要請書手交の様子(右:西山長官、左:神保事務局長)
連合は9月8日、出入国在留管理庁(以下「入管庁」)に対し、外国人労働者の受入れ制度の適正化等に関する要請を実施しました。
冒頭、神保事務局長より、ビジネスと人権の観点も踏まえ、国籍にかかわらず一人ひとりの人権が守られる必要性、安心・安全に就労できる職場環境の確保、外国人労働者の受入企業に対する適正な雇用管理・在留管理のための指導・監督に言及したうえで、来年4月から施行される育成就労制度の適正運用が求められる旨の挨拶がありました。
これを受けて、入管庁の西山長官は、外国人労働者の受入制度を適正に運用し、外国人が安心して働き、生活することができる環境の整備に向け入管庁として努めていくと述べました。
続いて、菅村総合政策推進局長は、特定技能制度の農業分野における労働者に対する人権侵害事案に係る報道などにも言及しながら、要請事項について説明を行い、入管庁からは以下の回答がありました。
〇人権尊重や労働法等の周知等については、受け入れ企業向けの各種ガイドラインやリーフレットを作成・配布しているほか、ホームページにQ&A等を公開している。また、共生社会の実現については、子どもの教育、住宅確保、日本語教育など、外国人の受け入れ環境整備に向けた施策を盛り込んだ「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」を取りまとめ、その実現に向けて取り組みを進めている。
〇日本人との同等報酬の担保について、技能実習の計画認定要件として定めるとともに受け入れ後の実地検査でも確認しており、違反があれば厳格な対応を行っている。育成就労制度でも同様の枠組みを導入する予定。また、特定技能制度においては、実地検査はもちろん、在留書申請や受入れ企業からの各種届出の際に確認している。
〇法令遵守や指導監督については、機構、地方入管局、地方労働局が連携して対応しており、悪質機関には受け入れ停止等の措置を行う。悪質な受入企業については、例えば、労働組合からの相談を端緒として対応することも可能。
〇来年4月から、改組される外国人育成就労機構については、監督指導・支援保護機能を強化するとともに、必要な体制整備と予算確保に努める。
〇また、今後の育成就労制度の適正な運用に向けて、 日本語能力水準などは有識者会議の意見を踏まえ、丁寧に対応していきたい。
その後の意見交換では、連合より、直近発生した熊本の地震で被災した外国人労働者に対して、適切な対応を行うよう意見するとともに、外国人労働者の実態に即した相談体制の利便性の向上と日本人との同等報酬の確認の徹底について重ねて意見を述べました。
最後に、神保事務局長は「すべての外国人の権利が守られ、安心して働き、暮らすことができる社会を作りあげることが必要」、「外国人労働者の権利保護強化に向け、一層の取り組みをお願いしたい」と述べ、締めくくりました。
以 上