東京電力パワーグリッド株式会社
首都圏を中心とする1都8県の電力供給を担う一般送配電事業会社。東京電力のホールディングカンパニー制への移行に伴い、2016年4月に発足された。電気を安全・確実に送り続けることを使命として、エリア全体の需給バランスの調整、送配電ネットワークに流れる電気のコントロール、送配電設備の建設・保守・管理などを行っている。
(本内容は月刊「連合」2022年5月号に掲載した内容を再掲したものです)
今回、職場の紹介をしていただく方々は
電力を安定供給する責任と自負
東京電力の中枢・中央給電指令所。ここでは首都圏と静岡・長野・福島の一部への電力供給を制御。周波数50㎐の電力を安定的に供給するため、電力需要を予測しながら各所に発電量の指示を出しています。「周波数が狂うと、エリア内の機械がうまく動かなかったり、壊れたりしてしまう。その調整が担当者の肩にかかっている。特に再生可能エネルギーは出力変動が大きいため、その調整が大変難しく、責任は重いです。私も指令業務をしていたときは、胃の痛む思いでした」と瀬良さん。
昨年からは、管内に総延長4万キロあるという送電線の維持・管理を担当しています。安定供給を確保しつつ、送電線のどこを、いつ止めてメンテナンス、更新するかを、各部署や各社と調整しています。「大体4〜5年先までの予定を並行して進めているので、『1月の件なんだけど』と言われて『いつの1月ですか?』ってなりがち」と笑います。
「阪神・淡路大震災で被災したのが3歳のとき。兵庫の学校では震災を学ぶ機会があって、電気に興味を持ったのは中学生の頃でした。学生時代にインフラとしての必要性に関心が向いて、それで東電に入社した感じです」と瀬良さん。やりがいを尋ねると、「責任が重いこととやりがいが直結するとは思わないけど、家族の家、自分が手にする製品をつくる工場、そこに安定的に電気を供給しているという自負はあります。それがやりがいなのかな。お客様が『使えて良かった』、私たちは『準備して良かった』、皆がウィンウィンな関係をつくるのが理想かなと思いますね」。
(本内容は月刊「連合」2022年5月号に掲載した内容を再掲したものです)