連合ニュース 2023年

 
2023年04月04日
連合「患者本位の医療を確立する連絡会」(第18回)をWEB開催
‐第4回社会保障PTと同時開催
産科医療の抱える問題点を指摘する勝村委員
 連合は4月3日、オンラインツールを活用して「患者本位の医療を確立する連絡会」を開催しました。今回は第4回社会保障PTと同時に開催し、構成組織・地方連合会ほかから45名が参加しました。
 
 「患者本位の医療を確立する連絡会」は、患者本位の医療、良質な医療サービスの確立と安定した医療保険制度に改革するため、患者の立場に立って活動しているNPO団体等と連合が連携し、2005年1月4日に結成されました。連合は2004年の中医協委員による収賄事件の反省に立ち、患者一般の声を適切に反映するため、本連絡会委員を中医協委員として推薦し、診療報酬改定の議論に参加していただいています。
 
  冒頭、村上副事務局長からの連絡会の発足経緯等の説明ののち、委員・オブザーバーから、最新の情報や取組内容を順次報告いただきました。
 HPVワクチン薬害訴訟名古屋弁護団代表を務める弁護士の堀康司さんからHPVワクチン薬害について訴訟の現況と接種勧奨再開後の状況(2023年1月以降の動き)について、報告いただきました。「医療情報の公開・開示を求める市民の会」代表世話人の勝村久司さん(元中医協委員)からは、2015年にスタートした医療事故調査制度の使用が伸びない現状などが紹介されました。NPO「ネットワーク医療と人権」の理事で「全国薬害被害者団体連絡協議会」代表世話人の花井十伍さん(前中医協委員)より、HTA(医療技術評価)と費用対効果評価について、NPO「日本慢性疾患セルフマネジメント協会」普及・広報委員の間宮清さん(中医協委員)からは、新型コロナウイルスの抗ウイルス薬であるゾコーバ錠の薬価収載の議論での課題など、この間の中医協での議論について、患者視点も踏まえた言及がありました。京都スモンの会理事長の高町晃司さんより、スモン(亜急性視神経脊髄末梢神経炎)について、その原因薬と被害発生経緯をご自身の経験も踏まえ、分かりやすく報告いただきました。
 また、日本社会事業大学通信教育課講師の大部令絵さんからは、現在調査・分析を進める薬局等のバリアフリーサービスについて、ファブリー病・ライソゾーム病患者支援団体Fabry NEXT代表の石原八重子さんからは、支援団体の活動状況について、お話いただきました。
 
 最後に佐保総合局長が「本連絡会の目的である患者本位の医療を確立するため、引き続き連携しながら取り組みを進めていきたい」と締めくくりました。
 
以 上