連合ニュース 2026年

 
2026年09月11日
核兵器廃絶の実現に向けて各国大使館に要請を実施
~アメリカ、フランス、イギリスの大使館に要請~
フランス大使館手交

連合は、唯一の戦争被爆国のナショナルセンターとして、核兵器の廃絶と世界の恒久平和の実現をめざし、核兵器保有国に対する要請や意見交換を継続して行っている。被爆81年を迎えた2026年も、原水爆禁止日本国民会議(原水禁)、核兵器廃絶・平和建設国民会議(KAKKIN)とともに、8月21日にアメリカ、8月25日にフランス、9月9日にイギリスの各駐日大使館を訪問し、「核兵器廃絶」に向けた要請行動を実施した(ロシア、中国、インド、パキスタンの大使館に対しては要請書を郵送)。


<アメリカ大使館>
連合・春田総合運動推進局長は、被爆から81年を経ても後遺症に苦しむ被爆者の実相や広島・長崎での平和行動の取り組みを伝え、「国連等へ524万筆超の署名を提出したが、5月のNPT再検討会議は各国の隔たりから成果文書が採択できず、NPT体制への信頼失墜を深く憂慮している。ロシアによるウクライナ侵略や中東情勢など核使用の危機が高まる中、大国であるアメリカには核兵器廃絶に向け強いリーダーシップを発揮していただきたい」と要請書を手交した。
これに対し、アメリカ大使館のアナトール・ファイキン安全保障政策課書記官は、要請を確かに受け取った旨を述べた上で、「トランプ大統領自身が、『アメリカは核なき世界の実現に向けてリーダーシップを発揮し取り組んでいく。』と発信している」と応じた。


<フランス大使館>
連合・春田総合運動推進局長は、「5月のNPT再検討会議で最終文書が不採択となり、NPT体制の形骸化や軍縮停滞を深く憂慮している。フランスには対立を避け、核禁条約(TPNW)への歩み寄りや非核化のプロセス明確化、CTBT発効に向けた強いリーダーシップを求めたい」と要請書を手交した。
これに対し、元本省NPT担当のジャンヌ・リシャール参事官は、「NPT体制は安全保障の礎であり、核軍縮・不拡散・平和利用の3本柱を重視し、CTBT発効など段階的なリスク低減を進めている。TPNWの理念は理解するが、民主主義国(米英仏)のみが核を放棄すれば、国際法を守らない専制国家(ロシア、中国、北朝鮮)に対し極めて脆弱になるため現時点で加盟はできない。また欧州の防衛費増額は軍国主義ではなく、ウクライナ侵略を受けた切迫した自衛措置だ。再検討会議の不採択は遺憾だが実質的議論は活発であり、単なる形式的な合意文書よりも実効性のある行動が重要だ」と応じた。


<イギリス大使館>
連合・齋藤総合国際政策局長は、被爆から81年が経過する今も核の脅威が増大している現実を指摘し、広島・長崎での平和行動の取り組みを伝え要請した。
これに対し、駐日イギリス大使館のエンツォ・ディグレゴリオ二等書記官は、「核保有国を含まない枠組みは実効性を欠くためTPNWは批准せず、多国間枠組みの堅持と『ステップ・バイ・ステップ』を支持する。1991年以降は核実験を行っておらずCTBTを支持し、原子力は脱炭素に向け平和利用している」と応じた。また、渡邊議長(KAKKIN)からの核抑止論に関する問いには「同盟間での能力把握が無秩序な核増強を防ぐ」と述べた。谷事務局長(原水禁)が若者や女性の参加など市民行動の変化を伝えると、歴史学者である入江昭氏の言葉を引用して「市民社会の対話や抗議行動こそが民主主義の証であり、外交とは政府間だけでなく人々の対話でもある」と応じ、相互理解に共感を示した。

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