連合長崎から連合北海道へのピースフラグリレー
連合は、8月8日から長崎に原爆が投下された8月9日にかけて「2025平和行動in長崎」を開催しました。
<8月8日(金)(1日目)>
【被爆80年2025平和ナガサキ集会】15:30~18:00
長崎市・長崎県立総合体育館メインアリーナにおいて「語り継ぐ戦争の実相と運動の継続で核兵器廃絶と恒久平和を実現しよう」をスローガンに掲げ、原水爆禁止日本国民会議(原水禁)と核兵器廃絶・平和建設国民会議(KAKKIN)の共催のほか、長崎県、長崎市、平和首長会議や全国のNPO・NGOなど多くの団体から後援をいただき開催し、全国の構成組織・地方連合会から2,054名が参加しました。
冒頭、開催地・長崎の主催者として髙藤義弘・連合長崎会長は今年が戦後・被爆80年の節目であることに触れた上で、「私たちは、この非人道的な大量破壊兵器をなくすために、「核兵器廃絶と世界の恒久平和」を求める声を、発信し続けてきた。しかし、世界では紛争が続き、平和が脅かされ、核兵器使用の危機が高まっている。戦争で犠牲になるのは、いつも未来を支える子供や善良な国民だ。一刻も早く、国と国との争いを止めるべき。80年前の実相に触れ、地域や職場、家庭で感じたことを広めていただきたい。」と挨拶を行いました。
主催者挨拶として芳野友子・連合会長から、「戦後80年を迎え、原爆の悲惨な体験・記憶を人々に伝える「語り部」活動の存続が難しくなってきている。被
爆の実相を学び、それぞれの職場や家庭に持ち帰って伝えていただきたい。また、8月9日に実施する「ピースウォーク」では、現地連合長崎の青年委員会と女性委員会の皆さんがピースガイドを務め、次世代への継承にも取り組んでいる。ピースウォークに参加する皆さんには被爆の実相を学び、それぞれの職場や家庭で伝えていただきたい」と述べました。また、「いまなお、世界には12,000発以上の核弾頭が存在し、人類はいまだに「核兵器のある世界」に住み続けている。日本政府には、唯一の戦争被爆国として、「核兵器のない世界」の実現に向けた不断の外交努力を強
く求める。」と改めて核兵器廃絶、そして世界の恒久平和の実現に向け、取り組みを進めていく決意を示しました。
次に、来賓として大石賢吾・長崎県知事から「長崎は、明日80回目の原爆の日を迎える。長崎県では、この日を「県民祈りの日」と定め、原爆で犠牲になられた方々のご冥福をお祈りし、被爆の実相を世代を超えて語り継ぎ、平和の発信に力を注いでいる。
核兵器の廃絶を実現するためには、核兵器保有国と非保有国の協力が必要不可欠である。そのためにも世界各国の指導者の皆さまには是非被爆地を訪問され、被爆の実相を正しく理解していただくとともに、核兵器が世界の持続可能性さえも脅かすものであることを認識し、核兵器廃絶に向け、対話と行動を重ねていくことが重要である。」と挨拶をいただきました。
続いて、阿波村功一 長崎市原爆被爆対策部部長より「明日は、長崎に原爆が投下されてから80年の節目の日を迎える。今、世界に目を向けると緊迫する厳しい国際情勢の中で、80年間守られてきた「核のタブー」が大きく揺らぎつつある。こうした中で、昨年末の日本被団協のノーベル平和賞受賞を追い
風に、被爆者からの平和のバトンを、世代を超えてしっかりと繋いでいくことが肝要だ。」と挨拶をいただきました。
