国際活動

 

開発協力活動(NGO との協働)

労働組合とNGO の共通目標を達成するための連携

 国際協力NGOが貧困、人権、平和、環境など地球規模の問題に積極的に取り組む一方で、労働組合も労働運動の一環として、国際的な社会貢献活動に力を注いできました。NGOと労働組合は共通の課題を多く抱えており、それぞれが国際的にも重要な役割を果たしています。また、貧困削減、人権擁護、平和構築、環境保全などの到達目標である「MDGs(国連ミレニアム開発目標)」を達成するためには、NGOと労働組合の枠組みを超えた協力が不可欠です。 これまでもNGOと労働組合は、社会開発と国際連帯という共通の目標に向かって、人材、資金、技術を互いに補完しあうかたちで協力関係を築いてきました。そして2004年9月1日、NGOと労働組合の連携を組織化した国際協力活動を行うため、「NGO-労働組合国際協働フォーラム」が設立されました。

労働組合にできる国際協力活動

 連合は、SDGsの達成をめざしています。SDGsとは、2015年9月にニューヨーク国連本部で開催された「国連持続可能な開発サミット」において掲げられた目標で、ミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、17の目標(ゴール)と169のターゲットで構成されています。SDGs達成のためには各国政府や国際機関だけでなく、NGO、労働組合、市民一人ひとりの貢献が必要です。

 NGO-労働組合国際協働フォーラムでは、NGOと労働組合が協働して課題別のグループ活動を行っており、児童労働グループ、HIV/エイズ等感染症グループ、母子保健グループの3つのグループがあります。連合はフォーラムの労働組合側事務局を担っており、NGOと労働組合双方の互選による合同企画委員会の運営を通じて、課題別グループの活動に関わっています。
 また連合は、児童労働の根絶をめざして「児童労働ネットワーク(CL-Net)」を設置し、運営委員として各種活動に関わっています。

NGOと労働組合の連携による国際協力活動
1.物品を通じての協力 NGOで販売しているフェアトレード製品やカレンダーを購入したり、NGOに物品の寄付を行う方法があります。組合でNGOの物品の購入や寄付を取りまとめたり、組合員へのチラシ配布等の広報協力を行うことで、NGOの活動や現地の人たちの生活を支援できます。
2.資金協力 NGOが支援地で実施している開発プロジェクト(教育、保健衛生、植林、村づくりなど)や緊急救援に資金協力をすることは、貧しい人たちの生活向上や、権利を奪われた人たちの人権擁護につながります。
3.スタディツアーを
 通じての協力
数多くのNGOが、海外の支援地や様々なNGOの活動現場を見て回るツアーなどを行っています。
4.海外での共同事業運営 国際協力活動に熱心な労働組合では、NGOとの共同事業を海外で運営している事例もあります。
5.意識啓発・キャンペーン NGOは、児童労働や教育、保健衛生、HIV/エイズ、政府開発援助(ODA)、人権と平和などの国際的な問題について、多くのキャンペーン活動を実施しています。また学習会を開催し、途上国の現場の状況と支援活動について一般市民の方に伝えています。労働組合として、NGOのキャンペーン活動に賛同したり、講演会やイベントの講師にNGO関係者を招いて国際協力問題について学ぶことは、組合員一人ひとりの意識変革につながります。