芳野友子 メーデー中央実行委員長
4月29日(水・祝)、第97回メーデー中央大会を東京・代々木公園において開催し、
26,300人の働く仲間やその家族などが一堂に会し、労働条件の改善、人権の確立、平和への思いなど共有しました。出展エリアでは、70以上の団体が活動紹介や物品販売などを行ったほか、子どもイベントや献血活動、プロ野球選手会の協力によるキャッチボール教室・スピードガン体験なども行われました。また、特設コーナーでは、「食料・文房具の寄付受付」、「フリーランスのイラストレーターによるチャリティー似顔絵コーナー」を実施しました。
中央式典は、斉藤千秋中央実行副委員長(連合東京会長)による開会宣言で始まり、芳野友子中央実行委員長(連合会長)が主催者を代表して、メーデー創始から140年、戦後80年が過ぎても争いが止まない現状に触れ、「平和を希求する訴えが広がる中で、労働組合の取り組みは本当に社会を巻き込む共感を得ているだろうか。今こそ一人ひとりがジブンゴトとして平和の実現に向けた思いを一つにし、行動に移すことが大切だ」と述べました。また、与謝野晶子の歌を引用し、既存の枠組みを超えて共感を呼ぶ「新しいかたちの運動」の重要性を強調し、労働組合がその大きなうねりの中心となるべきだと語りました。2026春季生活闘争については、「3年連続5%以上の賃上げ率を実現したが、実質賃金がプラス基調に定着するにはまだまだである」と現状の厳しさを指摘。その上で、労働者への分配が伸び悩んでいる状況に対し、「長時間労働による生産性向上という140年以上も前の轍を踏むような精神論的手法ではなく、まずは積み上げてきた労働の価値を認め、それに十分に報いることを実行に移していただきたい」と強く訴えました。さらに、今後の展望について、「対話を通じてお互いを理解し、尊重し合うことでしか『誰もが平和で笑顔あふれる毎日』は実現できない。すべての働く仲間が笑顔で暮らせる社会を築くため、今一度、心合わせ、力合わせをしましょう」と力強く連帯を呼び掛けました。
来賓挨拶では、政府を代表して高市早苗内閣総理大臣、労働行政を代表して上野賢一郎厚生労働大臣、東京都を代表して小池百合子知事よりそえぞれご挨拶をいただきました。
その後、来賓・協賛団体を代表として、中央労福協・佐保昌一事務局長、全国労働金庫協会・西田安範理事長、こくみん共済 coop・打越秋一代表理事 理事長、日本生協連・嶋田裕之代表知事副会長、日本退職者連合・宇田川浩一事務局長が紹介されました。
春季生活闘争の取り組みを続ける現場から、情報労連通建連合ミライト・ワン労働組合関東総支部の山田延江書記長より能登半島地震での過酷な復旧作業の実態に触れ、「制度ができても現場が伴わなければ意味がない。今こそ未来を拓くための『人への投資』が必要だ」と強調しました。2026年施行の「中小受託取引適正化法」を武器に、サプライチェーン全体で適正な価格転嫁と労務費の還元を断固として追求する決意を表明。さらに、「『給与が上がり、休暇が取れ、未来に希望が持てる』新3Kの職場を実現しよう」と呼びかけ、現場一人ひとりの賃金改善と持続可能な産業基盤の確立を強く訴えました。
国際連帯・人権尊重の現場から、在日ビルマ市民労働組合のテンテンウー副書記長は、国籍を問わず働く仲間が直面する不当解雇や長時間労働の現状を指摘し、「労働者の生活と健康を考え、長く働ける職場を作ってほしい」と訴えました。医療現場での経験をもとに、言葉の曖昧さや文化の違いから生じる危険性に触れ、外国人労働者に対して「はっきりとした日本語で、時間をかけて説明してほしい」と、お互いの理解を深める指導を求めました。また、月80件もの相談が絶えない現実を明かし、日本政府に対し相談窓口の拡充と現場の声への対応を強く要望。最後に、母国ミャンマーの困難な情勢に触れつつ、日本人と外国人がともに安心して働き続けられる社会の実現に向け、「一緒に頑張りましょう」と力強く呼びかけました。
最後に、伊藤美幸メーデー常任実行委員(JP労組 中央執行委員)がメーデー宣言(案)を提案し、満場の拍手で採択され、式典は草次康孝メーデー常任実行委員(損保労連 事務局次長)のがんばろう三唱で閉会しました。
閉会後、平和への思いをかたちにするため、参加者全員による「平和アピール行動」を行いました。会場には「NO WAR」「PEACE」、そして平和の象徴である「鳩」をあしらった3種のデザインが掲げられました。一人ひとりが手にしたメッセージが会場を埋め尽くす光景は圧巻で、平和への思いを確認しました。
第97回メーデー中央大会のダイジェスト版は、後日、RENGO-TV(YouTube)にアップいたします。