事務局長談話

 
2014年01月24日
「パートタイム労働法の一部改正法案要綱」についての談話
日本労働組合総連合会 事務局長 神津 里季生

  1.  1月23日、労働政策審議会雇用均等分科会は、「『短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律』(以下パートタイム労働法)の一部を改正する法律案要綱」を答申した。法案要綱の諮問が「建議」から約1年半後と大幅に遅れたことは遺憾であるが、法案要綱の内容については、パートタイム労働者の権利保護を進めるものとして一定の評価ができる。

  2.  法案要綱の主な内容は、2012年6月21日に分科会でとりまとめられた「今後のパートタイム労働対策について」(労働政策審議会建議)の内容を踏まえ、パートタイム労働法に (1)短時間労働であることを理由とした不合理な処遇格差の解消などに関する待遇の原則条項の新設、(2)正社員との差別取扱い禁止の対象となるパートタイム労働者の範囲拡大等、(3)雇用管理の改善等に関する措置の内容の説明義務の新設、(4)相談のための体制の整備、(5)行政への報告の拒否等を行った事業主への過料や勧告に従わない事業主名の公表、などを追加するものであり、これらは評価できる内容である。

  3. 一方、連合は1月23日の分科会の審議の場で、「建議」において現行指針から法律への格上げが適当とされた「待 遇の決定にあたって考慮した事項の説明を求めたことを理由とした解雇その他不利益取扱いをしてはならない旨」が法律案要綱に盛り込まれなかったことに対し、遺憾の意を表明した。「建議」の内容は重く受けとめられるべきであり、その趣旨は今後何らかの形で担保される必要がある。
     また、建議では「通勤手当を一律に均衡確保の努力義務の対象外とすることは適当ではない旨を明らかにすること」となっていたが、現行法で対象外の例示として挙げられている「通勤手当」の文言を削除することなく、施行規則による措置としたことに対し、強い懸念を表明した。通勤手当が一律に均衡確保の努力義務の対象外となるといった誤解や混乱を招かないよう、位置づけを明確にすべきである。

  4.  今回のパートタイム労働法の改正は、1000万人を越えるパートタイム労働者の待遇を改善していくものであり、その意味で影響は大きい。
     連合は、今回の法律の改正案について、国会審議などを通じて残る懸念点の解消をはかるべく働きかけを強めると同時に、法案の重要性を社会に広く訴え、その早期成立に向けての運動の展開に全力で取り組み、「働くことを軸とする安心社会」の実現を目指す。


以上