冒頭にあいさつする福岡厚生労働大臣(3/7、厚生労働省内)
3月7日、高額療養費制度の見直しに関して、厚生労働大臣による保険者・経済団体等との意見交換が行われ、連合は、以下のとおり意見を述べました。
〇労働団体である連合は、被保険者の立場で社会保障審議会医療保険部会に参加している。
〇その被保険者にとって、高額療養費制度は、家計に対する医療費の自己負担が過重なものにならないようにする重要な制度である。
〇連合は、今回の見直しの議論において、3つの点を述べてきた。
・国民や患者の不安、家計への過度な負担増、経済力による受診控えにつながらないよう、慎重かつ丁寧に検討すること
・癌など長期的な治療が必要となる場合もあるため、急激な負担増とならないようにしていただきたいこと
・保険料は負担能力に応じて負担しているが、給付は同じで、窓口負担は3割である。その上に、自己負担上限額もさらに応能負担を強めて、社会保険に強制加入することへの納得感を欠くことにつながってはならないこと
〇見直しの詳細は、政府の予算編成過程の中で決められたが、連合が指摘してきたように、長期で治療を受ける患者からの声や、大幅な負担増への不安の声に加えて、負担と受益との不均衡をもたらすのではないかという疑問も生じている。
〇こうした国民の声を受け止め、治療が必要な人にとって過重な負担とならないようにするとともに、所得区分の細分化に伴う引き上げについても、上限額の傾斜が急にならないよう、再検討いただきたい。
〇高齢化や、高額な医療の増加にいかに対応していくのか、年齢で区切っている現在の医療保険制度、高齢者医療制度の見直しを含め、納得性、公平性の確保に向けた根本的な議論もお願いしたい。
以 上