国際活動

 

OECD 労働組合諮問委員会(TUAC)

OECD の活動に労働組合の意見を届ける

 TUACとは、経済協力開発機構(OECD)の諸活動に対する助言を行うことを目的に設けられた、労働組合の代表からなる組織です。
加盟人員数において、連合はAFL-CIO(アメリカ)に次いで世界第2位。TUACの主要加盟組織として、連合の逢見事務局長がTUAC副会長を務めています。
 連合は、総会や各種作業部会などTUACの主要な会議への参加を通して、TUACの活動に対する意見反映や情報収集を行うとともに、OECD閣僚理事会議長国との協議などにおいては、副会長組織の立場からTUACを代表して発言し、政府間会合に働く者の声を届けています。またTUACからは発行物の配布やインターネット等を通じて、OECDやTUACの諸活動に関する各種情報提供が行われています。

連合が主に参加しているTUACの3つの主要会議
1. TUAC総会・運営委員会
(年2年開催)
加盟組織の代表が集まり、TUACの活動方針の決定や活動報告が行われます。
2. TUAC経済政策作業部会
(年2回開催)
加盟組織の政策担当者が集まり、世界の経済見通しや、成長に向けた経済政策及び雇用政策などについて討議を行い、OECD閣僚理事会やG20/G7(8)サミット等への労働組合声明を作成する等の活動を行っています。
3. TUAC貿易投資作業部会
(年2回開催)
OECD多国籍企業行動指針に関する各国の取り組み状況の共有など、責任ある企業行動の促進に向けた意見交換を行っています。また、BIAC(経済活動諮問委員会)とともに、OECD投資委員会との協議に参加しています。
世界経済の発展をめざして

 OECDはマーシャルプラン(ヨーロッパ復興計画)や世界経済発展への貢献、開発途上国の援助、多角的な自由貿易の拡大を目的に1961年に設立された国際機関で、日本を含めた先進34カ国が加盟しています。その諸活動に対する助言を行うことを目的に、労働組合の代表からなるTUACと、ビジネス界の代表からなるBIACが設けられました。
 TUACに現在加盟しているのは、OECD加盟31カ国にある59の労働組合ナショナルセンターです。連合やAFL-CIO(アメリカ)、DGB(ドイツ)、TUC(イギリス)等のITUC主要加盟組織の他に、ITUC未加盟の労働組合もいくつか加盟しています。加盟人員は約6600万人で、事務局はOECD同様、パリにあります。

 TUACの主な役割は、経済や社会等に関する国際討議の場に、労働組合としての意見を反映することです。具体的には、G8/G20サミットやOECD閣僚理事会、労働大臣等の閣僚会合に向けて労働組合声明を作成し、これら国際会議体との協議を行ったり、OECDが行う諸活動に対して労働組合の見解をまとめ提言するなどの活動を行っています。また、OECDで合意された「OECD多国籍企業行動指針」の普及や違反案件の解決に向けた働きかけを行っています。
 連合は、TUACが運営する企業責任(コーポレート・アカウンタビリティ)プロジェクトへの資金提供や、アジア各国のナショナルセンターと共催する二国間セミナーの開催等を通じて、OECD多国籍企業行動指針の普及を図っています。