連合ニュース 2022年

 
2022年12月02日
第89回中央委員会を開催
-2023春季生活闘争方針を確認
中央委員会 会場の様子
 連合は12月1日、千葉県浦安市内で第89回中央委員会を開催し、役員・中央委員・特別中央委員・傍聴者などあわせて約330名(うちWEB参加者約150名、女性参加者の割合は21.2%)が出席しました。

 冒頭挨拶で芳野会長は、2023春季生活闘争について、労働者が物価高・円安・コロナ禍の「三重苦」の中にあることに触れたうえで、マイナスが続く実質賃金の動向を踏まえ、すべての働く者の賃金をしっかりと引き上げなければならないと訴えました。そして、政府に対し、労働者の7割を占める中小企業においても5%程度の賃上げが実現できる環境を整えるよう求めました。
 そして、政府が検討中の「新しい資本主義」についても触れ、労働移動そのものが主たる政策目的であってはならず、まして、その促進という理由で解雇規制や労働法制の緩和につながるような議論は許されない、持続的な成長と分配の好循環を達成するためには、短期・中長期にわたる賃上げが不可欠だとの考えを示しました。

 続いて、組織基盤の拡大・強化について触れ、「連合組織拡大プラン2030」の目標達成に向けて連合全体の力を結集する必要があるとしたうえで、働く仲間の連帯という意味ではフリーランスの課題への対応も重要であり、その解決に注力していくと述べました。

 また、政治に関する取り組みについて、来年の統一地方選挙を「地域と住民の暮らしを守るため、働く者・生活者の立場に立った政治勢力の拡大と地域基盤の強化、および政策実現のために極めて重要な闘い」と位置づけ、組織内候補・女性候補の積極的な擁立による政治への関心向上など、連合全体での積極的な取り組みを訴えました。

 さらに、ジェンダー平等の取り組みについて、11月に開催されたITUC世界大会では正規の代議員の50.84%が女性だったことに触れ、世界レベルではジェンダー平等が当たり前の状況になっている中、連合においてもすべての取り組みにジェンダー平等の視点を組み込む決意と、構成組織・地方連合会の取り組み推進を呼びかけました。

  【芳野会長挨拶(全文)はこちら】

 活動報告では、「一般活動報告」「2022組織拡大実績報告」、特別報告では、「『地域ゼネラル連合(仮称)』創設PT報告」「『組織登録・交付金等のあり方に係る作業部会』中間報告」が、それぞれ確認されました。

 協議事項では、次の2つの議案が確認されました。
  第1号議案:2023春季生活闘争方針(案)   第2号議案:「連合本部、地方連合会および地域協議会の会計処理等に関する基準」
        の制定ならびに「地方組織の運営に関する規則」および「資産管理・
        会計処理規則」の一部改正について(案)

 また、本中央委員会では、生活困窮者支援に関する政策・制度実現、賃上げに向けた社会的機運の醸成をはかる全国的な取り組みとしてスタートした「賃上げ実現・くらし支援 あしたを変える連合緊急アクション」の一環として「物価・生活危機に対する緊急アピール」を安河内副会長が提案し、満場の拍手で採択されました。
 
 最後に、川本会長代行の音頭による「がんばろう三唱」をもって、閉会しました。

 このほか、会場では第19回「私の提言」で優秀賞に入賞した前川葵唯様と佳作賞に入賞した中村猛利様の表彰式が行われ、ご本人よりその提言が発表されました。
 
以 上
  • 挨拶する芳野会長
  • 議長を務める森口中央委員(右・自動車総連)と大方中央委員(左・情報労連)
  • 第19回「私の提言」表彰状を佳作入賞の中村様に贈呈
  • 「がんばろう三唱」で心合わせ
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