そして、リュック・トリアングル国際労働組合総連合(ITUC)書記長からは「広島と長崎への原爆投下から80年が過ぎたが、教訓はいまだに十分に学び取られておらず、人類は絶滅の脅威にさらされている。世界中で労働者とその家族が戦争の恐怖に脅かされている。人々は家を追われ、徴兵され、爆撃を受け、住むところも収入も未来も奪われてる。にもかかわらず軍事予算は増大し、社会的保護は縮小している。これでは何も解決しない。働く人々は平和と社会正義を求めている。連合をはじめ日本の労働運動との連帯を誇らしく思っている。核軍縮へのみなさまの揺るぎない取り組みは世界にとって希望のかがり火だ。日本と世界中のすべての労働組合が声を上げ、行動し、広島・長崎の記憶を継承し続けていることに心から感謝申し上げる。「ノーモア・ヒロシマ」「ノーモア・ナガサキ」「ノーモア・ウォー」このメッセー
ジを毎日、あらゆる場所で広げていきましょう」との海外来賓挨拶をいただきました。
続いて、(公財)長崎平和推進協会・継承部会の羽
田麗子様から被爆当時の状況をお話いただくとともに「原子爆弾をつくってはいけない。つくらせないためには、戦争を絶対にしてはいけない。80年続いている平和を守ることがとても大事。」とのメッセージをいただきました。
さらに、長崎大学核兵器廃絶センター(通称RECNA:レクナ)の吉田文彦センター長からは「国際政治と核兵器の現状」をテーマに講演をいただきました。
その後、若者からのメッセージとして、ナガサキ・ユース代表団13期生を代表してバンダービーン新愛さん、濱田尚平さん、第28代高校生平和大使を代表し長崎県の芮序知さん、高田健士郎さんからそれぞれ活動報告と決意表明がなされました。続いて、永田考平・連合長崎青年委員会幹事による平和アピールが満場一致の拍手で採択されたあと、平和行動in根室に向けて髙藤義弘・連合長崎会長から佐藤環樹・連合北海道副会長へピースフラッグが引き継がれ、閉会しました。
集会会場入り口では、「核兵器廃絶1000万署名」ブースを設置し、参加者に署名への協力を呼びかけ、224名の方にご協力をいただきました。
「2025平和ナガサキ集会」の様子は後日、連合公式YouTubeチャンネル「RENGO TV」にアップいたします。
また、平和ナガサキ集会に先立ち、セントヒル長崎において連合代表団と鈴木史郎・長崎市長/平和首長会議副議長との懇談を実施しました。
<8月9日(土)(2日目)>
【被爆80周年長崎原爆犠牲者慰霊平和記念式典】10:45~11:45
長崎市主催の「長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」が開催され、芳野友子連合会長、髙藤義弘連合長崎会長、大野真人連合広島会長、リュック・トリアングルITUC書記長、ポール・ノワクTUC書記長、吉田昌哉ITUC-AP書記長が参列しました。原爆が投下された午前11時2分には平和の鐘やサイレンが鳴り響く中、原爆死没者への哀悼の意と恒久平和実現への祈りを込めて1分間の黙とうが行われました。また、芳野会長、髙藤連合長崎会長、大野連合広島会長、リュック・トリアングルITUC書記長、ポール・ノワクTUC書記長、吉田昌哉ITUC-AP書記長より献花を行い、戦争で亡くなられた方々への慰霊と平和への祈りを捧げました。
【ピース・ウォーク】14:00~16:00
原爆落下中心地公園・平和公園内の原爆慰霊碑や記念碑を巡る「ピースウォーク」を実施し、全国から493名が参加しました。連合長崎の青年委員会・女性委員会に「ピースガイド」として案内役を務めていただき、慰霊碑や記念碑の由来、そして長崎の歴史について理解を深めました。
なお、19時から予定をしていた「万灯流し」については、前日から降り続いた雨により、開催場所である浦上川の増水や氾濫の危険に鑑み、参加者の安全確保の観点から中止としました。
連合の「核兵器廃絶・被爆者支援に関する取り組み」については、下記をご覧ください。
https://www.jtuc-rengo.or.jp/activity/kizuna/
以上