連合ニュース 2022年

 
2022年04月25日
連合「患者本位の医療を確立する連絡会」(第16回)をWEB開催
オンラインでの連絡会の様子
 連合は4月22日、オンラインツールを活用して「患者本位の医療を確立する連絡会」を開催しました。構成組織・地方連合会ほか、15名が参加しました。
 
 「患者本位の医療を確立する連絡会」は、患者本位の医療、良質な医療サービスの確立と安定した医療保険制度に改革するため、患者の立場に立って活動しているNPO団体等と連合が連携し、2005年1月4日に結成されました。連合は2004年の中医協委員による収賄事件の反省に立ち、患者一般の声を適切に反映するため、本連絡会委員を中医協委員として推薦し、診療報酬改定の議論に参加していただいています。
 
 冒頭、佐保総合局長による連絡会の発足経緯の説明ののち、委員・オブザーバーから、最新の情報や取組内容を順次報告いただきました。
 HPVワクチン薬害訴訟名古屋弁護団代表を務める弁護士の堀康司さんからHPVワクチン接種勧奨再開と被害者の放置について、この間の事実経過や未だに治療法が未確立で副反応症状に苦しむ被害者の声を踏まえ、根治療薬の研究開発や就労支援の必要性等を詳細に報告いただきました。ファブリー病・ライソゾーム病患者支援団体Fabry NEXT代表の石原八重子さんからは、ファブリー病での問題把握の難しさとその対策について、見た目では分からないなどといった患者背景を基に、安心して話せる場や他領域とのつながりの必要性をお話いただきました。「医療情報の公開・開示を求める市民の会」代表世話人の勝村久司さん(元中医協委員)からは、医療事故調査制度について、関西で医療事故調査制度を活用しようとした6件の事例をもとに現状で必要なことを報告いただくとともに、産科医療補償制度と陣痛促進剤の事故防止について、新たに認可されたプロウペスの添付文書の問題などが提起されました。
 また、NPO「ネットワーク医療と人権」の理事で「全国薬害被害者団体連絡協議会」代表世話人の花井十伍さん(前中医協委員)やNPO「日本慢性疾患セルフマネジメント協会」普及・広報委員の間宮清さん(中医協委員)からは、各報告に対して、患者視点も踏まえた鋭い質問が投げかけられました。
 
 その後、連合より、2022年診療報酬改定の振り返りや連合の重点政策等、直近の取組報告を行いました。
 
 最後に、佐保総合局長が「今後も定期的に連絡会を開催し、議論を積み重ねていきたい」と締めくくりました。