及的速やかにとは思いますけども、ちょっと今日の段階ではいついつまでにということは即断できないなと思っています。今申し上げたようにこれから何が起きるかということをまずは見ないといけないなと思っています。

質疑応答[6]
Q.(産経新聞・マツモト氏)

本日、立憲民主党と民進党からは衆院選を終えての挨拶があったかと思いますが、希望の党からはどなたか挨拶に見えられたんでしょうか。

A.(会長)

選挙が終わってですね、現地時間とどういう関係になるか分かりませんけども、小池代表から電話はいただきました。それは支援についての御礼ということです。

質疑応答[7]
Q.(労働ジャーナル・シカタ氏)

2つほどお聞きしたいんですが、1つは会長が言われたように96人の連合が推薦した議員を核にしながら構想を描いていきたいということですけど、96人の3つに分かれているのが何人ずついるのかというのがわかれば。ここで希望の党が49で、立憲民主が54で103になって、96が連合ですけども他にも無所属もいるわけで、できれば96人の内訳を教えてほしいということと、第2点目は組織内候補、8単産で16人ぐらい擁立されたわけですけども、その結果がどういう形になって、もし分かれば得票数がいくら得票されたのか知りたいと思いますがよろしくお願いします。

A.(会長)

後者の方は今集計をしているところだと思いますが、前者の方は事務局長…。

A.(事務局長)

シカタさんの方からお問い合わせいただいた内容で分かっているところだけご報告します。希望の党については連合推薦105名中37名が議席獲得です。小選挙区14、比例23。立憲民主党においては連合推薦53名中38名議席獲得です。小選挙区16、比例22。社民党については連合推薦4名中1名です。小選挙区1。無所属については連合推薦34名中20名が議席獲得です。小選挙区で20ということになります。今わかっているのは以上です。九州ブロックなどで少し議席が動いてますから最終とはなっていません。

質疑応答[8]
Q.(日本テレビ・モリ氏)

会長おっしゃられているように、与党1野党1の構図を作ることが大事だと。今回の選挙でも選挙区によっては、もし野党側が割れなければ与党側には勝っていたというところがいくつか見られると思うんです。一方で立憲民主と希望の党と特に憲法問題それから安保法制に関してはある意味で深い溝がある中で今後大きい1つの塊を作っていく上で接着剤となっていくのは、社会保障政策であったり労働政策であったりとか、民進党時代に積み重ねてきた議論の部分だと思うんですけども、サワジさんの質問ともちょっと関連するんですが、そう考えていくと連合として果たす役割は大きいのではないかと私は思うのですが、そのあたり主体的にというところで…

A.(会長)

政策的に、今ご指摘あったように、社会保障とか教育とか、いわゆる生活保障をという言い方もありますが、民進党として議論を積み重ねてきて、かなりの内容のものになっていたAllforAllですね、その考え方というのは連合として持っている政策ともかなりのところ理念は共有できるものがあると思っていますので、そういう基盤は共有できるところが少なからずあると思っていますから、そのことは大事にしていきたいなと思っています。それとあの憲法と安全保障も結局さっき私が申し上げた、不必要に狭い門を作ってしまった、そのことが世の中にも非常に目立ってしまって、私はやや一人歩きしてしまったなと思っていて、私どもの推薦議員は3つの形に分かれてしまいましたけれども、その方々がそういうふうに分かれたように憲法観が違うとか安全保障に対する考え方が違うとか全く思っていないんですね。いろんな普段の付き合い方も含めて、不幸にしてたまたま分かれてしまったというような、私どもの推薦議員においてみればですよ、そういう感じも私は率直に持っていますので、憲法の問題も安全保障も連合という立場からするといわゆる労働・雇用とか社会保障・教育みたいな一丁目一番地とはちょっと性格は違うんですが、しかし共通のものの考え方、立ち位置というものは、少し大きめのゾーンでは持てているはずだと思っているんですよ。まずは今おっしゃっていただいたようなAllforAll的なところが基盤であると思いますけども、少しこの間不必要に分断されてしまったようなところは、本来の姿を私どもとしても追及すべきではないかなというふうには思っています。

Q.(日本テレビ・モリ氏)

そうした中でいうと、選挙直後に軽々には言えないという事もよくわかるんですが、そうすると連合としてどのようにして主体性を持って動いていくかというところというと今後何か考えていらっしゃるということはありますでしょうか。

A.(会長)

