2026年05月15日
労働条件分科会で、裁量労働制の拡充不要と生活時間保障に向けたルールの強化を改めて主張する
5月13日、第209回労働政策審議会労働条件分科会が開催され、日本成長戦略会議労働市場改革分科会での議論状況を踏まえ、裁量労働制を含む労働時間制度に関して議論が交わされました。
裁量労働制について
今回も使用者側委員からは、労働生産性などの観点から過半数労働組合がある企業における裁量労働制の適用拡大を求める意見などが複数出されました。これに対して労働者側委員は、裁量労働制は長時間労働になりやすいこと、過半数労働組合であっても労使対等性を担保できるとは限らないこと、労働生産性の向上はマネジメントの問題であることなどから、拡充や緩和に反対しました。
さらに事務局から提示された実態調査の実施については、制度適正化に向けた2024年改正から2年しか経過していない中で拙速かつ不十分な調査は行うことは、拡大のための調査とみられても仕方ないと指摘。その上で、調査を実施する場合は2024年改正の施行状況や運用における実態把握の観点での調査設計とすべきと改めて発言しました。
労働時間制度について
労働者側委員は、労働者の健康確保や生活時間の確保の観点から11時間の勤務間インターバル制度の導入義務化や長期の連続勤務規制の導入、「つながらない権利」の法制化など、労働時間規制の強化を求めました。
他方で、使用者側からは、時間外労働の月45時間以上年6回までの規制や変形労働時間制の緩和を求める意見がありました。これに対し労働側委員は、長時間労働の常態化や過労死等を招きかねない規制緩和はあってはならないと反論しました。