連合ニュース 2026年

 
2026年07月29日
経済産業省に対し「2026年度 連合の重点政策」を要請
要請書手交の様子(左:神保事務局長、右:赤澤経済産業大臣)
 7月29日、連合は経済産業省に対して「2026年度 連合の重点政策」について要請を行いました(要請書は添付参照)。
 神保事務局長が赤澤経済産業大臣に要請書を手交したあと、赤澤大臣から要請内容について以下の主旨の回答がありました。
○ビッグデータ×AIの時代に、超高齢社会・災害大国であり、製造現場があることが日本の勝ち筋となると考える。高齢者のヘルスケア、製造現場、災害や原子力発電所の廃炉など日本にしかないデータ基盤を構築・活用し、フィジカルAIの社会実装を進めていきたい。経済産業省の予測では、2040年には人手不足が進行する一方で、関東の一都三県ではホワイトカラーを中心に約200万人の労働者が余剰となる。デジタル人材をはじめ、AIトランスフォーメーション(AX)の時代を捉えるスキルの可視化やリスキリング関連情報の具体的な提供を通じて、社会人の学び直しを促進していく。
○国内IT産業の育成に向けて、AI開発を行うスタートアップに対しては計算資源の調達を支援している。国産クラウドサービスの採用を進めるにあたっては、クラウドサービス提供する国内事業者による技術開発高度化や、導入に関する支援を行う。また、国産クラウドの育成に全力を尽くことや、日本のデータを基盤とするAIを持つことが、「AI主権」の確保のためにも非常に重要であると考える。
○GX推進法の基本理念やGX2040ビジョンにおいて、「公正な移行」が明記されている。GXの推進に伴い、製造プロセスの転換が進む産業では、業務内容そのものが変化していくことが想定される。そのため、今後必要となるスキルや資格などに関するガイダンスの公表・周知を進めるとともに、GX分野におけるリスキリング支援を引き続き実施していく。あわせて、産業界や社会全体における課題を把握し、その把握した課題に対して必要な対応を講じていく。
 
 続けて行った意見交換での主な発言内容は以下のとおりです。(●赤澤大臣、〇連合)
〇リスキリングについては、「公正な移行」の観点からも我々もしっかりと取り組んでいきたい。
●リスキリングは「成長分野への移動」を意味するものとされがちであるが、企画職の方が明日からいきなりプログラムを書けるようになるわけではない。同じ業界の中でデジタルを使って生産性を上げるような取り組みをしている担務に、学びながら人が移っていくようなことをやっていくべきであると考えている。
 
※連合から経産省への主な要請内容は次のとおり。(要請書より抜粋)
(1)社会のデジタル化と産業構造の変化への対応および中小企業への支援
〇経済や産業の構造変革への対応ならびに労働力不足の解消に向けて、社会基盤やあらゆる産業において、AI・IoTなどのさらなる活用をはじめ、DXの推進に向けた環境整備を積極的に支援する。特に、中小企業や地方の企業の職業能力開発をはじめとする人的投資や設備投資、研究開発投資を促進するための支援を行う。その際、企業が活用しやすい支援制度を設計・構築するとともに、制度の周知を行う。あわせて、雇用形態に関わらず働く者の学び直しを支援する。
〇国民生活の利便性向上や非常時におけるセーフティネットの構築につなげるため、「デジタル・ガバメント」を推進する。2026年3月末までに移行が予定されていたガバメントクラウドに関し、自治体ごとに抱えている課題を精査し、人員確保・育成、自治体間のサポート体制構築など課題に応じた支援を行う。あわせて、国内IT産業の育成を支援するとともに、経済安全保障推進の観点からデータ主権を確保するため、機密性の高い情報を扱うシステムから国産クラウドサービスの採用を進める。

(7)脱炭素社会の実現に向けた「公正な移行」の実効性確保と予算措置
〇GX政策の実行にあたっては、「公正な移行」の実現やS+3Eの確保を念頭に、関係産業や地域の労働組合を含む関係当事者との積極的な社会対話を行うなど、国民的合意形成を着実に進める。
〇「公正な移行」を実現するため、地方自治体を中心に各地域における様々な関係当事者による社会対話を行い、地域の雇用に配慮した方針・計画を策定するとともに、企業の事業転換や労働者のスキル習得を促す。また、国・地方自治体はそれらの支援やセーフティネット構築のための十分な予算措置を講ずる。
 
以 上