連合ニュース 2023年

 
2023年04月06日
2023春季生活闘争 4.5中小組合支援共闘推進集会」をオンラインで開催!
配信会場でのがんばろう三唱の様子
 連合(会長・芳野友子)は4月5日(水)、4月から本格化する中小組合の交渉を支援するため、「2023春季生活闘争 4.5中小組合支援共闘推進集会」をオンラインで開催しました。
 
集会の動画はコチラ:
https://www.youtube.com/live/FVXggqGDhiA?feature=share
 
■主催者代表あいさつ
 冒頭、挨拶に立った芳野友子中央闘争委員長(連合会長)は、連合の第3回回答集計結果について、「現在、多くの中小企業はコロナ禍に加え、原材料、資材、エネルギー価格の急激な高騰等によるコスト増加を十分に価格転嫁できず、非常に厳しい経営環境にある。このような状況だからこそ、日本の経済・社会の活力の原動力となる『人への投資』を起点とした好循環を何としても起動させなければならない。とりわけ、労務費への価格転嫁を進めるとともに、人財の確保・定着のために月例賃金の改善が最優先課題の一つと言える。2023春季生活闘争のスローガン『くらしをまもり、未来をつくる。』これを実現していくための正念場を今迎えている」と述べました。
 続けて、「コロナ禍により有期・短時間・契約等労働者は深刻な影響を受け、とりわけ女性労働者の雇用が不安定化し、生活面への影響が大きく出ている。日本のジェンダーギャップ指数、女性の働きやすさ、経済面での男女格差に関する国際比較で日本が低迷する要因のひとつが『男女間賃金格差』である。男女間賃金格差の是正のためには、日本全体の雇用の約7割を占める中小企業においての取り組みが不可欠である。この点についても粘り強く取り組みを進めていただきたい。また、有期・短時間・契約等で働く仲間の時給や月給について、全体的にみると、いわゆる正社員の賃上げを上回る回答を引き出している。この格差是正の動きを社会全体に広げていこう」と呼びかけました。
 
■3月月内決着集中回答ゾーン集計結果
 仁平中央闘争委員(総合政策推進局長)が、第3回回答集計にもとづき3月末までの集計結果について報告しました。
 詳細は、下記のプレスリリースをご参照ください。
https://www.jtuc-rengo.or.jp/activity/roudou/shuntou/2023/yokyu_kaito/kaito/press_no3.pdf?1216
 
 
中小組合支援に向けた決意表明
 神保政史労働条件・中小労働委員会委員長(電機連合中央執行委員長)は、今後交渉が本格化する中小組合の回答引き出しに向けた決意を次のように述べました。
 「中小組合の交渉はこれからが本番である。今後の進め方について3点申し上げ心合わせをしておきたい。1点目は、第4回中央闘争委員会確認事項のとおり、中小企業労働者および有期・短時間・契約等で働く労働者を含め、これまで以上にすべての働く者の月例賃金の改善と「人への投資」にこだわった交渉を粘り強く進め、要求主旨に沿った最大限の回答を引き出しに努めること。2点目は適正な価格転嫁についても、労使で話し合うこと。3点目は、連合本部・構成組織・地方連合会がそれぞれの役割を果たし、中小組合の交渉をサポートするとともに、交渉環境の醸成や、地場相場の形成と波及に努め、賃上げの流れを連合組織内のみならず、社会全体にひろげていくことに引き続き全力を尽くすこと。最後に、2023春季生活闘争は大きなターニングポイントとなる交渉である。今年が正念場だという覚悟をもって、最後の最後まで闘いぬくことを誓い合い、決意の一旦とする。ともに頑張ろう」
 
■各組織による取り組み報告
 構成組織より、2023闘争における取り組みについて報告がありました。

【有期・短時間・契約等労働者の処遇改善・格差是正の取り組み/
UAゼンセン 波岸孝典 流通部門事務局長】
 UAゼンセンにおける2023春季生活闘争の基本的な考え方として、制度昇給などの賃金体系維持分に加えて4%程度、合計6%程度の賃上げをめざす。流通部門の正社員(フルタイム)組合員では、賃金体系維持分含め14,500円以上(6%以上)を求めている。短時間(パートタイム)組合員は、格差是正が必要な場合は、正社員組合員以上の要求を掲げている。賃金闘争結果の推移(3月末時点)は、パートタイマー賃上げ率が5.68%、正社員賃上げ率が4.16%となっており、雇用形態間格差の是正に向けて一定の前進がはかられている。
 
【地方中小単組の取り組み状況/JAM山陰 前田陽生 書記長】
 2023春季生活闘争のJAM山陰の取り組みとして、深刻な若手の離職や山陰の低い賃金水準を改善するため、ベア・改善要求平均8,968円を掲げている。これまでの統一要求のみではなく、統一交渉・統一妥結の闘争を展開しており、到達水準に見たない場合は交渉を継続している。地方の中小企業は存続の危機にあり、これは日本全体の危機でもある。サプライチェーン全体で一丸となった取り組みが重要であり、産業の継続を掛けて2023春季生活闘争を闘い抜く。
 
 最後に、清水秀行中央闘争事務局長より、「すべての働く者の『人への投資』が日本の社会と経済の原動力となる。さらなる交渉の強化、そして、最後の最後まで闘い抜くことを決意し、連合一致団して頑張ろう」と呼びかけ、力強いがんばろう三唱で集会を締めくくりました。
  • 芳野闘争委員長による主催者代表あいさつ
  • 仁平中央闘争委員による3月月内決着回答ゾーン集計結果
  • 神保労働条件・中小労働委員会委員長による中小組合支援に向けた決意表明
  • UAゼンセン波岸流通部門事務局長による取り組み報告
  • JAM山陰 前田書記長による取り組み報告
  • 清水中央闘争事務局長にょるがんばろう三唱