事務局長談話

 
2012年04月02日
社会保険の適用拡大等に関する国民年金法等改正法案の閣議決定に対する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 南雲 弘行

  1.  政府は、3月30日に「公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案」を閣議決定した。法案には、「社会保障・税一体改革大綱」(2月17日閣議決定)の中で「現行制度の改善」として示された基礎年金国庫負担1/2の恒久化や年金の最低保障機能の強化(低所得者等への年金加算、受給資格期間の短縮等)、短時間労働者への社会保険適用拡大などが盛り込まれた。こうした改革項目は、安心と信頼の国民皆年金制度の実現に向けた改革の第一歩として概ね評価できる。

  2.  基礎年金国庫負担1/2は、税制抜本改革により得られる税収を充てることを踏まえ、2014年度から恒久化するとされた。国庫負担1/2恒久化は年金財政の安定性確保のために必要不可欠であり、税制抜本改革とともにその実現を強く求める。併せて法案には2014年度までの間の国庫負担1/2維持に関する交付国債の償還事項等も定められたが、2012年度の交付国債の発行根拠となる国民年金法改正法案は、2月10日に国会へ提出されたまま審議が進んでいない。与野党は、国民生活を混乱させることのないよう法案成立に向けて建設的な国会審議を行うべきである。

  3.  短時間労働者への社会保険の適用拡大については、適用対象が[1]週労働時間20時間以上、[2]月額賃金7.8万円以上、[3]勤務期間1年以上、[4]学生は除外、[5]従業員501人以上の企業-の5条件を満たした労働者に拡大される。これにより、新たに45万人を対象となる。
     連合は、原則すべての雇用労働者への社会保険適用を目指し、審議会での意見反映や、構成組織、地方連合会と連携し、政府・与党への積極的な働きかけを行ってきた。今回、週労働時間20時間以上30時間未満の労働者独自の要件として賃金・勤務期間、企業規模要件が設けられ、短時間労働者に均等待遇を実現するとの観点からは極めて残念である。政府には、今回の「見直し」を第一歩とし、法案に明記される「3年以内の対象拡大」を確実に実施し、すべての雇用労働者の社会保険適用に向けて更なる「改革」を断行することを強く求める。

  4.  今後は2013年国会へ提出予定の所得比例年金と最低保障年金の組み合わせによる「新しい年金制度の創設」を中心とする更なる改革の検討が行われる予定である。連合は、安心と信頼の国民皆年金制度の確立に向けた更なる改革の実現に向け、全力で取り組む。


以上