連合（日本労働組合総連合会）

　3月1日（金）、2024春季生活闘争のヤマ場（3月12日～14日）に向けて、2023闘争を上回る回答引き出しの決意を固め、さらに「働くことを軸とする安心社会－まもる・つなぐ・創り出す－」の実現に向けた政策・制度要求実現へのアピールを目的に、「2024春季生活闘争 政策・制度 要求実現3.1中央集会」を開催しました。
　本集会は、参加者が会場に集う形での開催となりました。あわせてオンラインでライブ配信を行い、合計1,807名（会場参加1,020名、オンライン参加787名）が結集し、「みんなで賃上げ。ステージを変えよう！」を合言葉に、回答引き出しに向けた決意を新たにしました。
　また集会の前段には、櫻田副会長の司会・進行のもと、有楽町マリオン前にて、芳野中央闘争委員長、松浦会長代行、斉藤連合東京会長、成田副会長、清水中央闘争事務局長を弁士として、2024春季生活闘争における継続的な賃上げの必要性を訴えました。
 
●主催者代表あいさつ
　芳野友子中央闘争委員長は、「私たちのくらしは厳しさを増しており、個人消費の拡大には物価を上回る賃上げが不可欠である。賃上げの流れを、いかにすべての働く仲間に波及させるか。今年ほど、労使の社会的責任が問われる年はない。ポイントは、価格転嫁、価格交渉、環境整備である。より良い商品・サービスに適切な価格でこたえることで、働きの価値を高めていく。私たち自身の消費者マインドも変えていかなければならない」と述べました。
　そして、「労働組合のある職場で働く私たちがしっかりと答えをだすことで、労働組合のない職場で働く労働者の賃上げにも波及させていこう」と力強く決意を述べました。
 
●単組からの決意表明
＜ＪＡＭ 北田金属工業所労働組合 坂本誠一郎 執行委員長＞
　「ゼロから労働組合を結成し2023年1月から活動をスタートした。労働組合があることにより、現場の声を会社に伝え、会社の経営状況を知ることもでき、労働組合の可能性と存在意義を感じている。2023闘争では満額回答とはならなかったが、“0”から“1”にすることの困難を経験した。“1”から“2”にすることの喜びを組合員全員と分かち合うため、人への投資を軸とした2023闘争以上の労働条件改善を実現していく。2024春季生活闘争を足掛かりとし、ステージ転換に向けて共に頑張ろう」との力強い決意表明があった。
＜フード連合 伊藤ハム米久労働組合 立花正貴 中央執行委員長＞
　「2008年より月給制の非正規雇用で働く仲間を組織化し、雇用の安定と労働条件改善をめざし取り組んでいる。組合員からの声では、月例賃金の引き上げに対する切実な思いを耳にする。2024春季生活闘争では、正社員と差を設けることなく同額で要求する方針とした。正社員は6％の引上げ、非正規雇用で働く社員は7％の引上げに相当する。連合に集う仲間の要求内容や妥結結果に勇気をもらいながら会社と交渉し、正社員・非正規雇用で働く社員ともに満額でのベアを勝ち取る決意である。日本社会の未来をつくるため、待つのではなく、我々がつくるべく闘争に臨み、共に頑張ろう」との力強い決意表明があった。
 
●情勢報告
　清水秀行中央闘争事務局長は、「先週末、日本の株価はバブル期の最高値を超えた。一方で、実質賃金は21カ月連続のマイナスで、働く者のくらしは厳しさを増している。賃金が上がらないと、デフレマインドの払しょくができず、成長と分配の好循環も回っていかない。適切な価格転嫁を進めることが重要であり、単組では取り組みをチェックするとともに、『労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針』を最大限活用し、それぞれの状況に応じた活用を工夫いただきたい」と述べました。そのうえで、「ステージ転換には、中小や非正規雇用で働く仲間の底上げ・格差是正とともに、労働組合のない職場で働く仲間への波及も重要である。地方版政労使会議の開催により、多くの都道府県で世論喚起につながっている。こうした取り組みを通じて、日本社会の隅々まで賃上げの機運をひろげていこう。そして、取り組みの両輪である政策・制度について、課題の共有をはかり働く者の立場からしっかりと対応していく。『みんなで賃上げ。ステージを変えよう！』を合言葉に、連合一丸となって闘い抜こう」と呼びかけました。
 
●アピール(案)提起
　山下中央闘争委員が提起したアピール（案）を満場の拍手で採択しました。
 
●がんばろう三唱リレー
　最後に、各共闘連絡会議の代表者（金子自動車総連会長、伊藤フード連合会長、松浦ＵＡゼンセン会長、安藤情報労連中央執行委員長、成田運輸労連中央執行委員長）のリードに合わせて、「がんばろう三唱リレー」を行い、集会を締めくくりました。