エッセイ・イラスト

本田技研労働組合(自動車総連)-オトナの社会科見学-

株式会社本田技術研究所
自由な研究開発環境を実現するため、1960年に本田技研工業の研究開発部門を分社化。HONDAを支えるドライビングフォースとして、新技術の基礎・応用研究と技術開発、新価値商品の研究開発を行う。先進技術研究所では、アバターロボットや自動運転技術をはじめ、電動垂直離着陸機(eVTOL)、宇宙輸送機など革新的な生産技術の研究に取り組んでいる。
(本内容は月刊「連合」2022年7月号に掲載した内容を再掲したものです)

今回、職場の紹介をしていただく方は

未来の事業への種をまく仕事

「入社前は、車のボディ設計がしたかったんです。ロボットに関わるとは思っていなかった」と笑うのは、ホンダの先進技術研究所でロボット開発に携わる馬場さん。現在は、遠隔操作で人と同じ動きを可能にするアバターロボットの設計を担当しています。「人間が入れない場所での作業だったり、遠隔でお医者さんが診察できたり。触診ができる繊細さと人を持ちあげられるパワー、それらを網羅できれば、大きな価値があると思います」。

設計は「200グラムのものを持つには、どれだけの力が必要で、そのためのモーター、減速機、さらにどのフレームなら軽くできるか、工作方法まで図面化していきます。ここまで一貫して担当するのは、珍しいかもしれません」。計算の数値をわずかに変えるだけでまったく違った機構(しくみ)になると言い、「とにかく物理を理解すること」が大事だそう。

大学で機械工学を学び、ホンダへ。「自分も車が好きだと思ってたけど、周りは『好き』の度合いが違う人ばかり(笑)。でもアイデアって、そればかり考えているから出てくることもあれば、詳しくないからこその発想もある。多様性があって面白いと思います」。

馬場さんは、研究所の仕事を「未来への種まき」だと言います。「次の事業の柱になる(かもしれない)種です。でもすぐに利益が出る仕事じゃないから、そこはみんな、プレッシャーを感じながらやっていると思う」とも。「ロボットに限らず、ホンダがホンダらしくあり続けるために必要なこと、そこに関わっていける人材になりたいと思いますね」。

(本内容は月刊「連合」2022年7月号に掲載した内容を再掲したものです)

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