連合ニュース 2022年

 
2022年04月13日
全国社労士会と集団的労使関係の強化・構築などについて意見交換会を実施
挨拶をする清水事務局長
 連合は4月12日、全国社会保険労務士会連合会(以下「社労士会」)と意見交換会を実施しました。
 
 冒頭、連合・清水事務局長が、長期化するコロナ禍において、雇用の維持と人を大切にする企業づくりに向けて、日々取り組まれている全国の社会保険労務士に敬意の意を表しました。そのうえで、今年3月に実施した社労士会の大野会長と芳野会長による対談動画を通じたメッセージ発信が36協定や働き方の見直しの重要性を社会に知ってもらう一助となったと述べるとともに、両団体のさらなる連携強化をお願いしたいと挨拶しました。
 
 次いで、社労士会・石倉副会長は、働く者のウェルビーイングを高める労働環境をつくり、豊かな社会を実現していくための意見交換としたい旨を述べたうえで、社労士は公正な立場で企業の健全な発展と労働者の福祉の向上に寄与するという使命感を持って取り組んおり、今後とも連合との連携を進めていきたいと挨拶しました。
 
 その後、連合から、コロナ禍の雇用維持の取り組みや労働相談の状況、曖昧な雇用・フリーランスに関する取り組みなどに加え、集団的労使関係の強化・構築の一環として、現在取り組んでいる36協定の適切な締結など、過半数代表制の運用の適正化に向けた職場点検活動について報告しました。また、一部解決に至っていない社労士による不適切な情報発信事案への引き続きの対応を要請しました。
 
 続いて社労士会から、両会長による対談動画の周知活動、社労士診断認証制度(労務コンプライアンスや働き方改革に取り組んでいる企業であることをアピールできる制度)、労働CSRに関する取り組み、不適切な情報発信に対して会員指導や倫理研修等により対応していることなどについて報告をいただきました。
 
 意見交換では、連合より、曖昧な雇用やフリーランスに対する法的保護の強化と組織化を含む運動面の取り組みを両輪で進めている旨を報告したうえで、雇用・社会保障分野での一層の連携を要請しました。また、労働CSR推進に関して、中小企業などに対する社労士からの積極的な労使対話の促進、労使関係の重要性を社労士に啓発していく取り組みの継続実施なども要望しました。

 社労士会からは、ギグワーカーやフリーランスの労働保険を含めた社会保障のあり方に問題意識を持っていることや、労働CSRの具体的な取り組み事例を蓄積し今後につなげていくこと、労使紛争の未然防止の観点から現場で取り組みを進めているが、今後好事例の周知などに取り組みたい旨の発言がありました。

 最後に、コロナ禍の対応や働き方改革をはじめとする共通課題を解決していくためには、地方での連携を含めた両団体の連携強化が重要であることを再確認し、意見交換会を終了しました。
以 上
  • 全国社労士会連合会出席者
  • 意見交換に臨む連合出席者