私どもはあくまで応援団ですから、そこのところは政治の世界に手を突っ込んでどうこうということは…手を突っ込んで何かが良い形に必ずなるというのだったら、それもあるかもしれませんが、そういうことじゃないですから、あくまでも政策理念を軸として連携できる方々としっかりと連携していく、このことを愚直に追求していくということに尽きると思っています。ただそれを積み重ねていけば、今回この非常に短い時間軸の中で起こったことというのはあくまでも今後の中期的な大きな動きの中の発端だと思っていますから、そこは粘り強く連合として清々とそういう連携を積み重ねていきたいと思います。

質疑応答[9]
Q.(朝日新聞・ツチヤ氏)

先ほど前原さんの今後の責任についてのご発言があったと思うんですけど、会長ご自身は今回の結果が起きたことについてのご自身の責任というのは、あると思っていらっしゃるのか無いと思っていらっしゃるのか、つまり今回希望の党に民進党が一本化するにあたって連合に対しては事後報告というわけではなく会長もしかるべき段階でそういう形で一本化するということを分かっておられたと、それに対して強く反対をしたわけではないという立場から言えば一定の責任はあるのではないかと見る向きもあろうかと思うんですが、そこも含めて今回のことについてのご自身の責任の有無、あるとすればどういうふうにそれを果たしていくべきと思っていらっしゃるか、そこについて教えてください。

A.(会長)

これも繰り返しになりますが私どもというのはあくまで応援団であって、前原代表の決断については、この場でもお話ししましたが、少なくともその時点でこれしかないだろうと受け止めたということです。したがってそのことは出来る限り連合の組織の中でもその時点でそのことの意味合いについてはできるだけ共有できるようにお話ししてきたつもりですし、その後の展開ということについてははっきり言ってそれは想定できる話ではなかったことも事実だと思いますので、これも今申し上げたことの繰り返しになりますけども、これからどういうふうに連合として対応していくのか、政策理念で結びあえる人とどれだけきちっと連携していくか、それと2年後の参院選を見据えて自分たちとしてどういうことを頭に描いていくのか、そのことに自分としての責任を果たしていくということだろうと思っています。

Q.(朝日新聞・ツチヤ氏)

会長として今回の事態については一義的には責任の範疇ではないという捉え方ですか、想定外だったという観点からいえば。

A.(会長)

私があれしろこうしろと言ってやった、こうなったということではないので、そこのところは一部に勘違いがあるのかもしれませんが、政治の世界で政治家がいろんな連携だとか、そのもとでの判断をされたことを私どもとしてどう受け止めて、選挙の応援をしていくのかということですから、そういう意味では今までと特段変わったことをしたつもりはありません。ただ起きた事柄が今までの普通の私どもとして応援をするということとは全く性格の違うような事柄が起きたということだと思っています。

質疑応答[10]
Q.(フリー・モリ氏)

応援団としてお尋ねしたいんですが、先ほど、不必要に政策公認の門を狭くした結果、不幸にして応援する候補者が3つに分かれてしまったというお話をされましたけども、最初に、できたばかりの希望の党に民進党の人達がどっとみんなで入ろうとした決定が極めて節操がなく、そこに問題の発端があったんじゃないかと思うんですが、この点は応援団としてはどのように評価されるんですか。

A.(会長)

私として前原代表の決断を受け止めたのは、やはり当時の民進党の状況というのが、このままいけば座して死を待つが如しであったことは事実だと思っているんですよ。これは私はそのこと自体大変不幸なことだと思っているんですよ、何かというと、民主党政権から民進党に至るまで政策理念は極めて正しいと思ってますから。政権を取って、マニフェストに掲げた事とやってみたら違ったねみたいなことはあったと思いますよ。それと決定的だったのはバラバラ感が出てしまった。で、私どものように身近に非常に近い距離のところで政策理念を見ている立場からすると、それでもこの間までの民進党が掲げてきた、さっき申し上げたAllforAllであるとかそういった考え方というのは非常に正しいし、政権与党に将来像が語られていないと、それに比べて民進党の方がはるかにしっかりした理念を持っていると私らは思っているんですが、世の中はやはり依然としてバラバラ感でもって民進党を語る、で、残念ながら足元でポツポツと離党者が出てしまう。私はこの方々に対しての非情な怒りというのは今もって大きいんですけども、そういう中にあって背に腹は代えられない状況の中でああいった決断もあり、そして代表がいうことに対して議論はあったと聞いていますけども最後は代表の決断にしたがって行こうということで両院議員総会で決定としたということは、私は少なくともそこまでのことは受け止める立場にいます。

Q.(フリー・モリ氏)

座して死を待つよりも、あるいは背に腹は代えられないから、これまでの一貫した理念を捨ててまでも希望の党に行くことは良かった、そういう評価ですか。

A.(会長)

