初めての労働問題でもよくわかるコラム

気がつけば、毎日、残業…

 
「36(サブロク)協定」ってなに?

 会社で働くみなさんの中には、日々の業務に追われ、気がつけば残業や休日出勤が当たり前になってしまっている人も多いのではないでしょうか。

 実は、使用者は労働者を法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超えて、または法定休日に労働させることは、原則的できないことになっています。

 労働基準法では、「時間外・休日労働に関する協定」を労働者の代表と使用者が締結し、労働基準監督署長に届け出ていることを要件として、その協定で定められた範囲内でのみ、例外的に時間外労働・休日労働を認めています。この「時間外・休日労働に関する協定」が、通称「36(サブロク)協定※1」です。

 使用者が36協定を締結せず、労働者を時間外労働・休日労働させれば違法となり、処罰の対象となります。厚生労働省が実施した調査※2によると、「36協定を締結している」中小企業の割合は43.4%と、半分にも満たないという結果に。締結していない企業にその理由をたずねると、「36協定の存在を知らなかった」という回答が35.2%にも上りました。

 また、36協定を結んだからといって、「何時間でも、休日でも残業させてよい」ということではありません。あくまで例外ですので、時間外労働・休日労働は必要最小限にとどめられるべきものです。※3

 これまでの日本の働き方は、長時間労働を前提にしてきました。しかし、これからの働き方をワーク・ライフ・バランスの観点から考えたとき、いかに短時間に効率よく働くかを考えることが重要です。
 「時間外労働そのものが例外なものだ」ということを、使用者はもちろん労働者も認識することが大切です。

※1.
“サブロク”協定と呼ばれる理由は、時間外・休日労働に関することが労働基準法第36条で
規定されているためです。
※2.
2014年度労働時間等総合実態調査
※3.
36協定に記載する延長時間の限度について労働基準法に定めはありませんが、1ヶ月の場合の限度時間を
45時間とするなど、限度基準を定めた告示が出されています(もっとも、「特別条項つき協定」を締結すれば
限度時間を超える時間外労働も許されており、限度基準を定めた告示の持つ規制は強力なものとは
言い切れません)。