事務局長談話

 
2010年09月10日
「新成長戦略実現に向けた3段構えの経済対策」の閣議決定に対する談話
日本労働組合総連合会
事務局長 南雲 弘行

  1.  9月10日、政府は事業規模で約9.8兆円にのぼる「新成長戦略実現に向けた3段構えの経済対策」を閣議決定した。急速な円高の進行や雇用情勢、とくに若年者雇用が厳しい状況にあり、景気の下振れリスクが高まっている状況下で、新成長戦略実施の前倒しや雇用を機軸とした経済成長の実現を目指すことなどを示したことは、時宜を得た対応である。

  2.  本「経済対策」ステップ1の「緊急的な対応」は、「雇用」「投資」「消費」「地域の防災対策」「規制・制度改革」を柱に約9,200億円の対策を講じる。特に、若年者雇用対策として既卒者採用企業やトライアル雇用を行う企業への奨励金の創設、成長分野を中心とした雇用創造・人材育成が盛り込まれたことは、雇用情勢の悪化の回避や新たな雇用創出に資するものであり評価できる。また、都市再生・住宅、医療・介護、環境・エネルギーなどの分野を中心に、需要・雇用創出効果が高い規制・制度改革の推進は、内需の活性化に繋がることが期待できる。

  3.  ステップ2の「今後の動向を踏まえた機動的な対応」や第3ステップの「2011年度での新成長戦略の本格実施」では、「新成長戦略実現会議」により新成長戦略の推進・加速をはかりつつ、必要に応じ補正予算の編成など機動的・弾力的に対応することや、2011年度予算で需要・雇用創出効果の高い施策への重点配分、雇用促進のための企業減税を講じるなどの方向性が示された。こうした方向性は、新成長戦略を着実に進め経済政策と雇用政策を一体的に推進していくことを求めている連合の考えとも合致するものである。

  4.  連合は、8月24日、政府に対し「雇用・地域活性化に資する経済対策」「若年者雇用に重点を置いた雇用・労働対策」などを柱とする追加経済対策の実施を要請した。8月30日に策定された「経済対策の基本方針」は、連合の求めた内容が概ね盛り込まれ、9月6日の政府・連合定期協議や9月8日の雇用戦略対話において、その速やかな実行を求めてきた。

  5.  政府は、スピード感をもって「3段構え」の対応を進め、円高、デフレ状況を早期に脱却し、持続的な成長軌道に乗せることが求められている。
     連合は、これら対策が着実に実施されるよう「新成長戦略実現会議」や「雇用戦略対話」などの場を通じて求めていくとともに、引き続き政府・与党との連携を図りつつ、「希望と安心の社会」づくりにむけ、政策・制度の実現に全力で取り組んでいく。


以上