事務局長談話

 
2015年10月06日
TPP(環太平洋パートナーシップ協定)交渉の大筋合意に関する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 神津 里季生

  1.  TPP交渉参加12か国は10月5日、米国アトランタで開催されたTPP閣僚会合での共同記者会見において、TPP交渉が大筋合意に至ったことを発表した。その中で、連合が求めてきたILO中核的労働基準の遵守が協定に盛り込まれたことは評価できる。しかし、合意内容の詳細は明らかにされておらず、TPP交渉の各分野における懸念も払拭されていない。政府は交渉経過を含め合意内容について説明責任を尽くすべきである。

  2.  連合は、2011年12月に確認した「『政府の経済連携に関する取り組み』に対する連合の当面の対応」に基づき、TPPが幅広い分野に影響を及ぼす可能性があることを踏まえ、懸念される課題について適切に対応することを政府に求めてきた。さらに、ITUCや交渉参加国のナショナルセンターをはじめとする多様な関係先と連携強化をはかり、主体的に情報収集を行ってきた。

  3.  大筋合意を受け、今後、交渉参加各国においては、条約文の確定や国会承認など、条約締結に向けた手続きが進められることになる。政府は、合意内容の詳細について、早急に国民に情報開示するとともに、国民的合意形成に向けた丁寧な対応を行うべきである。また、国民への影響について的確な分析を行い、影響試算の検証を行うとともに、万全の国内対策を講じる必要がある。とりわけ、食料・農林水産分野、食の安心・安全など、安心社会の基盤となる重要事項については、重点的に対策を講じる必要がある。

  4.  連合は、アジア太平洋地域における経済連携の推進が、わが国の持続的成長と雇用創出はもとより、同地域における公正で持続可能な発展とディーセントワークの実現に寄与するものとなるよう、引き続き、今後の政府の対応や国内外の動向を注視しながら、国民生活に影響を及ぼす懸念事項とその対策について精査し、政府・政党への要請や政策協議などを通じて必要な対応を求めていく。


以上