少なくともその時点では。それは政治家同士の会話の中でそういう話をまとめられたのだと、いうふうに理解しましたので。要するにそういった決断をしないでいった時には、離党者がポロポロと出てくるということを止められなかったと思います。かつ当時は小池新党という言い方だったでしょうか最初の頃は、残念ながら私ども有権者も「風」に弱いというところがありますので、そこがどういう候補者の擁立なのかということも含めて「風」を背景にかなり大きい勢力を占めると、一方で民進党は細るばっかりということになったと、そういう危険性をこれは私どもだけではなくて世の中もそういうふうに見ていたと思うんです。その時点においてそれを回避するための決断だったと思っていますので、ただもう、すぐ直後から皆さんご存知のような展開になってしまったということだと思っています。

質疑応答[11]
Q.(ファクタ・ミヤジマ氏)

ここに「痛恨の極み」とあって、例えば奈良で馬淵先生ですとか、熊本の松野さんですとか、希望は105人で37人しか当選しなかったと。これは多くの有権者というよりも、地方連合組織を含めまして、抱きつき合流ですとか、希望の「排除」ですとか、そういうものに対して希望小池さんNOだという一定の地方労働組織の、要するにそちらについては立憲に比べて動かなかったという現実があるんじゃないかと思うんですが、私はこれがやはり応援者として105で37しか通らない、馬淵さんらを落としてしまったことの責任というのは、どうお考えになっているのか、やはり地方労働組織はちょっと本部と違う認識を持っているような気がするんですけどこの数字を見ると。

A.(会長)

地方連合会ごとの受け止めというのは様々だと思います。それは結局、希望の党であり立憲民主党であり無所属であり、すでに推薦候補の段階で様々だったわけです。そして結局いまやり取りさせていただいている中でスポットが当たっているのは、要するに28日の段階と29日以降が大きく変わってしまったということなわけですね。したがって、そういった中で、しかも地方連合会にとってみると、私ども本部ももちろんそうですけども、一体どういう形で自分たちの政策理念を共有してコツコツやってきた人たちを応援できるのか、公認調整が決まらないと、極めて異常な事態がずっと続いていたわけですね。したがってそのことが、じゃあ最終的に公示に至る段階でどういうふうに決着できたか、これは地方連合会によって様々ですから、受け止めも当然これは様々だと思っています。そのことは、これは様々ということを申し上げましたけれども、連合全体として大変な苦労をしてやってきた結果だと思っています。いま具体的に名前を触れられた方々も含めて、これは本当に残念というか、絶対国政にとって、私ども連合だけではなくて日本全体にとって有為な人物が落選してしまったというのはこれはもう非常に痛恨の極みだというふうに思っています。これはやはり急な解散で、こういう表現を私とっていますけども、戦国時代の策略のような解散で、それをまさに策略で切り返すようなことだったんですが、こっちの方の話は一挙に1日2日で流れが変わってしまったということの大きな流れの中に、ある部分は飲み込まれてしまったということだと思っています。

Q.(ファクタ・ミヤジマ氏)

要は地方労組も含めて、希望の旗の下ではやはりあまり気勢は上がらなかったと、そういう選挙になってしまったという反省はあるんじゃないでしょうか。そこはどうなんでしょうか。

A.(会長)

これは要するに、何をどういうふうに反省をするのか、ということなんですね。そこのところがちょっと今ひとつご質問の向きでよくわからないんですけども、それぞれの地方連合会、そこにおける構成組織は必死になって取り組んできたことは事実ですから、希望の党の立場で戦った推薦候補者もこれもその地域によって、あるいは戦い方によって様々だったと思っています。そういう中で本来は落ちるということがあってはならないような、本来はというのはおかしいですね僕らにとってみたら推薦候補者はみんな通ってほしいんです、みんな通ってほしい中でもとりわけ今まで私らと本当に良い連携の関係をもって心底から信頼できる議員だった人たちが落選してしまったというのはこれは痛恨の極みだとその一言に尽きると思っています。

質疑応答[12]
Q.(朝日新聞・ミナミ氏)

先月28日の両院議員総会で前原代表が合流を提案されて、そういった政治家同士の話し合いがついたと思って受け止めたということが、先ほど来、会長からあったと思いますが、その後の展開で小池さんの周辺からいろいろ「排除」という動きがあったと、その部分についてしっかり政治的に詰められていなかった前原代表の責任についてどのように評価されているかという点が1つと、今回希望の党と立憲民主党という形で野党の2つの極ができたわけですが、そこが食い合うような選挙区もあったわけですが、立憲民主党ができたことで、連合の推薦候補としては希望の党より多くの方を結果的には当選させることができたわけですが、選挙戦全体に与えた立憲民主党ができたことの影響というのはどのように評価されていますでしょうか。

