事務局長談話

 
2013年12月20日
「経済の好循環実現に向けた政労使会議」のとりまとめにあたっての談話
日本労働組合総連合会 事務局長 神津 里季生

  1.  「経済の好循環実現に向けた政労使会議」は、12月20日、「経済の好循環実現に向けた政労使の取組について」をとりまとめた。5回にわたる会合を通じ、政労使がデフレ脱却と経済の好循環実現に向けた認識の共有化に努め、一定のとりまとめに至ったことは有意義なことであり、今後、具体的な取り組みによって結果を出すことが重要である。

  2.  デフレ脱却に向けて、企業収益と賃金上昇の好循環をつくり、日本全体に波及させることが必要であるとの認識がとりまとめに盛り込まれたことは評価できる。こうした認識は、来春に留まらず、消費税の二段階での引き上げや日銀のインフレ目標の時間軸を踏まえた、中期的なものとして受け止める。
     また、大企業に焦点を当てた当初の議論から視野が広がり、中小企業で働く労働者や非正規労働者の賃金底上げの重要性が認識され、とりまとめの柱として位置づけられたことも率直に評価しておきたい。しかしながら、そこに盛り込まれた、消費税の円滑かつ適正な価格転嫁をはじめとする取引関係の適正化や中小支援策の拡充、ならびに非正規から正規へのステップアップをはかる取り組みや人材育成の強化などが着実に実行され、日本全体の底上げにつながるのか、しっかりと検証していかなければならない。

  3.  連合はこの「政労使会議」に参加するにあたって、労働政策審議会で議論すべき課題は扱わないこと、労使自治・労使交渉に政府は介入しないことを前提としてきた。その上で、[1]わが国はワーキング・プアの増大、賃金水準の低下、社会的セーフティネットの機能不全など危機に陥っていること、[2]危機を克服するには、働く者全体の暮らしの底上げ、とりわけ、非正規労働者や中小企業で働く労働者の格差是正と貧困の解消、女性の社会進出支援などが急務であり、労働分野の規制緩和は、これに逆行するものであること、[3]労働組合は、生産性三原則(雇用の安定、労使協議、公正な分配)を基本とする健全な労使関係をより一層強化し、すべての働く者のディーセント・ワークの実現に取り組むことなどの意見表明をしてきた。

  4.  連合は、デフレ脱却と経済の好循環実現にむけた責任を果たすべく、経済成長と所得向上を同時に推し進め、すべての働く者の底上げ・底支えと格差是正をはかる2014春季生活闘争を総力を挙げて展開するとともに、雇用不安を助長する労働分野の規制緩和に対しては、より一層の世論喚起を行い断固阻止していく。


以上