はたらくを考える

GW明けに仕事をしたくない 新卒が7割超も!?

連合は「必ずそばにいる存在へ」をスローガンに、すべての働く人が安心して働き、くらし続けられるための取り組みを進めています。2023年の春から社会人として働き始めた新卒社員に対し、ゴールデンウィーク明けの仕事のモチベーションについて、Twitterでアンケート調査を実施しました。新卒社員が職場で対峙している問題とは? アンケート結果をもとに考察します。

連休明けは「辞めたい」新卒社員が続出!?

最長9連休となったゴールデンウィークが終わりました。2023年の4月から新生活をスタートさせた新卒社員のみなさんは今、仕事に対してどのような想いを抱いているのでしょうか?
連休明けの2023年5月8日(月)〜11日(木)の4日間、Twitterのアンケート機能を使って「仕事」に関する意識調査を実施しました。

今回のアンケート調査によると「仕事行きたくない」「仕事やめたい」と、今の仕事に対してネガティブな感情を持っている人は全体の7割に及んでいます。

一方、連合が学生(高校生、高専生、大学生、専門学校生、短大生、大学院生)の男女1,000人を対象に行なった「学生を対象とした労働に関する調査」(2023年1月公表)では、“卒業後に就職した会社で定年まで勤め続けたいか”という質問に対し「勤め続けたい」が77.1%と圧倒的多数でした。理由として「安定した仕事に就きたい」「長く一つのことに取り組みたい」が多く、安定志向の若者が多いことを示唆していました。

「勤め続けたい」から一転「辞めたい」に。その理由とは?

入社前は安定志向が強く、定年までの勤続意向を持っていたにもかかわらず、入社からわずか1ヵ月で転職意向が高まってしまったのは、どうしてなのでしょうか?

連合が、大学卒業後に新卒で正社員として就職した全国の入社2〜5年目の男女1,000人を対象に行なった調査「入社前後のトラブルに関する調査2022」(2022年4月公表)では、卒業後に最初に就職した会社を離職した人に“新卒入社した会社を辞めた理由”を聞いたところ「仕事が自分に合わない」が40.1%と最も高く、次いで「労働時間・休日・休暇の条件が良くなかった」が31.0%、「賃金の条件が良くなかった」が27.4%と、労働条件に起因する離職理由が半数以上を占めていました。

入社時の労働条件明示方法別に見ると、書面で渡されていない人では「労働時間・休日・休暇の条件が良くなかった」が最も高く、労働時間や休日・休暇の条件に不満を感じて離職する人が多い傾向にありました。労働条件を書面で明示されていない場合、賃金が仕事に見合わないケースや募集要項や採用時の説明と実際の労働条件との間に乖離が生じているケースが多いようです。

また、離職率を入社後の新人社員研修や先輩・上司からの指導・アドバイスの有無別で見ると、指導・アドバイスがあった人に比べ、なかった人の離職率が高い傾向にありました。

新卒社員はただでさえ生活環境が大きく変わり、不安や緊張を抱えやすい状況にあります。そこに仕事の相性や過酷な労働環境などが重なり、身も心も疲弊して、結果「辞める」という選択をせざるを得ない状況に追い込まれてしまっているのかもしれません。

そしてその背景には、採用の際に明示された労働条件と現場での労働条件が異なるケースや、労働基準法に違反しているケース、就業中のモラハラ、パワハラなど、さまざまな問題が潜んでいる可能性もあります。

「労働組合」は労働者の味方。一人で悩まないで!

では、新卒社員が勤め先に不安や悩みを持った際、誰に相談したら良いのでしょうか?

同調査では、“勤め先における不安や悩みの相談先”について、「家族・友人」が最も高く、次いで「勤務先の上司・同僚」となりました。(連合調べ)

心療内科の専門家は、「不調が出た時は、一人で抱え込まず必ず誰かに相談を」と強調します。「弱みを見せまいと一人で抱え込み、普段通り振る舞おうとすればするほど、症状が深刻化してしまいます。SOSを発信するのは、弱さの露呈ではなく能力の一つ。話すだけで心が軽くなる人も多いですし、職場の対応や治療など、具体的な解決策につながることもあります」と話します。

心療内科の矢吹弘子医師のインタビューはこちら

まずは、身近にいる相談しやすい相手に悩みを打ち明けてみることが大切ですね。しかし、それでもまだ不安や悩みが解決しない場合や、周りに相談できる相手がいない場合は、職場の労働組合に相談するのも一つの方法です。労働者が主体の労働組合は、職場環境をより良くしたいと願う人を支え、仕事にやりがいを、生活に充実感をもたらすべく活動する団体です。

また、労働組合の中央組織である連合では、労働条件や職場環境の改善といった職場レベルでの課題解決はもちろん、労働法制、社会保険制度、経済政策など、さまざまな社会的問題を解決しています。

一人で抱え込まず、一度相談してみてはいかがでしょうか?

【Info】
〇労働組合とは? https://www.jtuc-rengo.or.jp/rengo_online/2023/05/05/914/
〇連合なんでも労働相談ホットライン https://www.jtuc-rengo.or.jp/soudan/ 
〇連合HP https://www.jtuc-rengo.or.jp/ 

RANKING

DAILY
WEEKLY
MONTHLY
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  1. 1
  2. 2
  3. 3

RECOMMEND

RELATED

PAGE TOP