リーダーズボイス

神保事務局長の頂の景色【1】
「力を合わせて一歩一歩着実に」

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本内容は季刊「RENGO」2026年春号から連載がスタートした「神保事務局長の頂の景色」を再掲したものです。

連合運動の幅広さや奥深さを実感

連合事務局長に就任して5 ヵ月。「見える景色は変わりましたか?」と聞かれたりします。
これまでも連合副会長や労働条件・中小労働委員会の委員長という立場で、連合運動に深く関わってきましたから、その全体像は見えているつもりでした。ところが、見えていたのはごく一部。新たに見える景色に連合運動の幅広さや奥深さを実感する日々です。また、しばらく電機連合の会長も兼務しますが、2つの立場を兼ねることで、産別の活動と連合の運動が自分自身の中でより一体感をもってつながるようになりました。
そんな気づきもあって、このコラムのタイトルを「頂の景色」としました。
「頂」とはチームがめざす目標、「頂の景色」とはその最高到達点。目標達成のためにチーム全員で努力を重ねていく過程こそ大切だという意味で、チームスポーツなどでよく使われる言葉です。連合運動で言えば、「頂」は、連合ビジョンが掲げる「働くことを軸とする安心社会」。その実現に向けて、みんなで力を合わせて一歩一歩着実に進んでいきたいという思いを込めました。
社会はめまぐるしく変化しています。「頂の景色」は、その途上からは見えているようで見えないし、「頂」に近づいたと思ったら、また新たな課題が出てきたりします。でも、変化にアジャストして課題の解決に立ち向かい、困難な壁をいくつも乗り越えた先にある「頂の景色」をみんなでつかみとりたいと思います。

引き続き熟議の国会運営を

変化と言えば、2月8日投開票の第51回衆院選です。自民党が単独で衆議院の3分の2を占める大変厳しい結果となりました。連合としても総括していきますが、短期間かつ厳冬期の選挙対応をいただいた皆さまにあらためて感謝と敬意を表します。
振り返ると、2024年10月の解散総選挙の結果、自民・公明は衆院で少数与党となり、2025年7月の参院選でも少数与党となりました。この状況は、政策を前に進める大きな力になりました。「熟議の政治」が生まれ、野党が提案してきたガソリン減税(暫定税率廃止)や「103万円の壁」の見直し、設備投資の即時償却などが次々と実現することになりました。
自民党の勝因は様々分析されていますが、こうした政策実現が「政権の成果」として国民に受け止められてしまった面もあったのではないでしょうか。選挙後も、裁量労働制の見直しをはじめ、連合と意見を異にする政策の推進に意欲を示していて危機感を覚えます。巨大与党の数の力を背景に強引に押し切るのではない、熟議の国会運営を求めていきたいと思います。

組合活動のノルムを変えていく

労働組合の旧態依然の体質にも強い危機感を抱きました。自戒を込めて言えば、労働組合はこうあるべきという概念がもはや時代に合っていない。「こぶしを振り上げての団結ガンバロー」のイメージでは抵抗感を示す人も少なくないのではないでしょうか?組合はどう見られているのか、意見を聞いて、それを素直に受け止め活動に取り入れていく。賃上げのノルムだけでなく、労働組合への理解・共感・参加を広げるために組合活動のノルムも変えていく。これは急がなければと思っています。
波乱の幕開けとなった2026年ですが、これまで以上に春季生活闘争や政策・制度の取り組みを社会に波及させていくことが求められています。幸い私の特技は「楽観的に考えられる能力」。よく食べ、よく飲み、よく寝て、ストレスをため込まず、皆さんと一緒にこの難局に立ち向かっていきたいと思います。

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