A.(会長)

前原代表の責任ということについて私がどうこういう立場ではないと思っています。政治の世界というのは何が起きるか分からんみたいな、一寸先は闇とか言われますけども、最初から闇だったんじゃないかという言われ方もあるぐらいですから、そういう中で大変なご苦労をされてきたし、民進党代表としては最後もう一汗二汗かかれようとしていますので、私はそのことは終始代表は真摯な姿勢を保っておられるというふうに思っています。
それから、希望の党と立憲民主と、それとメディアの皆さん方も3極というふうに極が違うというふうに捉えられる向きがあるんですが、私は推薦候補者を通じて物事を捉える中では極が分かれているとは到底思えないですね。ただ絵柄としてそうなってしまっていて、希望の党で今回選挙に臨んだ方々の、私はよく知っていますから、政策理念は希望の党と維新で括られるようなそんなものではとてもじゃないけどないと思っていますので、ちょっとだからそういう3極という捉え方、かつ違う極だということがですね、1つ今回不幸を生んでいるということだと思っています。で、私らの推薦候補者同士でバッティングするということは基本的にない中でやってきましたので、そういう中での今回の結果だというふうに思ってます。

Q.(朝日新聞・ミナミ氏)

追加で確認なんですが、極が違うわけではないんだけど違うように見えてしまったということではあるんですが、枝野代表がかなり苦渋の中で新党を立ち上げたその決断自体は会長としてどのように評価されているかという点が1つと、あともう1つ冒頭の発言でもあったように、与党1野党1の構図に持ち込むことが大事だということなんですが、現実の今の政界の中では野党の中に共産党というものがある中で、共産党との関係というのを今回の選挙結果を踏まえて改めてどのようにお考えか、その2点をお願いします。

A.(会長)

枝野さんの判断はこれはその当時の状況の中で、ある意味やむを得ざるということも含めての判断だったと思いますので、一日一日状況が、息をのむような展開の中でしたし、タイムリミットがある中でギリギリの判断だったというふうに私は受け止めたいと思います。
それと一対一の図式を作れなかったということについては、私は、関わる政治勢力それぞれの責任は重たいと思っています。共産党の方々も3極だという図式を強調されていたようですが、結果としてじゃあそれぞれの皆さん方の行動が自公与党を利することになった部分も少なからずあると思ってますから、ここは改めて検証されるべきではないのかなとこんなふうにも思っています。

質疑応答[7]の補足
A.(事務局長)

先ほどシカタさんからあったところですが、組織内16人中13名議席獲得。13名の内訳は小選挙区7、比例6。ちなみに13名の党別の内訳は次の通りです。希望5、小選挙区1、比例4。立憲民主党4、小選挙区2、比例2。無所属3。社民党1、選挙区と、いうことになります。以上です。

質疑応答[13]
Q.(朝日新聞・サワジ氏)

さっきの共産党との関係にも関係するかもしれないんですが、今回野党第1党に立憲民主党がなり、連合推薦候補も立憲の方が多いということになったんですけど、かなり多くの選挙区で市民連合を介する形で共産党とのある種の共闘関係を作って当選された候補が多いと思うんですが、そこは今後の共産党との関係について、神津会長は否定的な構図で勝たれた方がかなりいらっしゃるわけですがそこについてはどういうふうに評価されますか。

A.(会長)

立憲民主党の一連の今回の立場も、サワジさんおっしゃられたように市民連合との間でしっかりと手を組むということが基本だったと思ってますので、したがって共産党を含めて共闘ということではなかったと思ってます。ただやはり選挙戦実際に進んでいく中でいろんな形で共産党の方々が目立っていた部分があってですね、そこはむしろ相当苦労されたんじゃないかというふうに見ています。やはりそもそも共産党としての今の党名、綱領ですね、私どもはこれまでの長い歴史の中で実際そこは相容れない存在だということは、この認識というのはずっと変わっていませんが、実際のところ本当にどうされていくつもりなのかなというふうにすら思うんですけどもね。非常に今回、繰り返しになりますけども、実際に立憲民主党が出てるところでも様々だったと思いますし、本当の意味で自民党、公明党、巨大与党に対して、それぞれの政党が漁夫の利を得させないようなことはよく考えていく必要があるんじゃないのかなというふうに思います。

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