連合ニュース 2023年

 
2023年01月19日
農林水産省に対し連合の重点政策要請を実施
要請書手交(清水事務局長から角田政務官へ)
 連合は1月18日、角田秀穂農林水産大臣政務官に対して、連合の重点政策に関する要請を実施しました。
 
 冒頭、清水事務局長は角田政務官に要請書を手交し、要請事項に関する国会での予算審議、さらに次年度以降の政策への反映を求めたいと挨拶しました。
 つづいて連合からは、主に①震災復興の上で必要な被災地農水産品の風評解消、②食料安全保障と自給率の向上や、国民生活に大きく影響する食品原材料などの価格高騰への対策、③カーボンニュートラル実現の上で重要な、林業における人材確保・育成と安全性の向上をはじめ、連合の「重点政策」「食料・農林水産政策」について申し入れを行いました。(要請書別添)
 
 これに対して、角田政務官からは以下について述べられました。
① 風評の解消については、消費者による正確な情報と理解が重要であり、安全性に関する情報を発信していく。
② 食料安全保障については、輸入先の多角化等でリスク分散を図るほか、輸入への過度な依存を減らすための構造改善を進める。肥料・飼料などは、たい肥や下水汚泥の活用も含め基盤強化をはかる。「緊急事態食料安全保障指針」にもとづく取り組みは、来年度から本腰を入れることとしている。
③ 林業の担い手に関しては、現在人材不足にあり、20年目を迎える「緑の雇用」による人材確保や、市町村の「森林施業プランナー」の人材育成に取り組む。森林伐採等は労災も多く、機械が投入できないような急峻な現場は人手が頼りであり、女性や高齢の従事者も増える中、安全に活躍してもらう環境づくりを進める。また、賃上げや月給制導入など、雇用安定化への取り組みに対しても支援を行い、林業の持続可能性を高めたい。
 
 最後に、清水事務局長から「食料は思いもよらなかったものまで輸入に頼っていたことや、林地はこうして守られていることなど、特に若い人々に見て触れてもらう取り組みが重要」と述べたのに対し、角田政務官から「食料は100%の自給は不可能だが、重要なことは戦略を以て取り組み、担い手の人材の確保・育成に向けては仕事の魅力を発信していくことが大切だと考えている」と述べられ、要請は終了しました。
以 上
  • 要請のもよう