連合ニュース 2023年

 
2023年11月29日
経済同友会との懇談会を開催
継続的な賃上げを含む「人への投資」について意見交換
懇談会の全景
 連合は11月28日、都内で経済同友会との懇談会を開催し、「継続的な賃上げを含む『人への投資』について」をテーマに意見交換を行いました。
 
 冒頭、連合の芳野友子会長は、物価高による国民生活の厳しさや、中小企業において労務費を含む価格転嫁が思うように進まないとの声も聞かれていることに触れ、「経済同友会の皆さま方と改めて認識を合わせることができれば非常に心強く思う」と述べました。そして、「経営者と労働者とがそれぞれのセクターに閉じこもるのではなく、直接的なコミュニケーションを通じて理解しあい、世の中のために力を合わせていくことが大切」と挨拶しました。
 
 経済同友会の新浪剛史代表幹事は「国民のウェルビーイングを連合とともにめざしていきたい。ウェルビーイングの実現のために最も大切なことの一つは人材育成であり、労働者が自らスキルを磨き、それを労使が支えあっていくことが必要」と述べました。そして、「実質賃金の向上、さらには可処分所得を恒常的に増加させていくことが重要。そうしたことの実現に向け、連合の皆さんと忌憚のない意見交換をしていきたい」と挨拶しました。
 
 その後、連合からは清水秀行事務局長が「ビジネスと人権に関する連合の考え方について」、経済同友会からは、菊池唯夫年収の壁タスクフォース座長が「『年収の壁』の問題について」と題し、それぞれ報告を行いました。双方の報告の後、適正な価格転嫁、生産性向上、企業の新陳代謝、人材育成・リスキリング、人手不足への対応などについて活発な意見交換が行われました。
 
 まとめの挨拶で芳野会長は「よりよい社会を作っていくためには、健全な労使関係と、労使のコミュニケーションが非常に重要。それがあってこそ、企業の発展や働く者の幸せに結びついていく。今後も労使が理解・協力をしあいながら、良い社会、良い企業をめざしていきたい。」と述べました。
 
 また新浪代表幹事は「本日の意見交換を通じて、『共助資本主義』を形作っていく、ウェルビーイングをめざしていくという考え方は、連合と同じ方向性を向いているのではないかと感じた。意見が異なる部分は相互にぶつけあうなどしながら、今後も、そうした社会を連合とともにめざしていきたい。」と述べ、懇談会は閉会しました。
以 上
  • あいさつをする新浪代表幹事
  • あいさつをする芳野会長