連合ニュース 2023年

 
2023年04月25日
経済同友会との懇談会を開催
働き方の多様性、子ども・子育て支援のあり方などについて意見交換
懇親会の全景
連合は4月25日、都内で経済同友会との懇談会を開催し、「社会の持続性・包摂性・多様性の実現に向けて」をテーマに意見交換を行いました。
 
 冒頭、連合の芳野友子会長は、昨年来の物価上昇やコロナ禍で生活の厳しさが続く中での賃上げの状況について触れ、「労使がしっかりと向き合うことで状況を克服する一歩を踏み出していることは大変重要」と述べました。そして、「(同友会が掲げる)様々なセクターとの連携による共助を一つの要素として包摂ある社会をめざす考えは、私たち労働組合とも認識を一つにするところであり、ともに社会課題の解決に向けて協力し合う関係が持続されることが重要」と挨拶しました。
 
経済同友会の櫻田謙悟代表幹事は「ウクライナ情勢の長期化、米中対立などの影響を受け、数十年ぶりの物価高が続き、先の見通しが立たない厳しい時代に直面している。経済の規模のみならず社会のあらゆるステークホルダーが満足する『生活者共創社会』を作る。今後とも連合がもっている知見経験を共有いただき、満足とハピネスがある日本をともにつくっていきたい」と述べました。
 
その後、連合からは清水秀行事務局長が「賃上げ実現・くらし支援に向けたこの間の取り組みについて」、経済同友会からは田代桂子副代表幹事・働き方改革委員会委員長が「自律した個が『いつでも、どこでも、多くても少なくても働くことができる』 社会の実現について」と題し、それぞれ報告を行いました。その後、多様な働き方への対応、子ども・子育て支援をめぐる課題や財源のあり方、政治分野における若者の参画について、活発な意見交換が行われました。
 
まとめの挨拶で芳野会長は「これからは多様性の中で、人生観など個々の価値観を決して押し付けることなく、お互いに認め合い尊重していける社会になっていかなければいけない。変化への対応は大変だが、全世界のスピードについていかなければ日本は取り残されてしまう。これは賃金に限らず、人権についても同様である」と述べました。
 
また櫻田代表幹事は「人口・労働者の減少という明確な課題がある中で、日本らしい社会をつくっていかなければならず、経営者・労働者がともに考えなければいけない。答えは明確で、ダイバーシティしかない。本当の意味でのイノベーションを起こせるか。イノベーションとダイバーシティは表裏一体で、ジェンダー・年齢・国籍でのダイバーシティを進めていかなければならない」と述べ、懇談会は閉会しました。
以 上
  • あいさつする櫻田代表幹事
  • あいさつする芳野会長