連合ニュース 2023年

 
2023年11月29日
芳野会長、政府「第9回GX実行会議」で意見表明
11月28日夕刻、政府の「GX実行会議」(議長:岸田首相)の第9回会合が首相官邸で開催され、連合から芳野友子会長が構成員として出席しました。今回の会合では、GX投資促進策およびCOP28に臨む日本政府の考え方が中心議題となり、各構成員から意見が述べられました。
 
 会議において芳野会長は以下の意見を述べました。
○GX経済移行債による支援の対象となる事業者に求めるコミットメントの一つに「安定的な供給体制を通じた国内の人的・物的投資の拡大(良質な雇用の拡大等)」とあるが、事業者が提出する事業計画にも、良質な雇用創出の明記をお願いしたい。
○カーボンプライシングについて、先行投資との関係性で、予見性を確保するとのことであるが、現行制度の整理や軽減を行い、特定産業や企業のみが負担を負うことがないようにしていただきたい
○COP28に向けて、今回のテーマの一つにグローバルストックテイクがあるが、日本は2030年の削減目標に向けて順調な進捗であると承知しており、ここに至るまでの官民、国民の努力が評価される発信を期待している。連合も、国際労働組合総連合(ITUC)とともにグローバルな公正な移行の具現化に向けてCOP28に臨む所存であり、日本政府にもご理解いただきたい。
 
会議の最後、岸田首相は次のとおり述べました。
○GX投資促進策について、20兆円の支援策を展開していく際の基本原則を明確にした。国民生活に直結する分野や戦略分野、炭素排出シェアが高く抜本的な生産方法の転換が求められる分野にGX投資支援の枠組を適用し、ものづくりにおける世界の脱炭素投資をリードすることを目指す。
○G7広島サミットにおいてカーボンニュートラルに向けた多様な道筋と技術の活用の合意に向けて尽力し、その考え方に立ってアジアゼロエミッションコミュニティ構想を推進する。
○COP28では、日本のイニシアティブを説明し、アジアの脱炭素化を視野に入れた日本の貢献を発信したい。世界初の国際認証を得たトランジションボンドを活用し、日本の金融力・技術力をフル活用しアジアの脱炭素化に貢献していく。